【完】幼なじみの小太郎君が、今日も私の眼鏡を外す

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エレベーターの扉が開き、少しだけ固まる・・・。
エレベーターの目の前の廊下の壁に、2人の人物が寄り掛かり立っていたから。



でも、急にエレベーター内がなんだか重い雰囲気になったように感じたので、慌ててエレベーターを降りた。



「あ、この会社の方ですか？
早朝にありがとうございます。
早く来すぎてしまって、ここで待たせて貰っていました。」



1人の女の人がそう言って、壁から離れ美しく歩いてきた・・・。
その姿は、あまりにも美しすぎて・・・。



真っ白でスラッとしたロングドレス・・・。
それに真っ白のファーの上着。
ドレスの首元は白いレースになっていて、胸は隠れるようなデザイン。



真っ黒の髪の毛はよく盛られ、アップにしている。
濃い化粧・・・でも、暗めの照明だったらそんなに濃すぎないかもしれない。



物凄く美しい女の人が、私みたいな女に優しく笑いかけた。



「4時半面接予定の、“アヤメ”です。」



それはきっと、源氏名・・・。
キャバクラかホステスの女の人が面接に来たのだと思った。