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7、俺のコト、好き?

灼ききれた視界 またたく光

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「ん……ん……んんっ」

 瞬はふとんに膝をついて、伸幸と深いキスをしていた。

 のどが鳴る。

 のどが甘い声を漏らすたびに、自分の腰が揺れる。膝が崩れそうになる。

 伸幸は瞬と舌をからめながら、瞬の背に指をはわせた。指は瞬の秘密の場所に到達した。

「んっ!」

 伸幸は焦らすようにそこを外から撫でた。瞬の腰はビクンと跳ねた。

「瞬……もう少し膝を空けて」

 瞬の唇を離した伸幸が、低い声でささやいた。瞬は言われたとおりに脚を開いた。

 潤滑剤にまみれた指がぬるぬると瞬の秘密を暴いていく。伸幸は秘密の入り口を、口笛を吹くように軽く刺激した。

「んん……」

 瞬が好きに動けるように、伸幸は瞬を立ち膝のまま座らせていた。瞬は甘い刺激に伸幸の首に腕を回した。そのまま甘えるように頬をつける。熱した伸幸の肌の匂いがした。

 入り口を堪能した伸幸の指は、少しずつその奥へ侵入する。焦れったくて、瞬は自ら迎えにいった。わずかな距離で腰を落とし、伸幸の指先を欲しい位置まで吸いこんだ。

「ここが好きなの?」

「ああっ」

「可愛いね」

「あ……んっ」

 嬉しそうな伸幸の声は甘くかすれて、瞬の耳をくすぐる。伸幸によって鳴らされる瞬の叫びも、伸幸の耳許で甘くもれる。

「伸幸さん……」

「ん? 瞬、何?」

 伸幸の指は情熱的に瞬を愛していた。瞬はその動きに耐えられず、余計な肉のない細い腰をヒクつかせた。

「お願い……」

 瞬は小さな声で伸幸の耳にせがんだ。

「何? 瞬は、どうして欲しい?」

 伸幸の声は笑いを含んで甘い。

 伸幸は瞬が何を欲しがってるか知っている。

 知っているのに、瞬が自らそれをねだらないと与えない積もりだ。瞬にはそれが分かっていた。

 欲望に、脳が、灼ききれる。

「もっとちょうだい」

 瞬の腰が大きくうねった。

「のぶゆきさんのゆび、もっとぉ」

 伸幸はのどでくくと笑った。

「足りないの?」

「ん……」

 幼児のように舌足らずな答えをしながら、瞬は腰をくねらせ、太ももをふるわせて、伸幸を求めていた。

「いいよ。瞬が欲しいだけあげる。ほら」

「あんっ」

 瞬は片腕を伸幸の首から外し、そろそろと伸幸の脇を伝って下へ下ろした。伸幸に与えられる感覚に数秒ごとに動きを止めながら、求めるゴールへたどりついた。

「ふ……っ」

 伸幸ののどからも快楽のため息がもれる。瞬の手が伸幸の欲望を布の上からきゅっとつかんだのだ。

 伸幸の指と、瞬の指とが、互いに互いの温度を上げていく。

「瞬……」

「ん……」

「欲しい? これ」

 瞬は自分の顎を伸幸の肩から離し、伸幸の瞳をのぞきこんだ。

「伸幸さんは?」

「ん?」

「……俺が、欲しい?」

「瞬?」

 瞬は唇で伸幸の下唇を一瞬はさんだ。

「俺の中で感じたいの?」

 伸幸はまたくすりと笑った。

「うん。瞬が欲しい。入れたい。瞬の中をぐちゅぐちゅとかき混ぜたい」

 伸幸の方が一枚も二枚も上手だった。瞬はぎゅっとまぶたを閉じた。

「伸幸さぁん……俺の負け……もうダメ……」

「瞬?」

「……来て」

 瞬にねだられた通り、伸幸は自らの欲望を瞬の秘密の奥へと進めた。

 腰をつかまれ、伸幸に下からずんずんと突かれて、瞬は何度もけいれんした。

 腰骨の内がわ全体がじんじんと痺れて、何が何だか分からない。

 分かるのは、これが初めて経験する感覚だということ。

 春に自分を捨てた「あいつ」との行為で、感じたことのない深い快楽だった。

 繰り返し何度もけいれんするうち、瞬の頭の後ろの方に、チカチカと不思議な輝きが見えてきた。

「瞬……そんなにきもちいいの? 瞬……」

 伸幸の声も欲望に熱くうわずっていた。

 多分、自分ののどは、甘く叫びつづけている。さっきけいれんしたときからずっと。

「瞬……かわいい……」

 大きな、何か。

 波が。

 やってくる。

 瞬の意識は数秒飛んだ。
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