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俺と君
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1日の仕事が終わり、病院の鍵を閉めると家に戻ってきた。
真冬が作った夕飯のいい匂いがする。
「ただいま」
「お帰り。お疲れ様!」
真冬の笑顔に癒される。
揚げ物の匂いに食欲を刺激された。
「先にお風呂入ってくる?」
真冬はキッチンから蓮見に話しかける。
「先に食べるよ。腹減ってるし」
「りょーかいです」
真冬はそう言うと、料理をテーブルに並べ始めた。
「昼間の肉じゃがをコロッケにしたんだ。あと、僕がクラムチャウダー食べたくなったから」
今夜も手が込んでるなぁと蓮見は感心する。
あー。
マジ料理男子が女子に人気なの分かるわ。
男の俺でも惚れるぐらいだもんな。
そう思うと、蓮見はまた顔が熱くなった。
真冬は蓮見をジーっと見つめる。
「な、何?」
ドキンとして蓮見は尋ねる。
「なんか、先生最近変だよ」
またドキンとする。ヤバイと蓮見は思った。
「あ、毎日、美味しいものが食べれて嬉しいなって。真冬が男なのに料理上手いから感心してるんだよ」
誤魔化すが、誤魔化せてるか不安だった。
自分の気持ちを真冬に知られたくなかった。
恥ずかしいのと軽蔑されたくない気持ちが入り乱れる。
席に着くと蓮見はコロッケに添えられている千切りキャベツにドレッシングをかけた。
「いただきまーす」
「いただきます」
熱々のコロッケをハフハフ言いながら蓮見は食べる。真冬がビールを注いでくれたので、ゴクゴクと喉に流し込む。
「やっぱり揚げ物とビールは相性抜群」
ご満悦の蓮見の顔に真冬は笑った。
「先生って、本当に美味しそうに食べてくれるから嬉しい」
「だってマジ旨いよ。真冬を嫁に欲しいぐらい」
言った後で、蓮見はハッとしてしまった。
男に対して、それは言っちゃいけないと思った。
恐縮して真冬の顔を見たが、真冬は特に気にしてなかったようで、黙々とご飯を食べていた。
「……ごめん。変なこと言って」
なんとなく気になって蓮見は謝ったが、真冬は全然気にしてなかった。
「ううん。僕が女だったら、誰にも家事、負けない気がするし」
可愛い笑顔で真冬は言う。
「ただ、先生の嫁は嫌だなぁ」
冗談ぽく真冬が言った。
蓮見はそれを聞いてズキンと心が痛かった。
「僕が女でも、先生は選ばない」
さらに傷口に塩を擦り込まれたように、傷口を抉られたようにズキズキする。
蓮見はマジに凹んだ。
「あはは。えらい嫌われようだなぁ」
笑って言ってはみたが、心は号泣だった。
「違うよ。嫌いとか、そんなんじゃない。逆だよ」
真冬はちょっとだけ頬を赤くして照れている。
「先生はみんなの人気者だから嫉妬しちゃうもん」
蓮見は、へ?と言う顔をして真冬を見る。
「もちろんたらればの話だよ。僕は女じゃないから。でも女だったら毎日嫉妬する」
蓮見はその言葉に驚いた。
自分に真冬が嫉妬?と考えてしまった。
しかも、嫉妬される要素が分からない。
いつから自分が人気者などと真冬が勘違いしてるのか謎だった。
「えーと、別に俺は人気者でもないけど」
「そんなことないよ!小さな子にたくさん好かれてる。男の子も女の子も先生を大好きじゃん」
「えーと、それって?どう言う意味?」
尋ねてはみたが、冷静になると嫉妬の意味が分かってきた。
子供に人気がある蓮見が羨ましいのだと思った。
「それって、嫁目線の嫉妬じゃないよね?」
苦笑しながら蓮見は言った。
「あ、そうか。いつも僕が思っている嫉妬だね」
真冬も気がついたのか照れ笑いをする。
天然なのか?
まあ、確かに女じゃないんだから、そんな気持ち分からねーよな。
つーか、今真冬は俺に嫉妬してるってことだよね。
どんだけ子供好きなんだよ!
答えがわかると、蓮見は複雑な気持ちになった。
蓮見が思うほど、真冬の眼中に蓮見はないと思い知ってしまった。
告白もしていないのに、失恋した気になる。
蓮見はちょっと不機嫌になってビールを一気に飲み干す。
コロッケをバクバク食べる。
クラムチャウダーをズルズルと飲む。
それを真冬は、いい食べっぷりと勘違いして満足そうに見つめる。
「お代わりあるから、たくさん食べてね」
天使の笑顔に、不機嫌だった蓮見もつい顔が緩む。
もうどうしようもないほど、真冬が好きで堪らなくなっていた。
真冬が作った夕飯のいい匂いがする。
「ただいま」
「お帰り。お疲れ様!」
真冬の笑顔に癒される。
揚げ物の匂いに食欲を刺激された。
「先にお風呂入ってくる?」
真冬はキッチンから蓮見に話しかける。
「先に食べるよ。腹減ってるし」
「りょーかいです」
真冬はそう言うと、料理をテーブルに並べ始めた。
「昼間の肉じゃがをコロッケにしたんだ。あと、僕がクラムチャウダー食べたくなったから」
今夜も手が込んでるなぁと蓮見は感心する。
あー。
マジ料理男子が女子に人気なの分かるわ。
男の俺でも惚れるぐらいだもんな。
そう思うと、蓮見はまた顔が熱くなった。
真冬は蓮見をジーっと見つめる。
「な、何?」
ドキンとして蓮見は尋ねる。
「なんか、先生最近変だよ」
またドキンとする。ヤバイと蓮見は思った。
「あ、毎日、美味しいものが食べれて嬉しいなって。真冬が男なのに料理上手いから感心してるんだよ」
誤魔化すが、誤魔化せてるか不安だった。
自分の気持ちを真冬に知られたくなかった。
恥ずかしいのと軽蔑されたくない気持ちが入り乱れる。
席に着くと蓮見はコロッケに添えられている千切りキャベツにドレッシングをかけた。
「いただきまーす」
「いただきます」
熱々のコロッケをハフハフ言いながら蓮見は食べる。真冬がビールを注いでくれたので、ゴクゴクと喉に流し込む。
「やっぱり揚げ物とビールは相性抜群」
ご満悦の蓮見の顔に真冬は笑った。
「先生って、本当に美味しそうに食べてくれるから嬉しい」
「だってマジ旨いよ。真冬を嫁に欲しいぐらい」
言った後で、蓮見はハッとしてしまった。
男に対して、それは言っちゃいけないと思った。
恐縮して真冬の顔を見たが、真冬は特に気にしてなかったようで、黙々とご飯を食べていた。
「……ごめん。変なこと言って」
なんとなく気になって蓮見は謝ったが、真冬は全然気にしてなかった。
「ううん。僕が女だったら、誰にも家事、負けない気がするし」
可愛い笑顔で真冬は言う。
「ただ、先生の嫁は嫌だなぁ」
冗談ぽく真冬が言った。
蓮見はそれを聞いてズキンと心が痛かった。
「僕が女でも、先生は選ばない」
さらに傷口に塩を擦り込まれたように、傷口を抉られたようにズキズキする。
蓮見はマジに凹んだ。
「あはは。えらい嫌われようだなぁ」
笑って言ってはみたが、心は号泣だった。
「違うよ。嫌いとか、そんなんじゃない。逆だよ」
真冬はちょっとだけ頬を赤くして照れている。
「先生はみんなの人気者だから嫉妬しちゃうもん」
蓮見は、へ?と言う顔をして真冬を見る。
「もちろんたらればの話だよ。僕は女じゃないから。でも女だったら毎日嫉妬する」
蓮見はその言葉に驚いた。
自分に真冬が嫉妬?と考えてしまった。
しかも、嫉妬される要素が分からない。
いつから自分が人気者などと真冬が勘違いしてるのか謎だった。
「えーと、別に俺は人気者でもないけど」
「そんなことないよ!小さな子にたくさん好かれてる。男の子も女の子も先生を大好きじゃん」
「えーと、それって?どう言う意味?」
尋ねてはみたが、冷静になると嫉妬の意味が分かってきた。
子供に人気がある蓮見が羨ましいのだと思った。
「それって、嫁目線の嫉妬じゃないよね?」
苦笑しながら蓮見は言った。
「あ、そうか。いつも僕が思っている嫉妬だね」
真冬も気がついたのか照れ笑いをする。
天然なのか?
まあ、確かに女じゃないんだから、そんな気持ち分からねーよな。
つーか、今真冬は俺に嫉妬してるってことだよね。
どんだけ子供好きなんだよ!
答えがわかると、蓮見は複雑な気持ちになった。
蓮見が思うほど、真冬の眼中に蓮見はないと思い知ってしまった。
告白もしていないのに、失恋した気になる。
蓮見はちょっと不機嫌になってビールを一気に飲み干す。
コロッケをバクバク食べる。
クラムチャウダーをズルズルと飲む。
それを真冬は、いい食べっぷりと勘違いして満足そうに見つめる。
「お代わりあるから、たくさん食べてね」
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もうどうしようもないほど、真冬が好きで堪らなくなっていた。
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