【完】幼なじみの小太郎君が、今日も私の眼鏡を外す

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9-17

真知子は女にお辞儀をして、持っていた眼鏡をかけた。
そんな真知子を兄貴は真剣な顔でまだ見ていて・・・。
少し困った顔で笑いだした。



「もう、行こうか。
小太郎も真知ちゃんもいるし。」



「そうですね！」



兄貴はそう言って、女を連れて家を出ていった。
俺は、しばらく動けなかった。
真知子も何も動かないから。
そんな真知子を見詰めていると・・・。



真知子が、俺に振り向いた・・・。



やっと、やっと、俺に振り向いた・・・。



でも、そんな真知子の顔を見て泣きそうになった・・・。



あまりにも真剣な顔で、泣きそうになった・・・。



そんな真知子が、ゆっくりと口を開いた・・・。




「小太郎君・・・。
凛太郎さんに、彼女さんと別れるように言ってほしい・・・。」




真知子が・・・




真知子が・・・




そんなことを、言った・・・。




俺の大好きな真知子が、そんなことを言った・・・。




やっと、分かった・・・。




やっと、分かった・・・。




真知子は、俺のことをそういう対象としては見ていなかったことが・・・。




それは、そうだった・・・。




いつか言われていた・・・。




“友達”だと、言われていた・・・。




俺は、“友達”だった・・・。




俺は、真知子の・・・




真知子の・・・





“友達”だった・・・。





“友達”だった・・・。