こちら、あやかしも診れる診療所。

五嶋樒榴

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本編

21

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伊丹会長が俺の頭に拳銃の銃口を向けた。
うわぁーッ!
マジもん!本物初めて見たッ!
ヤバい、マジだ。

銀狼が飛びかかる前に俺は確実に撃たれる。伊丹会長に一切の情けも隙もない。
成城と言う男がいる以上、それは銀狼にも分かったようだ。

「ったく。分かったよ!その私兵ってのになりゃ良いんだろ!ってだから私兵ってなんだよ!」

銀狼が折れて俺はホッとした。
拳銃が離され、情けないけどマジでホッとした。

「物分かりの良い子だ。なーに、簡単だよ。俺をこの先生の様に守るだけさ」

にっこり笑う伊丹会長。
その笑顔が怖い。

「うーん。悠仁とは同じ様にはできねーけどな。まぁ、良いや」

良いわけがない!
話し合いの余地は……なさそうだが、それでもこのままじゃまずい!

「ちょっと待ってください!無理です!」

俺は伊丹会長に大声を張り上げた。
伊丹会長は俺を見ながら、顔色も全く変えず微笑んでる。

「先生、諦めましょうや。これも運命の出会いってヤツ?」

フフフと不敵な笑みの伊丹会長。運命の出会いじゃなく脅しだろ!

「お前の仕事次第では、ちゃんと報酬も払う」

伊丹会長は銀狼に顔を向けた。

「報酬?なんだそれ」

銀狼が俺を見る。

「お金をくれるって事だよ!」

俺はもうヤケになっていた。

「本当か!俺、金稼げるのか?よし!やる!稼いで先生に恩返ししてやるぜ!」

わー!
何を素直に喜んでるんだよ!
何も分かってねー!
って、嘘だろ。
銀狼が、ヤクザになっちまった……。
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