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第一章

初夜(1)【※】

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 首筋にかかっていた金色の髪の毛を丁寧にどかされ、首筋にジュードの舌が這う。その感覚は心地いいような悪いような。不思議な感覚だった。

 しかし、首筋を舐められるという行為はセレニアにとって初めての行為で間違いない。アルフたちとじゃれていた際に顔を舐められることはあったものの、今セレニアの首筋に顔をうずめているのは仮にも夫なのだ。それに恐れて身体を強張らせていれば、ジュードは「力を抜いて」と首筋に顔をうずめたまま言ってくる。

「で、でもぉ……!」
「大丈夫。……ひどくはしないから」

 そう言って、ジュードはセレニアの首筋に口づけてくる。何度も何度も口づけられれば、セレニアの首筋には赤い跡が残っていった。しかし、セレニア自身はそれに気が付くことは出来ない。

「セレニア。……ほら、大丈夫だから」

 あまりにもセレニアが身体を強張らせているからなのだろうか。ジュードはセレニアの金色の髪の毛を梳きながらそう声をかけてくる。その行為に徐々に安心してか、セレニアの身体からは無駄な力が抜けていく。それを見計らったかのように、ジュードはその指でセレニアの身体をなぞっていく。

 指を身体に這わせられれば、身体がゾクゾクとしてしまう。それに恐れおののいていれば、彼の手がセレニアの胸のふくらみを包み込む。平均的なサイズのセレニアの胸は簡単にジュードの手のひらの中に収まってしまった。そのまま彼が手のひらを動かし、セレニアの胸を堪能するかのように触れてくる。

「んんっ」

 お世辞にも気持ちいいとは言えない。なのに、口からは艶めかしい吐息が零れていく。自分が発した吐息の艶っぽさにセレニアが驚いていれば、ジュードのもう片方の手がセレニアの頬に添えられた。

 そして、もう一度口づけられた。

「……ジュード、さま」

 ゆっくりと彼の名前を呼べば、ジュードは「そう」と柔らかに微笑みながら満足気に頷く。

 その後、彼はセレニアの胸を堪能するかのように手を動かしながら、セレニアに口づけてくる。何度も何度も触れるだけの口づけを施され、セレニアの身体がさらに熱くなる。

「セレニアの胸は、触り心地が良いね」

 ジュードはボソッとそう呟くと、セレニアの胸のふくらみから手を放す。それから、今度はその胸の頂に指を這わせた。

「ひゃぃっ!」

 突然の刺激に、セレニアの口からは可愛らしい悲鳴が零れる。それが嬉しかったのか、ジュードはくすくすと笑いながらもセレニアの胸の頂に入念に触れる。優しく触れたかと思えば、指で挟まれぐりぐりとされた。徐々に硬くなっていく胸の頂を弄ぶかのように弄られ、セレニアの身体の奥の奥に眠る官能が引き出されていく。

「ぁ、や、やめ……!」

 指の腹でぐりぐりと強く刺激されると、身体が何となくおかしくなってしまうのだ。身体を揺らしてゆるゆると首を横に振っていれば、ジュードは「こういうのが、いいんだね」と言ってさらに胸の頂を攻めてくる。

「優しくされるよりも、強くされる方が好きなんだ」
「ち、ちが……」
「違わない」

 穏やかなのに、反論は許さないとばかりの口調でそう告げられる。そのまま指の腹でぐりぐりと強く刺激されれば、セレニアは身体の奥から何かが溢れるような感覚に襲われてしまった。下腹部がきゅんとして、触れてほしいと強請ってしまいそうになる。

「……こっちにも、跡をつけようね」

 そして、ジュードはセレニアの胸元にまた口づけていく。今度は、セレニアにもしっかりと赤い跡が残っていくのがしっかりとみえた。それに顔をカーっと熱くしていれば、ジュードは「きれいでしょう?」と問いかけてくる。何も、言えなかった。

「セレニアの肌は白いから、こういう赤が良く映えるんだ。……赤いドレスも、似合うかもしれないね」

 至極楽しそうにそう言われ、セレニアは戸惑う。

 しかし、それよりも先に身体の奥底が疼いてしまってそちらに意識を引き戻されてしまった。胸の頂は相変わらずジュードに好き勝手弄られている。しまいには爪で軽くひっかかれてしまい、胸の頂がぴりりと痛みを発する。なのに、その刺激が何処となく気持ちいい。

 口元に手の甲を押し付けて声を我慢しようとすれば、その手をジュードに退けられてしまう。彼はセレニアの目をまっすぐに見つめて「声は我慢しないの」と、まるで幼子に言い聞かせるような優しい口調で告げてきた。だからこそ、セレニアは頷く。

「ぁ、あっ」
「そう。……声は上げてね」

 セレニアが小さく声を上げれば、ジュードはそれだけで褒めてくれる。それから、彼はセレニアの胸の頂から手を滑らせ、セレニアの秘所に手を持っていく。

「……あぁ、少しだけ濡れているかな」

 ジュードの指がセレニアの蜜口を下着越しにさする。そこは少しだけ濡れているようであり、セレニアの身体がふつふつと熱くなる。これはきっと、恥ずかしいからだ。自分自身にそう言い聞かせるのに、彼の指がセレニアの蜜口を下着越しに刺激してくる所為で、また蜜を零してしまった。
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