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1年 秋〜冬
※僕は強制発情します
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学園の緊急車両に僕たち二人は乗り込む。
「城之内くん、どうか和倉くんを私どもに引き渡してください。」
「いいから言ったとおりの場所に向かってください。すべてのことは城之内家が責任を取ります。」
「しかし…。」
「向かえって言っている!!」
威圧を含んだ怒気に保険医は、震えた。
「では、せめてこちらのネックガードを装着させてください。それから、責任は本当にそちらですからね。」
「分かりました。」
「和倉くん、城之内くんにあなたを任せて本当にいいんですね?」
強制発情して意識が朦朧としているが、僕は「はい。」と答えた。
もうナオくんの匂いから離れるなんてできない。力の入らない手でキュッとナオくんのシャツを握る。
「春人、大丈夫だ。俺が楽にしてやる。」
気づくと僕は、どこかホテルっぽい部屋の一室に横たわっていた。
移動中、ずっとナオくんが『もう少しで解放してやるから頑張れ!』って声を掛けてくれていた。
「はぁ、はぁ、…んぐっ!!」
なおくんが僕に噛み付くようにキスをして来た。
喉の奥まで犯すような口付けにそれだけで僕はイッてしまう。
「はうっ!」
それで治るどころか、ますます発情が促進されてしまった。
「ナオくん!」
この間発情期を体験したばかりの僕には、身体が強制的に変えられていくことに恐怖を感じている。
手を伸ばすとぎゅっと握ってくれて
「大丈夫だ。俺に任せればいい。」
と耳元で伝えてくれる。
でもその声は息苦しそうで、僕のフェロモンに当てられているのが分かる。
いつの間にか曝け出されていた僕の後孔にそっとなおくんが、指を突き入れる。
初めてした時のように優しく。
ううん、そうじゃない。
「もっとして!」
指を増やされたって足りない。
「ナオくんが欲しい。」
「春人、いくら発情してるからっていきなりはー」
「いやっ!ちょうだいっ!」
駄々っ子のようにねだる。
「はあ、もう知らないからな。」
なおくんがズボンを脱ぐ時間さえもどかしくて涙が出てしまう。
「ナオくん、ナオくん。」
「挿れるぞ。」
途端、僕の中が満たされ激しい抽挿が始まる。
「はっ、…ああんっ…。」
僕は欲しかったものが手に入って歓喜する。
「これ以上締め付けるな…。」
「ひゃあっ…んんっ、もっと…。ああっ出ちゃう!」
「いいよ、何度でもイケ。」
僕は何度もイッて今や、出るものも無くなってしまったのに、全然収まらない。
「春人、俺のフェロモンを浴びせながらイクだけじゃ鎮まらないかもしれない。
俺の精液をお前の中に入れる。いいか?」
「うん、ちょうだい。」
「意味、分かってるのか?」
「ちょうだい。」
「じゃあ、先に避妊薬飲もう。」
「ナオくん、どこ行くの!!」
「薬と水を取ってくるだけだ。」
「いやっ!」
僕の前からなおくんが、いなくなってしまってシクシクと泣いてしまう。
後からこの一連の子どものような自分の行動に赤面するんだけど、この時の僕は発情でおかしくなっていた。
「泣いてるのか?仕方がない子だな。」
なおくんが口移しで薬を飲ませてくれる。
コクンと薬が僕の喉を通ったのを確認したナオくんがいきなり、僕の中に突き入れてきた。
「はうっ!」
「ごめん、我慢できなかった。」
薄いゴムがなくなったことで、より快感が増す。
「春人っ!!」
ナオくんがネックガードを噛む。何度も何度も。
「ダメっ。」
僕は代わりに自分の腕を出して噛ませた。
「痛っ…。」
アルファの鋭い犬歯が僕の腕に突き刺さる。
僕の腕を噛んだことでナオくんは我に返ったらしい。
「春人!大丈夫か!?ごめん。」
「そんなにコレ噛んだら、ナオくんの歯が傷ついちゃう。」
「春人!」
ナオくんは、たまらないという感じで腰を振ると僕の中に精液を吐き出した。
僕の中に温かいものが広がっていく感覚すら気持ち良い。
無意識に
「もっとちょうだい。」
と意識が途切れるまでねだった。
___________________
ずいぶんと長い間更新が止まってしまってすみません。
お待ちいただいている方はいないと思いますが…。
「城之内くん、どうか和倉くんを私どもに引き渡してください。」
「いいから言ったとおりの場所に向かってください。すべてのことは城之内家が責任を取ります。」
「しかし…。」
「向かえって言っている!!」
威圧を含んだ怒気に保険医は、震えた。
「では、せめてこちらのネックガードを装着させてください。それから、責任は本当にそちらですからね。」
「分かりました。」
「和倉くん、城之内くんにあなたを任せて本当にいいんですね?」
強制発情して意識が朦朧としているが、僕は「はい。」と答えた。
もうナオくんの匂いから離れるなんてできない。力の入らない手でキュッとナオくんのシャツを握る。
「春人、大丈夫だ。俺が楽にしてやる。」
気づくと僕は、どこかホテルっぽい部屋の一室に横たわっていた。
移動中、ずっとナオくんが『もう少しで解放してやるから頑張れ!』って声を掛けてくれていた。
「はぁ、はぁ、…んぐっ!!」
なおくんが僕に噛み付くようにキスをして来た。
喉の奥まで犯すような口付けにそれだけで僕はイッてしまう。
「はうっ!」
それで治るどころか、ますます発情が促進されてしまった。
「ナオくん!」
この間発情期を体験したばかりの僕には、身体が強制的に変えられていくことに恐怖を感じている。
手を伸ばすとぎゅっと握ってくれて
「大丈夫だ。俺に任せればいい。」
と耳元で伝えてくれる。
でもその声は息苦しそうで、僕のフェロモンに当てられているのが分かる。
いつの間にか曝け出されていた僕の後孔にそっとなおくんが、指を突き入れる。
初めてした時のように優しく。
ううん、そうじゃない。
「もっとして!」
指を増やされたって足りない。
「ナオくんが欲しい。」
「春人、いくら発情してるからっていきなりはー」
「いやっ!ちょうだいっ!」
駄々っ子のようにねだる。
「はあ、もう知らないからな。」
なおくんがズボンを脱ぐ時間さえもどかしくて涙が出てしまう。
「ナオくん、ナオくん。」
「挿れるぞ。」
途端、僕の中が満たされ激しい抽挿が始まる。
「はっ、…ああんっ…。」
僕は欲しかったものが手に入って歓喜する。
「これ以上締め付けるな…。」
「ひゃあっ…んんっ、もっと…。ああっ出ちゃう!」
「いいよ、何度でもイケ。」
僕は何度もイッて今や、出るものも無くなってしまったのに、全然収まらない。
「春人、俺のフェロモンを浴びせながらイクだけじゃ鎮まらないかもしれない。
俺の精液をお前の中に入れる。いいか?」
「うん、ちょうだい。」
「意味、分かってるのか?」
「ちょうだい。」
「じゃあ、先に避妊薬飲もう。」
「ナオくん、どこ行くの!!」
「薬と水を取ってくるだけだ。」
「いやっ!」
僕の前からなおくんが、いなくなってしまってシクシクと泣いてしまう。
後からこの一連の子どものような自分の行動に赤面するんだけど、この時の僕は発情でおかしくなっていた。
「泣いてるのか?仕方がない子だな。」
なおくんが口移しで薬を飲ませてくれる。
コクンと薬が僕の喉を通ったのを確認したナオくんがいきなり、僕の中に突き入れてきた。
「はうっ!」
「ごめん、我慢できなかった。」
薄いゴムがなくなったことで、より快感が増す。
「春人っ!!」
ナオくんがネックガードを噛む。何度も何度も。
「ダメっ。」
僕は代わりに自分の腕を出して噛ませた。
「痛っ…。」
アルファの鋭い犬歯が僕の腕に突き刺さる。
僕の腕を噛んだことでナオくんは我に返ったらしい。
「春人!大丈夫か!?ごめん。」
「そんなにコレ噛んだら、ナオくんの歯が傷ついちゃう。」
「春人!」
ナオくんは、たまらないという感じで腰を振ると僕の中に精液を吐き出した。
僕の中に温かいものが広がっていく感覚すら気持ち良い。
無意識に
「もっとちょうだい。」
と意識が途切れるまでねだった。
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ずいぶんと長い間更新が止まってしまってすみません。
お待ちいただいている方はいないと思いますが…。
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