トライアングル

五嶋樒榴

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茉莉花・乱れるバランス

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写真のことを、先輩に全て話した。

『そんな写真が?誰が送ったか心当たりは?』

あたしは自分の考えてることも全て話した。

『もう、深入りしないほうがいいんじゃないかな。茉莉花が落ち着いてから彼に聞いてみれば?今は得策じゃないと思うよ』

先輩のアドバイスもよく分かってる。
感情的になってる今じゃ、あたしが本当に壊れてしまいそう。

『また近いうち会わないか?茉莉花が心配だよ。どんな話でも俺が聞いてやるから』

先輩の優しい言葉にあたしは感謝しながらその夜はLIN通話を終了した。

触りたくなかったけど目を背けながら写真を拾い集め、送られてきた封筒に入れると本棚の一番下の棚の本の間に封筒を挟んだ。このまま封印して忘れてしまいたい。

見なかったことにしたい。
あたしはギュと目を瞑って声を殺して泣いた。

その日から自分の気持ちがコントロールできなくなって、どうしても堪らなくなると、久利に会いたいジレンマから久利を攻撃する術を身につけてしまった。
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