「これを見ずして薬師マックは語れない」『【トレ】薬師マックスレ【名物】』

朝陽天満

文字の大きさ
上 下
48 / 57

『トレの森で青い鳥と出会った』

しおりを挟む
「今日ちょっとクエストあってトレの森に行ってきたんだが」

「(゜д゜)(。_。)ウンうん」

「なんかあったのか?」

「今日は薬師マックは辺境にいたぞ? 高橋と愉快な仲間たちと一緒にいるの俺見た」

「魔大陸に来たぞ。例のブツを納品してったから人だかりできたし。その中の一人が俺」

「えー、僕今日は獣人の村にいたよ。来るかと思ったらそっちに行ってたか」

「聞けよ。トレの森の奥に出た魔物を倒すクエストが門番さんたちと話してたら貰ったから行ってきたんだが」

「お、門番さん経由のクエスト。いいね」

「どんな魔物だった?」

「強かったか? ってかスレ違……」

「魔物はそこまで強くなかったからいいんだよ。そして門番さんと共闘できたからそれもいいんだけど、魔物倒してホッと一息ついてる時に鳥が降ってきた」

「鳥?」

「降ってきた? 魔物?」

「例の青い鳥だと思われる」

「Σ(゜Д゜)」

「Σ(゜Д゜)降ってきた!?」

「え、マジ!?」

「鳥大丈夫か!?」

「なんで降ってくるわけ!?」

「いやいやいや、鳥は飛ぶものだろ。だったら……なんで降ってくるんだ?」

「状況ハヨ」

「門番さんたちとハイポーションで乾杯してたらいきなり手の中にポスって青い鳥が落ちて来てビビったんだけど、ふわっふわのちびっちびでもうチョー可愛いのなんの」

「おおおおおおおおおおおお何でお前だけ!!!」

「ずるい!」

「青いフワフワチビ鳥!!!可愛い一択じゃねえか!」

「っつうかマジそれどんな役得?」

「もうほんっとに可愛くて、一生懸命ピーピー鳴いて羽パタパタがもうほんっとうに可愛くて」

「グううう………」

「(´;ω;`)ウッ…」

「(*´Д`)」

「想像だけでたまらん」

「あれだろ。薬師マックの聖獣だろ」

「おう。それそれ。でも話のメインは鳥じゃなくて」

「Σ(゜Д゜)」

「更になんかあるのかよ」

「ある。鳥が手の中に落ちてきたあと、すぐに門番さん……旦那のほうな。が、空から降りて来て」

「Σ(゜Д゜)空から!?」

「飛ぶ魔法?」

「確か風魔法の『飛翔』は飛ぶ魔法」

「あれ魔力食うし風魔法レベルっかなり上げないと使えねえぜ」

「いや、聞け。魔法じゃねえ。青い羽根を広げてばっさと降りて来て、アレはまるであれだ。神々しい何かに見えた……俺は思わず拝んだね」

「Σ(゜Д゜)」

「門番さん……普通に人間だよな……? 何で青い羽根……? 聖獣効果?」

「そんな効果聞いたことねえしテイマースレでも読んだことねえ」

「これだ」



 ---【門番さん青い羽根画像】---



「ちなみに本人の了承を得て撮影させてもらったし、画像を載せる許可を貰った。流石薬師マックの旦那だけあって、結構俺らの情報に精通してて、「拡散しなければいい」って言われた」

「今日日の門番さんたちはかなり俺らの情報知ってるぜ」

「ってかマジ何なん?」

「天使?」

「神?」

「実はこのブルーテイルの聖獣は本当に薬師マックが生んだんじゃねえの? 父親門番さんで」「あり寄りのありな気がしてきた……」

「拝むのわかる」

「(-人-)」

「(-人-)」

「(-人-)」

「薬師マックは神と結婚したのか……道理でラック高いわけだ……」

「なるほど」

「納得」

「っつうか何その幸運。お前、なにしたん……?」

「昨日歩道橋の階段を三段くらい落ちて足くじいちゃった年配の女性をおんぶして目的地まで連れてったからそれのご利益かな」

「マジおまいいやつ!」

「いいやつ! いいやつには運が付くのか」

「門番さんのちょっと焦った顔と頭に青い鳥を乗せて微笑んだ顔を拝んだから、なんか胸いっぱいだ」

「それ、薬師マックに言ったらライバル認定されるやつ」

「門番さんを狙うわけねえだろ。だって門番さんは薬師マック一筋だし、それが当たり前なんだから」

「う、本当にいいやつだった」

「俺もいいことして青い鳥さんと仲良くなりてえ」

「俺も!」

「俺、明日から毎日一日一回は必ずいいことする! から青い鳥ちゃん俺と友達になって欲しい」

「ほんとそれな。俺もいいことしよ。したからって鳥ちゃんが降ってくるわけじゃないけど、いいことしよ」

「俺も」

「僕も」

「(((uдu*)ゥンゥン」

「(^O^)/」

しおりを挟む
感想 45

あなたにおすすめの小説

婚約破棄されたショックで前世の記憶&猫集めの能力をゲットしたモブ顔の僕!

ミクリ21 (新)
BL
婚約者シルベスター・モンローに婚約破棄されたら、そのショックで前世の記憶を思い出したモブ顔の主人公エレン・ニャンゴローの話。

王子の恋

うりぼう
BL
幼い頃の初恋。 そんな初恋の人に、今日オレは嫁ぐ。 しかし相手には心に決めた人がいて…… ※擦れ違い ※両片想い ※エセ王国 ※エセファンタジー ※細かいツッコミはなしで

拝啓お父様。私は野良魔王を拾いました。ちゃんとお世話するので飼ってよいでしょうか?

ミクリ21
BL
ある日、ルーゼンは野良魔王を拾った。 ルーゼンはある理由から、領地で家族とは離れて暮らしているのだ。 そして、父親に手紙で野良魔王を飼っていいかを伺うのだった。

王命で第二王子と婚姻だそうです(王子目線追加)

かのこkanoko
BL
第二王子と婚姻せよ。 はい? 自分、末端貴族の冴えない魔法使いですが? しかも、男なんですが? BL初挑戦! ヌルイです。 王子目線追加しました。 沢山の方に読んでいただき、感謝します!! 6月3日、BL部門日間1位になりました。 ありがとうございます!!!

新しい道を歩み始めた貴方へ

mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。 そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。 その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。 あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。 あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……? ※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。

【完結済み】準ヒロインに転生したビッチだけど出番終わったから好きにします。

mamaマリナ
BL
【完結済み、番外編投稿予定】  別れ話の途中で転生したこと思い出した。でも、シナリオの最後のシーンだからこれから好きにしていいよね。ビッチの本領発揮します。

【完結】悪役令息の役目は終わりました

谷絵 ちぐり
BL
悪役令息の役目は終わりました。 断罪された令息のその後のお話。 ※全四話+後日談

運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…

こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』  ある日、教室中に響いた声だ。  ……この言い方には語弊があった。  正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。  テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。  問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。 *当作品はカクヨム様でも掲載しております。

処理中です...