トライアングル

五嶋樒榴

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番外編 Step3・滋

3

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「しほな」

俺が声をかけると、しほなが振り返った。

「ん?何?」

打ち上げのバイキングに向かう道の途中。

「お前さ、今のまんまじゃ辛くね?」

余計なお世話だけど、なんか気になる。

「やだ、なんのこと?」

笑ってるけど、目が笑ってない。

「んー、あれ?」

俺は、久利を親指で指差し。

「どうしようもできないことってあるじゃん」

しほなは言うけど、それって違うよね。

「コクっても辛くなる。今のままの方がまだ傷は浅いの」

俺がちょっかい出すようなことじゃなかったと後悔。
結局、俺がじれったいからって、それはしほなには関係なかった。

「ごめん。余計なことだったな」

俺が言うと、しほなは俺の腕に腕を組んできた。

「心配してくれてサンキュ!」

しほなはそう言うと、他の友達のところに走っていった。
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