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「この庵を留守にして良いのでしたら、こちらはどれほど大人数で来ていただいても構いません。無理をお願いしているのはこちらですから。ただ……本当に大変なことになっているので、覚悟はしていただいた方が良いかもしれませんが」
その言葉に周と由弦はヒクリと頬を引きつらせるが、それでも行くと言い募った。そんな二人に兵衛は頷くが、雪也は待ったをかける。
「買い物とかなら良いけど、今は駄目だよ。原因がわからない以上、毒という可能性もあるしサクラを連れて行けない。サクラも誰もいない状態で留守番するのは嫌だろうし……」
だが戦えない彼らが二人で庵にいるのも……、と雪也は眉根を寄せる。確かにそうだと由弦と周も無言で考え込んだ時、口を開いたのは兵衛だった。
「確か、皆さんは八百屋の火野さんと親しい仲でしたね。一緒に火野さんの所に行って、お二人にはそこで待ってもらって、雪也さんを食事処にお連れしましょうか? 行きも帰りも私が必ず付き添って一人にはしません。私の店でも構いませんが、お二人には火野さんの側の方が気が楽でしょうし」
蒼の店は町中にあり人通りも多い。庵で待つよりは人目も多く問題が起こる可能性は低いだろう。雪也のことも兵衛が必ずついてくれるというのであれば、それが考えうる中で最善であるように思えた。
「では、お言葉に甘えても良いですか? 周たちも、終わったらすぐにお店の方に行くから」
雪也の言葉に、その場の全員が頷く。兵衛いわく大惨事らしいので早く移動した方が良いだろうと、手早く用意をして庵を出た。
その言葉に周と由弦はヒクリと頬を引きつらせるが、それでも行くと言い募った。そんな二人に兵衛は頷くが、雪也は待ったをかける。
「買い物とかなら良いけど、今は駄目だよ。原因がわからない以上、毒という可能性もあるしサクラを連れて行けない。サクラも誰もいない状態で留守番するのは嫌だろうし……」
だが戦えない彼らが二人で庵にいるのも……、と雪也は眉根を寄せる。確かにそうだと由弦と周も無言で考え込んだ時、口を開いたのは兵衛だった。
「確か、皆さんは八百屋の火野さんと親しい仲でしたね。一緒に火野さんの所に行って、お二人にはそこで待ってもらって、雪也さんを食事処にお連れしましょうか? 行きも帰りも私が必ず付き添って一人にはしません。私の店でも構いませんが、お二人には火野さんの側の方が気が楽でしょうし」
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「では、お言葉に甘えても良いですか? 周たちも、終わったらすぐにお店の方に行くから」
雪也の言葉に、その場の全員が頷く。兵衛いわく大惨事らしいので早く移動した方が良いだろうと、手早く用意をして庵を出た。
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