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2、ゼリーの日々

ひさびさの、ひとりのふとん

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「腹キツー」

 瞬はひっくり返ってパンパンになった腹をさすった。

 その日は夜になっても伸幸は帰ってこなかった。

 パスタもとうもろこしも、明日まではもたない。今日食べてやるしかない。

 瞬は時計を見た。

 食べられるところまで食べて、一〇時を過ぎ、後は捨てた。 

 ふらりと現れた風来坊だ。

 またふらりと、どこかへ行くだろう。

 瞬はひさびさに手足を伸ばしてゆったり寝た。

 窓を鳴らす風の音が妙に大きかった。
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