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どうしようもなく求めて求められてしまうんです。
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優星と初めて結ばれた日の夕方、美峰は恥ずかしい気持ちと嬉しい気持ちでドキドキしながら明星が待つ優星のマンションにやって来た。
「美峰君!いらっしゃい!」
嬉しそうに美峰に近付く明星に、美峰はついドキドキと反応してしまう。
朝からさっきまで優星と一緒にいたことを悟られない様にしないといけないのもあるが、優星に抱かれた自分が、純真無垢な明星に見られることが恥ずかしくてしかたなかった。
別に悪いことをしたわけじゃないのに!
変な態度したら明星君が逆に変に思うよね。
平静を保とうと美峰は明星に微笑み、明星が前に喜んだプリンをお土産に渡した。
いつもの様に明星の祖父母に挨拶をして、夕飯前に明星と美峰はいつもの様に風呂に入った。
「あれ?美峰君、虫に刺された?赤くなってるよ。ここも、ここも。あ、背中も!痒くない?」
明星に指摘されて美峰はそこを見て真っ赤になった。
優星に、服で隠れる部分にキスマークを付けられていた事を忘れていた。
恥ずかしくて美峰は両手で顔を覆う。
「だ、大丈夫!痕だけで痒くないからッ!」
美峰は慌ててそう言うと明星に先に体を洗う様に促した。
もぉ!
なんでこんなに付けたのッ!
気がつかなかった。
優星君のバカァ。
とりあえず誤魔化せたかなと思った。
「お風呂上がったら、僕がお薬塗ってあげる」
体を洗いながら明星が言うので美峰はギクリとした。
明星が祖父母の前でこの話をしたらどうしようかと内心焦りまくる。
「本当に大丈夫!痒くも痛くもないから薬は必要ないよ!心配してくれてありがとうね!」
変なテンションで美峰が言うので、明星はいつもと違う美峰の顔をジッと見る。
「うん。分かったぁ」
明星はそれ以上は何も言わなくなったが、美峰はドキドキが止まらなかった。
お風呂から上がり、明星は炭酸の入ったジュースで喉を潤した後、美峰と一緒に祖母の夕飯の支度を手伝った。
美峰はいつもの様に明星の祖父と晩酌を始めるも、優星が何時に帰ってくるのかとドキドキしながら待った。
「今日は優星君遅いみたいね。美峰さん、明星のことよろしくお願いしますね」
夕飯が済み、明星の祖父母は帰って行った。
「ホントにーちゃん遅いね。僕、眠くなっちゃう」
明星があくびをした。
「じゃあ、歯磨きも済ませていつでも寝れるようにしようか」
美峰が言うと、美峰とふたりきりなのが嬉しいのか、明星は素直に美峰の言う事を聞いた。
歯磨きを済ませて布団も敷くと、明星は美峰に布団で本を読んで欲しいとねだった。
美峰も今夜はできるだけ早く明星に寝て欲しかったので、言う通りに本を読んであげた。
明星は美峰にぴったり寄り添いながらスウスウと眠ってしまった。
その寝顔が愛おしくて、美峰は微笑んだ。
明星が起きている間はスマホも弄れなかったので、明星が寝たので美峰は優星がどこにいるのか気になった。
時間はもう21時30分。
優星からメールが来ていた。
【21時には家に帰ります】
美峰は慌てて起き上がると、明星が爆睡していると確認してリビングに出た。
優星はリビングにはまだいなかったが、美峰は洗面所に向かった。
風呂場に電気がついていたので、優星が風呂に入っていると確認するとホッとしてリビングに戻った。
しばらくすると、数時間ぶりに見る優星がリビングに、美峰の前に姿を現した。
「美峰君!いらっしゃい!」
嬉しそうに美峰に近付く明星に、美峰はついドキドキと反応してしまう。
朝からさっきまで優星と一緒にいたことを悟られない様にしないといけないのもあるが、優星に抱かれた自分が、純真無垢な明星に見られることが恥ずかしくてしかたなかった。
別に悪いことをしたわけじゃないのに!
変な態度したら明星君が逆に変に思うよね。
平静を保とうと美峰は明星に微笑み、明星が前に喜んだプリンをお土産に渡した。
いつもの様に明星の祖父母に挨拶をして、夕飯前に明星と美峰はいつもの様に風呂に入った。
「あれ?美峰君、虫に刺された?赤くなってるよ。ここも、ここも。あ、背中も!痒くない?」
明星に指摘されて美峰はそこを見て真っ赤になった。
優星に、服で隠れる部分にキスマークを付けられていた事を忘れていた。
恥ずかしくて美峰は両手で顔を覆う。
「だ、大丈夫!痕だけで痒くないからッ!」
美峰は慌ててそう言うと明星に先に体を洗う様に促した。
もぉ!
なんでこんなに付けたのッ!
気がつかなかった。
優星君のバカァ。
とりあえず誤魔化せたかなと思った。
「お風呂上がったら、僕がお薬塗ってあげる」
体を洗いながら明星が言うので美峰はギクリとした。
明星が祖父母の前でこの話をしたらどうしようかと内心焦りまくる。
「本当に大丈夫!痒くも痛くもないから薬は必要ないよ!心配してくれてありがとうね!」
変なテンションで美峰が言うので、明星はいつもと違う美峰の顔をジッと見る。
「うん。分かったぁ」
明星はそれ以上は何も言わなくなったが、美峰はドキドキが止まらなかった。
お風呂から上がり、明星は炭酸の入ったジュースで喉を潤した後、美峰と一緒に祖母の夕飯の支度を手伝った。
美峰はいつもの様に明星の祖父と晩酌を始めるも、優星が何時に帰ってくるのかとドキドキしながら待った。
「今日は優星君遅いみたいね。美峰さん、明星のことよろしくお願いしますね」
夕飯が済み、明星の祖父母は帰って行った。
「ホントにーちゃん遅いね。僕、眠くなっちゃう」
明星があくびをした。
「じゃあ、歯磨きも済ませていつでも寝れるようにしようか」
美峰が言うと、美峰とふたりきりなのが嬉しいのか、明星は素直に美峰の言う事を聞いた。
歯磨きを済ませて布団も敷くと、明星は美峰に布団で本を読んで欲しいとねだった。
美峰も今夜はできるだけ早く明星に寝て欲しかったので、言う通りに本を読んであげた。
明星は美峰にぴったり寄り添いながらスウスウと眠ってしまった。
その寝顔が愛おしくて、美峰は微笑んだ。
明星が起きている間はスマホも弄れなかったので、明星が寝たので美峰は優星がどこにいるのか気になった。
時間はもう21時30分。
優星からメールが来ていた。
【21時には家に帰ります】
美峰は慌てて起き上がると、明星が爆睡していると確認してリビングに出た。
優星はリビングにはまだいなかったが、美峰は洗面所に向かった。
風呂場に電気がついていたので、優星が風呂に入っていると確認するとホッとしてリビングに戻った。
しばらくすると、数時間ぶりに見る優星がリビングに、美峰の前に姿を現した。
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