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★明星君と隆君★
その3
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今日も仲良し明星と隆。
水曜日なので美峰が優星のマンションにやってきて、珍しくふたりの宿題の様子を見ている。
「僕、九九が言えるようになったよ!」
得意げに明星が美峰に報告。
「俺だって言えるし!」
負けじと隆も言う。
「よーし、じゃあ僕が問題だすよ。答えられるかな?」
ふふふと笑って美峰は言う。
「簡単なのからね。1×1=?」
「いちッ!」
明星が手を上げて答える。
「なんだよー!早い者勝ちか!よーし、俺も頑張る!」
俄然やる気になる隆。
美峰がだんだん数を増やして難しくする。
「7×8=?」
「ごじゅーろく!」
隆が先に答えた。
「ちぇー!次は負けないよ!」
悔しがる明星。
「次は、8×7=?」
「ごじゅーはち!」
得意げに明星が答える。
「ぶー!ごじゅーろくだよ!さっきの答えと一緒なんだよ」
イヒヒと笑いながら隆が言うと、明星は真っ赤になって悔しがる。
「じゃあ最後ね。9×9=?」
「はちじゅーいち!」
「はちじゅーいち!」
ふたりで同時に答える。
「はーい!ふたりとも正解!」
美峰が言うと、あははと明星と隆は笑う。
「結構間違えずに答えられたよ。凄いねふたりとも」
美峰はそう言って明星と隆の頭を優しく同時に撫でる。
隆は美峰の笑顔を見て、ついポーッとなる。
いつもライバルだと敬遠していたが、美峰の優しさと美しさに隆もときめいてしまった。そして、その隆の顔を見て明星はムッとする。
「美峰君!僕、隆とふたりで遊ぶからもういいよ!」
真っ赤になって明星はプイッと顔を横にする。
「はいはい。仲良くね」
クスクス笑いながら美峰は言う。
大事な友達を取られた気がして、ご機嫌斜めになる明星。
もちろん隆は、そんな事は何も気付いていないのであった。
水曜日なので美峰が優星のマンションにやってきて、珍しくふたりの宿題の様子を見ている。
「僕、九九が言えるようになったよ!」
得意げに明星が美峰に報告。
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負けじと隆も言う。
「よーし、じゃあ僕が問題だすよ。答えられるかな?」
ふふふと笑って美峰は言う。
「簡単なのからね。1×1=?」
「いちッ!」
明星が手を上げて答える。
「なんだよー!早い者勝ちか!よーし、俺も頑張る!」
俄然やる気になる隆。
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「7×8=?」
「ごじゅーろく!」
隆が先に答えた。
「ちぇー!次は負けないよ!」
悔しがる明星。
「次は、8×7=?」
「ごじゅーはち!」
得意げに明星が答える。
「ぶー!ごじゅーろくだよ!さっきの答えと一緒なんだよ」
イヒヒと笑いながら隆が言うと、明星は真っ赤になって悔しがる。
「じゃあ最後ね。9×9=?」
「はちじゅーいち!」
「はちじゅーいち!」
ふたりで同時に答える。
「はーい!ふたりとも正解!」
美峰が言うと、あははと明星と隆は笑う。
「結構間違えずに答えられたよ。凄いねふたりとも」
美峰はそう言って明星と隆の頭を優しく同時に撫でる。
隆は美峰の笑顔を見て、ついポーッとなる。
いつもライバルだと敬遠していたが、美峰の優しさと美しさに隆もときめいてしまった。そして、その隆の顔を見て明星はムッとする。
「美峰君!僕、隆とふたりで遊ぶからもういいよ!」
真っ赤になって明星はプイッと顔を横にする。
「はいはい。仲良くね」
クスクス笑いながら美峰は言う。
大事な友達を取られた気がして、ご機嫌斜めになる明星。
もちろん隆は、そんな事は何も気付いていないのであった。
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