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第一章
第14話 魔女の実力
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無名がフランの地雷を踏み抜いてから一ヶ月が経った。
もう二度と年齢の事を聞くまいと無名はあの日に強く誓った。
当然その日の訓練は苛烈さを増し、まるで親の仇でも取るかのようだったと無名は余計な事を口走った事を後悔した。
ただそのお陰か無名の実力は上昇し、全属性の上級魔法を自在に操れる程になっていた。
「師匠、次は何をすればよろしいでしょうか?」
「次はまたもう一段階難易度を上げるよ!三重詠唱、やってみようか!」
フランは簡単に言うがもちろん簡単な事ではない。
魔法使いが血の滲むような訓練の果て、才能があれば可能というレベルである。
しかし無名に断る選択肢などない。
強くならねば魔国と対等に渡り合うなど夢物語なのだから。
「魔族でも伯爵位からは三重詠唱も使ってくるよ。だから対抗できるようにしないといずれ手数で負けるからね」
「三重詠唱……何かコツはありますか?」
無名の質問にフランは即答する。
「コツ?こうなんて言うのかな……ググッとやってバッーて放出する感じ!」
フランの指導は大体これである。
よくこれで無名は成長したものだが、普通の者なら頭の中に疑問符が浮かんで終わるだろう。
「なるほど……ググッとやってバッーですか。やってみます」
兎にも角にもやってみなければ始まらない。
無名は目を瞑り集中しだした。
二重詠唱は両手で全く別の文章をスラスラ書ける程度だが、三重となると今度はそこに話し掛けられて会話を行う、程には難しい。
無名は両手に雷、火と2属性の魔法陣を浮かび上がらせた。
しかし次の魔法、水属性の魔法陣を胸の前で作り出すと同時に最初の2属性が消えてしまった。
はなから簡単にいくとは思っていない無名は再度集中し始める。
何度も何度も失敗を繰り返し、やがてほんのりとだが小さな水属性の魔法陣が胸の前に浮かび上がった。
「おお!凄いよ無名君!まだ三重詠唱の訓練を初めて1日目でこれだなんて!うーん、これなら本当にボクも抜かれそうだなぁ」
フランは無名の成長速度に驚愕していた。
本来であれば何年も掛けて習得するものをたった数日、今回に限ってはたったの一日で惜しい所に手が届いている。
勇者という性質からか成長速度は並大抵ではなかった。
とはいえ何度も失敗を繰り返していた無名の魔力が尽きるとその場に倒れ込み気絶する。
そんな無名を浮遊魔法で浮かべながら小屋へと戻って行く。
それがフランと無名の日常であった。
目が覚めた無名はまたいつものベッドに寝かされている事に気付き、溜息をつく。
いつの間にか意識を失っていたようで、またフランの手を煩わせてしまったようだと落胆していた。
ベッドからノソノソと起き上がると、リビングへと向かう。
テーブルにはフランが何処からか採ってきたであろう兎肉のステーキが用意されていた。
「あ、おはよう無名君。相変わらず何の躊躇いもなく気絶するね」
「すみません。また手間をかけました」
普通の魔法使いは気絶するまで魔法は使わない。
魔力が限界まで無くなると、頭痛や吐き気といった不快感が一気に襲い掛かってくる。
そこまでくると普通は魔法の使用を辞めて休息するものだが、無名に至ってはその先の意識を手放す段階まで一直線であった。
そのせいか無名の成長速度は著しい。
魔力が無くなってから満タンになるまで回復すると魔力量の器は少しだけ大きくなる。
だが気絶するまで魔力を使い切る者は少なく、無名のように何度も気絶から回復を繰り返さなければそこまで魔力量は増大しない。
「そろそろ魔力量も増えて来たでしょ?上級魔法を全部覚えたら神話級魔法にも挑戦してみようか」
兎肉ステーキを切り分けながらフランは口を開く。
神話級を習得できる魔法使いは数えるほど。
つまり神話級魔法を一つでも覚えた時点で世界でも有数の魔法使いとなれる訳である。
「最初は雷属性でお願いします」
「へぇ?その心は?」
「雷属性には火属性魔法のような火力と風属性のような速度があります。かといって魔力量が大幅に変わるわけでもなく全属性のいいとこ取りのような印象を受けました」
その代わり雷属性の魔法は習得に時間がかかると一般的には言われている。
威力と速さを持ち合わせた強力な魔法が多いが、使い手が少ないのはそれが理由であった。
「なるほどなるほど。合理的な理由だね?ちなみに雷属性の神話級魔法は範囲も途轍もないよ」
「それは覚えるのが楽しみですね」
年甲斐もなく無名は少しだけ嬉しくなった。
既に上級魔法ですら手に余るレベルの威力だが、それをも上回る威力とは一体どんなものなのだろうかと浮かれてしまう。
「まあまずは上級魔法を全て習得しよう!戦争が始まったら多分声が掛かると思うからそれまでは訓練あるのみ!」
「こんな森の奥まで誰も来ないでしょう」
深き森は凶悪な魔物蔓延る森だ。
ある程度腕に自信がなければ立ち入ろうなどと思わない場所であり、わざわざ評価の低い勇者に声を掛けに来るとは考えにくい。
「安心してよ、ボクが伝言係を務めてあげるからさ。こう見えてボクは神出鬼没の魔女なんて呼び名もあったりするんだよ!」
こう見えても何も召喚されてすぐにいきなり現れて連れ去られた為無名は口を噤む。
フランに口答えすると指導の厳しさが一段階上がるのだ。
その為、無名は黙って聞き流す事が最善だと判断した。
無名が訓練を続けていたある日の事。
師匠の使える魔法はどんなものがあるのか、何気に興味を持った無名はフランへと疑問を投げ掛けた。
「師匠は最大いくつの魔法を同時詠唱できるのですか?」
「ボク?んー数えた事ないけどやってみよっか?」
これはいい見本になると無名は素早く頷いた。
するとフランの身体からは見たこともない程の膨大な魔力が漏れ出てきた。
地面から少し浮遊するとフランは両手を広げる。
「さあ、お見せしちゃうよ~。百個並列魔法の展開だー!」
フランが一気に魔力を解放すると空一面色鮮やかな魔法陣で埋め尽くされた。
視界に入る全てに魔法陣が浮かんでおり無名も開いた口が塞がらない。
「と、ここまでね」
フランは魔力の供給を止めるといくつもの魔法陣が同時に消える。
このまま魔法を放てば深き森が荒れ果てた森の跡になるだろう。
動物も魔物も等しく全て消し飛ぶ。
フランは森を消すわけにはいかないと配慮したのだった。
目の前で起きた神の如き御業に無名はとんでもない人物に師事してしまったと驚きが隠せない。
馴れ馴れしく威厳の欠片もないフランだが、この時ばかりはとても頼もしい師匠であった。
「流石は魔女と言われるだけはありますね……」
「でしょ?ま、無名君もいずれこの程度できるようになるよ」
フランはお世辞で言っているわけではない。
実際に無名の成長速度は目を見張るものがあった。
この調子で成長を続ければやがて先程の神の如き御業も習得してしまうだろう。
しかしフランは無名が強大な力を持つことにより、驕らなければよいがと少し心配している。
彼の性格上それはないが、もしも力を振るう事に快感を覚えてしまえばと思うとフランは身震いする。
「先程の魔法陣は全て上級魔法、ですね」
「へぇ、良く分かったね」
「魔法陣の形に見覚えがありましたから」
無名は簡単そうに言うが、そんな事が容易にできる訳が無い。
百以上からなる魔法陣の全てをあの一瞬で見て判断するのはフランでも難しい。
既に今の無名は一部フランを上回る才能の片鱗を見せていた。
「では続きをお願いします。上級魔法を覚えれば次は3つ以上の並列詠唱……それに剣や格闘の訓練もしないと……」
フランは彼にこれ以上強くなって欲しいと言いながらも、ほんの少しだけ足踏みしても良いのではないかと心の中で問い掛けた。
無名が壊れてしまう前に。
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当然その日の訓練は苛烈さを増し、まるで親の仇でも取るかのようだったと無名は余計な事を口走った事を後悔した。
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「三重詠唱……何かコツはありますか?」
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「コツ?こうなんて言うのかな……ググッとやってバッーて放出する感じ!」
フランの指導は大体これである。
よくこれで無名は成長したものだが、普通の者なら頭の中に疑問符が浮かんで終わるだろう。
「なるほど……ググッとやってバッーですか。やってみます」
兎にも角にもやってみなければ始まらない。
無名は目を瞑り集中しだした。
二重詠唱は両手で全く別の文章をスラスラ書ける程度だが、三重となると今度はそこに話し掛けられて会話を行う、程には難しい。
無名は両手に雷、火と2属性の魔法陣を浮かび上がらせた。
しかし次の魔法、水属性の魔法陣を胸の前で作り出すと同時に最初の2属性が消えてしまった。
はなから簡単にいくとは思っていない無名は再度集中し始める。
何度も何度も失敗を繰り返し、やがてほんのりとだが小さな水属性の魔法陣が胸の前に浮かび上がった。
「おお!凄いよ無名君!まだ三重詠唱の訓練を初めて1日目でこれだなんて!うーん、これなら本当にボクも抜かれそうだなぁ」
フランは無名の成長速度に驚愕していた。
本来であれば何年も掛けて習得するものをたった数日、今回に限ってはたったの一日で惜しい所に手が届いている。
勇者という性質からか成長速度は並大抵ではなかった。
とはいえ何度も失敗を繰り返していた無名の魔力が尽きるとその場に倒れ込み気絶する。
そんな無名を浮遊魔法で浮かべながら小屋へと戻って行く。
それがフランと無名の日常であった。
目が覚めた無名はまたいつものベッドに寝かされている事に気付き、溜息をつく。
いつの間にか意識を失っていたようで、またフランの手を煩わせてしまったようだと落胆していた。
ベッドからノソノソと起き上がると、リビングへと向かう。
テーブルにはフランが何処からか採ってきたであろう兎肉のステーキが用意されていた。
「あ、おはよう無名君。相変わらず何の躊躇いもなく気絶するね」
「すみません。また手間をかけました」
普通の魔法使いは気絶するまで魔法は使わない。
魔力が限界まで無くなると、頭痛や吐き気といった不快感が一気に襲い掛かってくる。
そこまでくると普通は魔法の使用を辞めて休息するものだが、無名に至ってはその先の意識を手放す段階まで一直線であった。
そのせいか無名の成長速度は著しい。
魔力が無くなってから満タンになるまで回復すると魔力量の器は少しだけ大きくなる。
だが気絶するまで魔力を使い切る者は少なく、無名のように何度も気絶から回復を繰り返さなければそこまで魔力量は増大しない。
「そろそろ魔力量も増えて来たでしょ?上級魔法を全部覚えたら神話級魔法にも挑戦してみようか」
兎肉ステーキを切り分けながらフランは口を開く。
神話級を習得できる魔法使いは数えるほど。
つまり神話級魔法を一つでも覚えた時点で世界でも有数の魔法使いとなれる訳である。
「最初は雷属性でお願いします」
「へぇ?その心は?」
「雷属性には火属性魔法のような火力と風属性のような速度があります。かといって魔力量が大幅に変わるわけでもなく全属性のいいとこ取りのような印象を受けました」
その代わり雷属性の魔法は習得に時間がかかると一般的には言われている。
威力と速さを持ち合わせた強力な魔法が多いが、使い手が少ないのはそれが理由であった。
「なるほどなるほど。合理的な理由だね?ちなみに雷属性の神話級魔法は範囲も途轍もないよ」
「それは覚えるのが楽しみですね」
年甲斐もなく無名は少しだけ嬉しくなった。
既に上級魔法ですら手に余るレベルの威力だが、それをも上回る威力とは一体どんなものなのだろうかと浮かれてしまう。
「まあまずは上級魔法を全て習得しよう!戦争が始まったら多分声が掛かると思うからそれまでは訓練あるのみ!」
「こんな森の奥まで誰も来ないでしょう」
深き森は凶悪な魔物蔓延る森だ。
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「師匠は最大いくつの魔法を同時詠唱できるのですか?」
「ボク?んー数えた事ないけどやってみよっか?」
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するとフランの身体からは見たこともない程の膨大な魔力が漏れ出てきた。
地面から少し浮遊するとフランは両手を広げる。
「さあ、お見せしちゃうよ~。百個並列魔法の展開だー!」
フランが一気に魔力を解放すると空一面色鮮やかな魔法陣で埋め尽くされた。
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「と、ここまでね」
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