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243神殿
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「それにしても、この神殿やアンデットはいったい何ですか。」
「ここはムハンマの神殿だ。広場のアンデットは、元々は神殿に仕えていた者達だ。
私も、ここで神官をしていた。
私達は、アンデットとなり長い時間を過ごしてきた。
長い年月は人間としての心を蝕み、今では私だけがリッチとなり人としての意識を保っている。」
モハメの神殿周辺は闇の魔力で認識阻害の結界を張っていたらしい。
しかし、結界の力が弱まり外部の人間に気付かれ、更に外部との壁を作っていた結界も破壊されアンデットが地上に出てしまった。
後は、アンデット退治に魔法を使い、その魔力に引き寄せられて多くのアンデットが地上を徘徊する事となった。
「多分、宝でも有ると思ったのだろう。」
話しを聞いていて気付かなかったがジークさんが変な汗をかいている。
ニコラスさんは更に酷く、明らかに体調を崩していた。
「ニコラスさん。大丈夫ですか。」
『これは、魔力酔いじゃ。この部屋に充満した魔力で体が不調をおこしているのじゃろう。』
俺と浩司は問題無いみたいだ。
もしかして、リッチの罠なのだろうか。
髑髏の顔では、何を考えているのか全く分からない。
「2人に対して、この部屋の魔力は強すぎた様だな。部屋の外で休むといい。」
リッチの言葉に従い、部屋の外に出る事にした。
ジークさんもニコラスさんもしっかりした足取りで歩いていたが、扉を閉めると2人とも床にへたり込んでしまった。
ヤマトも外に出るとぐったりしている。
『吾輩も限界に近かったにゃ。今の体で、あそこまでの魔力を浴びるのは厳しいにゃ。』
俺と浩司は特に体調を崩すことは無かったが何が違うのだろう。
『2人は保有魔力量が多い為、あの魔力の中でも普通でいられたんじゃ。
儂も、拓の魔力の中に居るので影響は無い。とりあえず、ここで休んでいれば問題無いじゃろう。』
それにしても、この状態でしっかりと歩いていた2人は、Aランクの冒険者ならではだろう。
2人と1匹に水を飲ませていると頭にリッチの声が響いてくる。
『大丈夫か。良ければ、2人と少し話をしたいのだが。』
話を聞く位なら大丈夫だろう。
「ジークさん、ニコラスさん。リッチが俺と話をしたいと言ってます。
中に入るので、ここで待っていて下さい。」
「大丈夫か。」
「悪意は感じられないので、大丈夫でしょう。」
「当然、俺も一緒に行く。何か有っても対応出来るだろ。」
浩司が俺の肩に手を置いて、笑っている。
そうだな、浩司が一緒に居てくれるなら心強い。
俺と浩司は、リッチと話す為に中に入った。
「ここはムハンマの神殿だ。広場のアンデットは、元々は神殿に仕えていた者達だ。
私も、ここで神官をしていた。
私達は、アンデットとなり長い時間を過ごしてきた。
長い年月は人間としての心を蝕み、今では私だけがリッチとなり人としての意識を保っている。」
モハメの神殿周辺は闇の魔力で認識阻害の結界を張っていたらしい。
しかし、結界の力が弱まり外部の人間に気付かれ、更に外部との壁を作っていた結界も破壊されアンデットが地上に出てしまった。
後は、アンデット退治に魔法を使い、その魔力に引き寄せられて多くのアンデットが地上を徘徊する事となった。
「多分、宝でも有ると思ったのだろう。」
話しを聞いていて気付かなかったがジークさんが変な汗をかいている。
ニコラスさんは更に酷く、明らかに体調を崩していた。
「ニコラスさん。大丈夫ですか。」
『これは、魔力酔いじゃ。この部屋に充満した魔力で体が不調をおこしているのじゃろう。』
俺と浩司は問題無いみたいだ。
もしかして、リッチの罠なのだろうか。
髑髏の顔では、何を考えているのか全く分からない。
「2人に対して、この部屋の魔力は強すぎた様だな。部屋の外で休むといい。」
リッチの言葉に従い、部屋の外に出る事にした。
ジークさんもニコラスさんもしっかりした足取りで歩いていたが、扉を閉めると2人とも床にへたり込んでしまった。
ヤマトも外に出るとぐったりしている。
『吾輩も限界に近かったにゃ。今の体で、あそこまでの魔力を浴びるのは厳しいにゃ。』
俺と浩司は特に体調を崩すことは無かったが何が違うのだろう。
『2人は保有魔力量が多い為、あの魔力の中でも普通でいられたんじゃ。
儂も、拓の魔力の中に居るので影響は無い。とりあえず、ここで休んでいれば問題無いじゃろう。』
それにしても、この状態でしっかりと歩いていた2人は、Aランクの冒険者ならではだろう。
2人と1匹に水を飲ませていると頭にリッチの声が響いてくる。
『大丈夫か。良ければ、2人と少し話をしたいのだが。』
話を聞く位なら大丈夫だろう。
「ジークさん、ニコラスさん。リッチが俺と話をしたいと言ってます。
中に入るので、ここで待っていて下さい。」
「大丈夫か。」
「悪意は感じられないので、大丈夫でしょう。」
「当然、俺も一緒に行く。何か有っても対応出来るだろ。」
浩司が俺の肩に手を置いて、笑っている。
そうだな、浩司が一緒に居てくれるなら心強い。
俺と浩司は、リッチと話す為に中に入った。
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