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『薬師マックの実演販売があるから皆のモノ魔大陸へ集合!!!』
しおりを挟む「皆の者、すぐ魔大陸へ集まれ!」
「何があった?」
「あ、俺もうすでに魔大陸」
「俺もうスタンバイしてる」
「俺は既に並んでる」
「俺も」
「私も」
「('ω')ノ」
「(^o^)丿」
「???え、何が起きてるの? もしかして皆魔大陸に集合してる?」
「あ、もしかして今画面弄ってるの皆このスレ仲間か」
「そうだね。俺4番目に並んでる」
「あ、じゃあ俺その後ろだ」
「こいつら身バレして交流してやがる。俺、その4人目の後ろに並んでるからよろしく」
「ああ、あの青い鎧だね」
「それだ」
「俺は海里の後ろに並んでる」
「海里のケツに視線を向けてる奴か」
「二個上のやつやべえよブレイブがい殺しそうな目で睨んでるから高橋と愉快な仲間たちもこのスレ確認してるよ気を付けろ!」
「高橋ふれあい交流会はいいから、何があったのか教えてくれ。今必死でギルドに向けて馬走らせてるから」
「これから『薬師マックの実演販売』がある」
「だから行列か……」
「すでに整理券配られてるとか?」
「いや、まだだ」
「ドアの隙間から薬師マックが覗いてすぐに引っ込んだ」
「焦った顔してる」
「お、なんか外にあるテーブルに店主さんが貼り付けたぞ」
「なになに『薬草は持参』だって……まて。俺持ってねえ」
「魔大陸産薬草のみ可って書いてある。そこらへんに生えてる薬草でいいんじゃねえ?」
「お、列が一斉にばらけた」
「今までここにいたやつらも散ってった」
「お前はいいのかよ」
「俺は薬草持ってるから」
「マジ?」
「高橋たちも残ってるぞ」
「あいつらはわかってた。薬師マックに有用な物沢山持ってそうだから」
「でも結構残ってる奴いるな」
「よし、ギルド着いた。これからそっち跳ぶよ」
「薬草探ししねえと」
「あ、横に『ディスペルポーション』売りだした。買います!」
「俺も欲しい。こっちでもようやく教会でディスペルポーション売り出したけど、いまいち落ちが悪いんだよなあ。薬師マック作のと比べてみたい」
「それ俺も思った」
「マックのだと一回で数個分汚れ堕ちるけど、教会のだとアイテム一つに瓶3本使うぞ。俺が試してみた。マックにディスペルポーション売って貰って」
「そっか高橋が言うなら間違いないか」
「って、え、高橋参戦?」
「だって待ってる間暇なんだもん。ちょっと向こうに顔を出そうもんなら絶対めんどくさい用事押し付けられるし。店主さんに」
「そうそう。高橋パシリにされるもんね。見返りはデカいけど」
「今はここで抜けたら絶対に買えなくなるから、抜けれねえ」
「うわ、いつでも買えそうな高橋にそこまで言わしめる実演販売どんだけいいの売り出すんだよ」
「それは秘密らしい。教えてもらえなかったからこれは! ってピンときて今まさに並んでるところ」
「おお、店のドアが開いた!」
「何?!」
「俺まだ薬草見つけてねえ」
「スレ見てるくらいなら薬草採取しなさいよ」
「そうする」
「ってあれ、もしかして」
「え、なになに」
「店主さんの後に出て来たの、もしかしてダンジョンサーチャー?」
「え、ダンジョンサーチャー?」
「うわ、高橋と交流してる!俺のことも覚えてるかな!」
「↑のやつ自己紹介しに行きやがった。列抜けたから詰めていいかな」
「いいんじゃねえ?」
「でも俺優しいから開けててやるよ」
「ダンジョンサーチャーの隣にいる人、ガチ美人な」
「奥さんらしいよ」
「新婚さんだよ」
「絶対にナンパすんなよ。あの人、ユイより強いから((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」
「Σ(゚Д゚)」
「Σ( ̄□ ̄|||)」
「マジ?」
「マジもマジ。超マジ。ダンジョンサーチャーが尻に敷かれるくらい……ひっ、睨まれた!」
「こらこら高橋。あの人で遊ばないの。でもユイより強いのはホントよ」
「ここにいるってことは薬師マックとも交流が」
「あの人、薬師マックのある意味師匠ね」
「ある意味っていうのがすっげえ気になる。ええと、聖魔法の師匠……は猫獣人だもんな」
「薬師は狐獣人だろ」
「あ、あと教皇猊下も師匠」
「Σ( ̄□ ̄|||)」
「ダンジョンサーチャーも魔法陣の師匠」
「俺らにとってもダンジョンサーチャーは師匠。ししょーーーー!」
「ほんとに高橋手を振ってる。苦笑しながら手を振り返してるよ。ガチかもしれん……」
「じゃあ俺らの師匠は勇者か?」
「お前もしかして勇者育成プログラム受けた?」
「受けた。瀕死がだんだん気持ちよくなってきたからやべえって思った」
「俺も同じこと思ってやべえってなった」
「勇者が師匠……なんか俺らかっこいいことしてねえ?」
「だな」
「ほらほら、話している間に薬師マック出て来たわよ」
「俺ら見て緊張してる。なんかほのぼのする」
「もうすでにうさ耳定番だな」
「似合ってるのがまた」
「って、あΣ(゚Д゚)ウシロ気付いたらけっこう長蛇の列になってた」
「皆薬草手に入れたみたいね」
「始まるから俺抜けるな」
「俺も」
「俺、もう少しでつく」
「俺魔大陸まだいけないから、楽しんで(´・ω・`)」
「ああ……なんかお土産持ってってやるから気を落とすな」
「マジ!? じゃあ薬師マックの……」
「それは横流しになるから無理。ごめんな。魔大陸産薬草少し持ってってやるからさ」
「それ穢れてんじゃん!こっちじゃ使えないじゃん!そもそも俺調薬出来ないし!でも、ありがと。気持ちだけ貰っとくよ」
「俺もお土産持ってってやる」
「俺も」
「俺も」
「楽しみにしてろよ」
「みんな(´;ω;`)ウゥゥ優しい。俺、頑張る」
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