上 下
34 / 163
第二章

マリアベル ポップコーンを普及する

しおりを挟む


緑が濃くなり、真っ白な入道雲、長袖が暑く感じる季節になってきた

「夏よ!プールよ!花火よ!」

そう、オルファイド王国に夏が来た。

「ねぇ、皆様は夏休みどうされますの?」

「わたくしは、七月の末まで王都のタウンハウスに滞在して早めに領地に帰ります。
領地まで3日もかかりますのよ!」
アビゲールが答える

「私は、、、」
マリアベルは考える。
帰り方が分からない。
馬車?どこで借りるの?お金無いし、、、
クララさん達にも会いたいし、
ディックさんにも、お礼言いたいなぁ

ソフィアが言った
「マリアベル様、宜しければ、我がタウンハウスに遊びに来られませんか?
是非お招きするようにと、父と母より言いつかっておりますの!
ね、よいでしょう、
クラレンス侯爵には我が家からご連絡をしておきますわ、
ね!お願い!」

いつもソフィア様にはお世話になっている。
折角お誘いしてもらったのだから
よし、招待をお受けしよう。
「ソフィア様、では、宜しくお願いしますわ。
でも、私、お恥ずかしながら 何も手土産になる物が無いの。
ソフィア様のご両親に失礼を掛けしてしまうわ。」

「マリアベル様がいらっしゃる事が最大の手土産ですわ!
嬉しいですわ、絶対ですわよ、、
わたくし、お父様に連絡いたしますわ!」

この夏、キングスバリー家にお邪魔する事が決定しました。

今日は久々にポップコーンを作りましょう
私、なんと、キャラメルの作り方思い出したの!!!
これでキャラメルポップコーンが作れるわ。
厩舎の方にお願いして乾燥コーンを譲ってもらい、爆発するか確認する。
全体量の2割程しか爆発しなかったが人数分は確保出来た。
もう、鳥の餌とは呼ばせない!

朝、早めに起きて
コーンをポップさせ、キャラメルを作り和える。

残ったキャラメルはアーモンドに絡めて冷めるのをまって油紙で包む

後は塩味のポップコーン作って、、、

よし!今日はポップコーン配りまくるぞ!
マリアベル、ポップコーンの普及委員会である。
ソフィア様の分、アビゲール様の分、ハワード様の分、私の分
四つに分け、
«さあ、おのおの方出陣じゃー!!!»

午前の授業終了、いざ食堂へ
「皆様、私 新しいお菓子を作ってきました!お昼控えめでお願いします。」

食事が終わった頃を見計らい取り出したるは
ポップコーン!
みんな大好きポップコーン!
映画のお供ポップコーン!

「まあ、これ、手で食べてもよろしいの。」

とーぞ とーぞ

「まあ、軽くて、周りの甘いのがサクサクして、飴ではありませんのね?何かしら?」

「それはキャラメルというものです、」

「サクサクとして、この食感、軽さ、
止まらないわ、ついつい摘まんでしまうわ。」

「さあ、お口直しに塩味もどうぞ!」

私は、甘い物の後に塩っぱいもの食べるとノンカロリー理論を語った。 

二人の目が«キラン»と輝いた。

「その様な都合が良い事が、、、
           最高ですわ!」

アビゲールは、
「もし、差し支え無ければ、兄に少し分けても宜しくでしょうか?
初めて食べる味なのに、あまりに美味しくって、、、」

どーぞ どーぞ
皆んなで食べようポップコーン!
ポップコーンは楽しいおやつ。
こんどはチーズ味もいいかな?

————————
その夜、アビゲールはコッソリと男子寮にで出向いた。
兄の部屋は一階の一番手前側
コンコン、窓を叩く

「夜出歩くなんで危ないだろう。おかしな輩に出会ったらどうする!」

「だってぇ、、、、
兄様に差し入れ持ってきたの。
早く食べないと湿気てしまって食感が悪くなるんですって、ほら食べてみて!」

「これは、美味しいね!」

「でしょ~、マリアベル様がお作りになったのよ、凄いでしょう。」

「これはいい、我が領でも広めたいものだ」

「あら?兄様どうやって作ったかご存知ですの?」

「多分コーンだと思うよ!」

「まあ、餌の?」

「うん、昔視察で村を回った時の事だ

鶏小屋を掃除してゴミを火にくべててな、
いきなり、ポンポンと音がして子供達が爆ぜた白いモノを探して食べていたんだよ。

餌の残りのコーンが爆ぜて掃除の後のお楽しみになる、と言っていた。

子供達が分けてくれてな、
確か、形は綿花のようだったが、食感はスカスカしてたなぁ?」

「まあ、そんな事がごさいましたの、、」

「マリアベル様は良いお方だな、
それにしても、本当に美味しいな!これは、
作り方を聞いておいてくれるか?」

「はい!」

私は 友を褒められて、嬉しくなった。















しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ざまぁされるための努力とかしたくない

こうやさい
ファンタジー
 ある日あたしは自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生している事に気付いた。  けどなんか環境違いすぎるんだけど?  例のごとく深く考えないで下さい。ゲーム転生系で前世の記憶が戻った理由自体が強制力とかってあんまなくね? って思いつきから書いただけなので。けど知らないだけであるんだろうな。  作中で「身近な物で代用できますよってその身近がすでにないじゃん的な~」とありますが『俺の知識チートが始まらない』の方が書いたのは後です。これから連想して書きました。  ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。  恐らく後で消す私信。電話機は通販なのでまだ来てないけどAndroidのBlackBerry買いました、中古の。  中古でもノーパソ買えるだけの値段するやんと思っただろうけど、ノーパソの場合は妥協しての機種だけど、BlackBerryは使ってみたかった機種なので(後で「こんなの使えない」とぶん投げる可能性はあるにしろ)。それに電話機は壊れなくても後二年も経たないうちに強制的に買い換え決まってたので、最低限の覚悟はしてたわけで……もうちょっと壊れるのが遅かったらそれに手をつけてた可能性はあるけど。それにタブレットの調子も最近悪いのでガラケー買ってそっちも別に買い換える可能性を考えると、妥協ノーパソより有意義かなと。妥協して惰性で使い続けるの苦痛だからね。  ……ちなみにパソの調子ですが……なんか無意識に「もう嫌だ」とエンドレスでつぶやいてたらしいくらいの速度です。これだって10動くっていわれてるの買ってハードディスクとか取り替えてもらったりしたんだけどなぁ。

~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます

無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。

完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-

ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。 断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。 彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。 通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。 お惣菜お安いですよ?いかがです? 物語はまったり、のんびりと進みます。 ※本作はカクヨム様にも掲載しております。

異世界転生したので、のんびり冒険したい!

藤なごみ
ファンタジー
アラサーのサラリーマンのサトーは、仕事帰りに道端にいた白い子犬を撫でていた所、事故に巻き込まれてしまい死んでしまった。 実は神様の眷属だった白い子犬にサトーの魂を神様の所に連れて行かれた事により、現世からの輪廻から外れてしまう。 そこで神様からお詫びとして異世界転生を進められ、異世界で生きて行く事になる。 異世界で冒険者をする事になったサトーだか、冒険者登録する前に王族を助けた事により、本人の意図とは関係なく様々な事件に巻き込まれていく。 貴族のしがらみに加えて、異世界を股にかける犯罪組織にも顔を覚えられ、悪戦苦闘する日々。 ちょっとチート気味な仲間に囲まれながらも、チームの頭脳としてサトーは事件に立ち向かって行きます。 いつか訪れるだろうのんびりと冒険をする事が出来る日々を目指して! ……何時になったらのんびり冒険できるのかな? 小説家になろう様とカクヨム様にも投稿しました(20220930)

売れない薬はただのゴミ ~伯爵令嬢がつぶれかけのお店を再生します~

薄味メロン
ファンタジー
周囲は、みんな敵。 欠陥品と呼ばれた令嬢が、つぶれかけのお店を立て直す。

転生をしたら異世界だったので、のんびりスローライフで過ごしたい。

みみっく
ファンタジー
どうやら事故で死んでしまって、転生をしたらしい……仕事を頑張り、人間関係も上手くやっていたのにあっけなく死んでしまうなら……だったら、のんびりスローライフで過ごしたい! だけど現状は、幼馴染に巻き込まれて冒険者になる流れになってしまっている……

念願の異世界転生できましたが、滅亡寸前の辺境伯家の長男、魔力なしでした。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリーです。

転生したら前世チートで無双する

ゆる弥
ファンタジー
殺し屋をしていた男が人を殺すのに躊躇いを覚えるようになった。 だが、組織はその男のことを手放さなかった。 ある日その男は死ぬ事を選んだのだった。 ビルから飛び降りた。 そこからこの話は始まる。 気付けばテンプレの白い空間。 「お前に罪を償う機会を与えよう」 「何をすればいい?」 「私の指定する世界に転生してくれるだけでいい。それで償いになる。好きに生きよ」 「それで償いになるのならば」 異世界で二十歳の体で生まれ変わった。 突如悲鳴が聞こえた。 好きに生きれるのか? この世界?

処理中です...