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2章 夏〜秋
僕はパーティに行きます①
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僕は自室で、ナオくんとのデートを思い出していた。思い出されるのは、どれもかっこいいナオくん。
はあぁ、ナオくん…。
自分のモノが勃ち上がってくる。
思い出しただけなのに。
前を扱くけど、どうにももの足りなくて、そろそろと後ろの孔に手を這わす。
あはっ、少し湿ってる。
ナオくんを受け入れるまでは後ろなんて触ったことなかったのに、濡れちゃうまでになるなんて。
「おい、春人いるか?」
無遠慮に僕の部屋のドアを開けたのは、
「た、たたたたたっくん!?」
見られた!僕は慌てて布団を被る。
「ご、ごめん!オナってんなら鍵ぐらいかけとけ!」
「バカ!今日誰も家に居ないのにかけるわけないよ。」
「おまっ!玄関の鍵開いてたぞ。」
たっくんがここにいるってことはそうか…。
「ってか、ベータの俺でも分かるぐらい匂ってるんだけど…。前までこんな匂いしてなかったよな。誰かとヤッた?」
「ちょっと!!さっきから、デリカシーなさすぎなんだけど。」
「え?マジなの?」
「な、何が?ってか出てってよね!」
「そうする。この匂い嗅いでたら変な気分になりそう。また今度な。」
たっくんは、顔を赤くして部屋を出ていった。
ナオくんのこと思ってシテたから、フェロモン出ちゃったのかも。
家族にはこの匂い分からないかもだけど、気をつけよ。
******
「えっ!父さん、東ノ院くんの家のパーティに行くの?」
僕は豪華な装丁の招待状を手に取って中身を確認する。
「ああ、取引先の社長さんが東ノ院さんの所と仲が良いらしくて、どういう訳か父さんと東ノ院さんがこの間会ったことを知ってたんだよ。お見合いというのは、知らないようだったけどな。」
「それで、僕も招待されたってこと?」
「高校の同級生ってことも何かの縁だってことで、父さんと春人が招待されたんだよ。」
「でも、東ノ院くんの所のパーティなのに、なんでその社長さんから招待受けるの?」
「社長さんから東ノ院さんに話が行って招待状は東ノ院さんから来てるみたいだけどな。」
それって、仕組まれてるとしか思えないんだけど。
「この間、お見合い断ったばかりだし、お前は来なくていいぞ。父さんだけ行ってくるよ。」
そうは言っても取引先の社長さんからの招待でしょ。
「けど、僕も一緒に行ったら、取引先の社長さんに好印象与えられるよね?」
「そんなこと、子供は気にしなくていいんだよ。」
父さんは僕から招待状を抜き取った。
「ねえ、父さん。セレブのパーティって興味あるんだよねー。お見合い断っちゃったけどさあ、行っちゃダメかな?」
僕が行くことでほんの少しでも父さんの役に立つなら、行くしかない。
ナオくんとなかなか夏休み中のデートが叶わないまま、とうとう明日は東ノ院くんの家のパーティだ。お見合いの時は買わなかったけど、さすがにパーティに行くのにスーツを買わないわけには、いかなかったので、父さんと一緒に買いに行き、明日のために室内に陰干ししてある。
「どうした?何かあったか?」
ナオくんと電話中、明日のことが憂鬱過ぎてつい小さなため息をこぼしてしまった。
「明日、パーティに行かなくちゃいけないんだよね。人が多いところ苦手だから気が乗らないんだ。」
しかも、お見合い相手だった人の家の。
「パーティ?」
「うん、ナオくんと同じクラスの東ノ院くんのホームパーティ。父さんが取引先の社長さんに誘われたんだよね。」
「それなのに、春人も行くのか?」
「うん、僕も一緒にって…。父さんの顔を立てないとね。」
「家族のために、偉いな。」
「へへっ。ナオくんに褒められた。明日のことが少しマシになって来たよ。」
「可愛いこと言うなよ。電話じゃ、キス出来ないんだから。」
「ナオくんこそ、恥ずかしいこと電話で言わないでよ。」
「じゃあ、今度会った時、もっと『恥ずかしいこと』耳元で直接言ってやる。」
「も、もう!」
僕が悶えてるとそれが携帯電話越しにナオくんに伝わったらしく、軽快な笑い声が聞こえた。
ナオくんの笑い声、好き。
明日、何事もなく終わるといいなあ。
******
オマケの話 拓真SIDE
やっべえ!!!!!
ガキの頃からの親友相手に勃起するとかありえねえ。
あの春人の匂いなんだよ。
興味本意で一緒にエロ漫画読んだ時にあいつ勃起してたけど、あんな匂いしてなかったぞ。
それに一瞬見えた身体もエロかった。相変わらず抜けるような白い肌が、興奮してたのか、ほんのりピンクに染まって、だぁ!!!!!これ以上想像したら、姉ちゃんと春人の兄ちゃんに殺される!!!!
俺は冷たいシャワーを浴びながら、
「俺が好きなのは巨乳巨乳巨乳…」
と修行僧のように唱えたのだった。
はあぁ、ナオくん…。
自分のモノが勃ち上がってくる。
思い出しただけなのに。
前を扱くけど、どうにももの足りなくて、そろそろと後ろの孔に手を這わす。
あはっ、少し湿ってる。
ナオくんを受け入れるまでは後ろなんて触ったことなかったのに、濡れちゃうまでになるなんて。
「おい、春人いるか?」
無遠慮に僕の部屋のドアを開けたのは、
「た、たたたたたっくん!?」
見られた!僕は慌てて布団を被る。
「ご、ごめん!オナってんなら鍵ぐらいかけとけ!」
「バカ!今日誰も家に居ないのにかけるわけないよ。」
「おまっ!玄関の鍵開いてたぞ。」
たっくんがここにいるってことはそうか…。
「ってか、ベータの俺でも分かるぐらい匂ってるんだけど…。前までこんな匂いしてなかったよな。誰かとヤッた?」
「ちょっと!!さっきから、デリカシーなさすぎなんだけど。」
「え?マジなの?」
「な、何が?ってか出てってよね!」
「そうする。この匂い嗅いでたら変な気分になりそう。また今度な。」
たっくんは、顔を赤くして部屋を出ていった。
ナオくんのこと思ってシテたから、フェロモン出ちゃったのかも。
家族にはこの匂い分からないかもだけど、気をつけよ。
******
「えっ!父さん、東ノ院くんの家のパーティに行くの?」
僕は豪華な装丁の招待状を手に取って中身を確認する。
「ああ、取引先の社長さんが東ノ院さんの所と仲が良いらしくて、どういう訳か父さんと東ノ院さんがこの間会ったことを知ってたんだよ。お見合いというのは、知らないようだったけどな。」
「それで、僕も招待されたってこと?」
「高校の同級生ってことも何かの縁だってことで、父さんと春人が招待されたんだよ。」
「でも、東ノ院くんの所のパーティなのに、なんでその社長さんから招待受けるの?」
「社長さんから東ノ院さんに話が行って招待状は東ノ院さんから来てるみたいだけどな。」
それって、仕組まれてるとしか思えないんだけど。
「この間、お見合い断ったばかりだし、お前は来なくていいぞ。父さんだけ行ってくるよ。」
そうは言っても取引先の社長さんからの招待でしょ。
「けど、僕も一緒に行ったら、取引先の社長さんに好印象与えられるよね?」
「そんなこと、子供は気にしなくていいんだよ。」
父さんは僕から招待状を抜き取った。
「ねえ、父さん。セレブのパーティって興味あるんだよねー。お見合い断っちゃったけどさあ、行っちゃダメかな?」
僕が行くことでほんの少しでも父さんの役に立つなら、行くしかない。
ナオくんとなかなか夏休み中のデートが叶わないまま、とうとう明日は東ノ院くんの家のパーティだ。お見合いの時は買わなかったけど、さすがにパーティに行くのにスーツを買わないわけには、いかなかったので、父さんと一緒に買いに行き、明日のために室内に陰干ししてある。
「どうした?何かあったか?」
ナオくんと電話中、明日のことが憂鬱過ぎてつい小さなため息をこぼしてしまった。
「明日、パーティに行かなくちゃいけないんだよね。人が多いところ苦手だから気が乗らないんだ。」
しかも、お見合い相手だった人の家の。
「パーティ?」
「うん、ナオくんと同じクラスの東ノ院くんのホームパーティ。父さんが取引先の社長さんに誘われたんだよね。」
「それなのに、春人も行くのか?」
「うん、僕も一緒にって…。父さんの顔を立てないとね。」
「家族のために、偉いな。」
「へへっ。ナオくんに褒められた。明日のことが少しマシになって来たよ。」
「可愛いこと言うなよ。電話じゃ、キス出来ないんだから。」
「ナオくんこそ、恥ずかしいこと電話で言わないでよ。」
「じゃあ、今度会った時、もっと『恥ずかしいこと』耳元で直接言ってやる。」
「も、もう!」
僕が悶えてるとそれが携帯電話越しにナオくんに伝わったらしく、軽快な笑い声が聞こえた。
ナオくんの笑い声、好き。
明日、何事もなく終わるといいなあ。
******
オマケの話 拓真SIDE
やっべえ!!!!!
ガキの頃からの親友相手に勃起するとかありえねえ。
あの春人の匂いなんだよ。
興味本意で一緒にエロ漫画読んだ時にあいつ勃起してたけど、あんな匂いしてなかったぞ。
それに一瞬見えた身体もエロかった。相変わらず抜けるような白い肌が、興奮してたのか、ほんのりピンクに染まって、だぁ!!!!!これ以上想像したら、姉ちゃんと春人の兄ちゃんに殺される!!!!
俺は冷たいシャワーを浴びながら、
「俺が好きなのは巨乳巨乳巨乳…」
と修行僧のように唱えたのだった。
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