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後日談
獣の鎖 13
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獣人が北の荒野で生きていこうと思えば、狩猟民となるしかございません。
我々獣人は、人とかけ離れた外見を持つ場合が多く、そこ以外に行き場など、ございませんでした。
私もまだほんの幼い時に見限られ、捨てられる未来しかなかったわけですが……とはいえ私にはとある事情があり、生かされ、暫く狂信者の根城に残されておりました。
そのとある……は、私を産んだ器です。
この器は情緒面に大きな問題を抱えており、まるで狂人のようでした。
その狂人が、私を抱き抱えている時は従順だったのだそうです。だから私は、彼女のお守りのために残されていました。
おそらく……なのですが、きっと私に胤の面影を見ていたのでしょう。
もう授乳を必要としなくなってさえ、乳を無理やり含まされていた記憶がございます。
私が四つになっても、五つになっても、彼女は私を赤子として扱いました。
私はというと、それに従順に従っておりました。
私という存在がかなり異質で、あの組織の中で宙ぶらりんになっていることは、他の方々の話から拾い、いつの間にやら理解しておりました。
けれど、耳にしていないふりをしていたのです。
馬鹿でなければ生き残れないことも、承知しておりましたから。
あそこの教育というものは、呪いを刻み込む作業から始まりました。
五つを迎えたら、誰かを主とするために生死の境まで追い込まれるのです。
本来は、自然と群れの頂点に意識が向くのでしょうが、あそこは正しい群れを形成していない歪な場所でしたから、その手間が必要だったのでしょうね。
どんな優秀な血も、その仕打ちにより亡くなりましたし、本当に生き残れるかどうかは、運でしかなかった。
私がこの死から逃れられたのは、血に染まった私を見た器が、発狂し暴れたからです。
もっと致命傷ギリギリまで追い込まれる予定であったところを、それにより救い出され、私はその時、器に助けられた意識から、私を産んだその器を主としました。
また、痛みや傷に対する耐性を持つ身であったことも、私が命を拾った理由でしょう。
世間でいうところの母という存在が私の主となり、私はより一層、彼女に束縛されました。
けれど……その関係は、長く続かなかった。
彼女が更に狂ってきたのです。
私を胤と間違うようになり、執拗に縋られました。確か七つか八つ……そこらの頃です。
幼き子供の私に男を求められても困りましたが、それを宥めるのもお守りである私の仕事でした。
更に彼女は、年齢を重ねすぎ、子を孕める身ではなくなりつつありました。
それにより器の価値を失い、私もお守り役を下ろされることになりました。
多くの獣の主であった彼女ですが、殺されることが最後の仕事でした。主の引き継ぎのためです。
私に縋り付く彼女は、私の目の前で骸となり、彼女を殺した相手が新たな主となって、その主はお守りを必要とはしておらず……私は荒野へと放されたのです。
獣の群れには継承という概念があります。
主より強さを示せば、その群れは新たな勝者のものとなる。
それによって新たな主となった人物に、私はなんの思い入れもございませんでした。
縛られていることは理解しておりましたが、目の前で主を殺された意識も強く残っており、反発心が優っていたのです。
おかげで捨てられることを、あまり痛く感じずに済みました。
とはいえ……誤算はありましたね。
私は、荒野の狩猟民となることができませんでしたから。
血が薄すぎて、人と間違えられてしまったのです。
おかげで、恐ろしくて仕方のなかった人の村や町へと足を向けるほかございませんでした。
まぁ、その結果……こちらの方が生きやすいと気付いたわけですが。
更なる幸運は、人の町に紛れた直後に起こりました。
冬の荒野で野宿は死と直結です。
孤児である私は当然、温かい寝床など持っておりませんでしたから、その日たまたま、馬車に堆く積まれていた飼い葉を見つけ、潜り込みました。
まだその町の事情にも精通しておりませんでしたから、それが行商団の荷だと気付かなかったのです。
その日、空腹で疲れ切っていた私はそこで眠り……頭を殴られ意識を取り戻してみれば、人の大人に囲まれておりました。
袋叩きにあい放り出されたのは、荒野から遠く離れてしまった後……。どことも知れぬ街でした。
一瞬は混乱し、来た道を戻らねばという衝動に駆られましたが、その意味は無いのだと気付きました。
どうせ私は荒野では生きていけなかったのです。人の町に紛れ込んで生きるしかないならば、どこだって一緒でしょう。
馬車に積まれた飼い葉に潜り込めば移動できると理解しましたし、利用しない手はありません。
そこからは積極的に使いましたね。積荷の中には食料もあり、くすねることもできましたから、快適でした。
見つかればとんでもない目に遭いましたが、鼻が効きましたので、要領を掴んでからはある程度危険回避できるようになり、へまも減りました。
そうして越冬前に紛れ込んだのが、王都だったのです。
ここの孤児の中で数年を過ごしました。
神殿に捕まってしまうという不本意な事件もございましたが、そういった危険もどうにか切り抜けられました。
冬だって、下水に逃げ込めば寒さを凌げると知った……臭いにさえ目を瞑ればですが。
そんな中で……新たな私の群れの一人が、貴族に引っ掛かりました。
人はひ弱です。とくに女の子供は脆かった。その少女は前の冬、私に下水の暖かさを教えてくれた、恩のある相手でもありました。
夏という時期。獣人であった私は痛みに対する耐性が強い。なにより……彼女はまだ、私より幼い……。
まぁ庇った結果死にかけましたが。
でもそれが、私の最大級の幸運で、レイシール様にとっては……。
◆
「おい」
匙が止まっていました。
死に方について考えるようになってから、あまり食も進まず……つい面倒臭く感じてしまい、食べきれず残すことも増えました。
「やっぱりボクに食べさせられてた方が捗るんじゃないのか?」
挑発なのか、皮肉げな笑みを浮かべたロレン様がそう言い「また食べさせてやろうか?」などと言ってきますが、無視。
イラつきついでに刺してやろうかと思ったのですが……オゼロとの接点を得てからでなければと、思いとどまりました。
でないと、道連れを増やせません。
「……私はいつまでこうしていれば良いのですか」
とりあえず状況の誤魔化しも兼ね、情報収集をしようとそう口にしてみましたが、途端にロレン様は挙動が怪しくなりました。
「…………越冬中なんだから、いつまでも何もないだろ……春までだよ」
「春になれば、私を解放してくださるのですか」
そう言うと、更に表情を曇らせます。
…………そうだろうと思っていましたとも。
私は、レイシール様を釣るための『餌』ですもんね……。
腹の底の闇に、火が灯ったと感じました。
春になったら……私を餌にレイシール様を誘き寄せようというのですから。
ならば機会を選んでいる場合ではないでしょう。
「…………と、とりあえずだな……ちゃんと食え。何をするにしても、傷が癒えてからだろ。
医師の許可が取れたら、庭を散歩して、体力と筋力を取り戻す段階に移れる。だから、今は耐えるしかない」
「もう我慢の限界なのですが」
「し、食事をちゃんと取れよ! 食べて、滋養をつけて、傷を治さなきゃ、春になっても寝たきりのままだって言ってんの⁉︎」
先延ばしの誤魔化しにはうんざりです。
匙を盆に戻すと、ロレン様は更に怒り顔になりました。
「食えっつってんのに!」
身を乗り出し、私の膝上にある盆へと手を伸ばします。
当然安定感の無い盆はそれだけで傾きました。ロレン様は慌てて逆の手を盆に伸ばし、私はその隙に、掛布の下に隠していた小刀へと左手を走らせ……。
我々獣人は、人とかけ離れた外見を持つ場合が多く、そこ以外に行き場など、ございませんでした。
私もまだほんの幼い時に見限られ、捨てられる未来しかなかったわけですが……とはいえ私にはとある事情があり、生かされ、暫く狂信者の根城に残されておりました。
そのとある……は、私を産んだ器です。
この器は情緒面に大きな問題を抱えており、まるで狂人のようでした。
その狂人が、私を抱き抱えている時は従順だったのだそうです。だから私は、彼女のお守りのために残されていました。
おそらく……なのですが、きっと私に胤の面影を見ていたのでしょう。
もう授乳を必要としなくなってさえ、乳を無理やり含まされていた記憶がございます。
私が四つになっても、五つになっても、彼女は私を赤子として扱いました。
私はというと、それに従順に従っておりました。
私という存在がかなり異質で、あの組織の中で宙ぶらりんになっていることは、他の方々の話から拾い、いつの間にやら理解しておりました。
けれど、耳にしていないふりをしていたのです。
馬鹿でなければ生き残れないことも、承知しておりましたから。
あそこの教育というものは、呪いを刻み込む作業から始まりました。
五つを迎えたら、誰かを主とするために生死の境まで追い込まれるのです。
本来は、自然と群れの頂点に意識が向くのでしょうが、あそこは正しい群れを形成していない歪な場所でしたから、その手間が必要だったのでしょうね。
どんな優秀な血も、その仕打ちにより亡くなりましたし、本当に生き残れるかどうかは、運でしかなかった。
私がこの死から逃れられたのは、血に染まった私を見た器が、発狂し暴れたからです。
もっと致命傷ギリギリまで追い込まれる予定であったところを、それにより救い出され、私はその時、器に助けられた意識から、私を産んだその器を主としました。
また、痛みや傷に対する耐性を持つ身であったことも、私が命を拾った理由でしょう。
世間でいうところの母という存在が私の主となり、私はより一層、彼女に束縛されました。
けれど……その関係は、長く続かなかった。
彼女が更に狂ってきたのです。
私を胤と間違うようになり、執拗に縋られました。確か七つか八つ……そこらの頃です。
幼き子供の私に男を求められても困りましたが、それを宥めるのもお守りである私の仕事でした。
更に彼女は、年齢を重ねすぎ、子を孕める身ではなくなりつつありました。
それにより器の価値を失い、私もお守り役を下ろされることになりました。
多くの獣の主であった彼女ですが、殺されることが最後の仕事でした。主の引き継ぎのためです。
私に縋り付く彼女は、私の目の前で骸となり、彼女を殺した相手が新たな主となって、その主はお守りを必要とはしておらず……私は荒野へと放されたのです。
獣の群れには継承という概念があります。
主より強さを示せば、その群れは新たな勝者のものとなる。
それによって新たな主となった人物に、私はなんの思い入れもございませんでした。
縛られていることは理解しておりましたが、目の前で主を殺された意識も強く残っており、反発心が優っていたのです。
おかげで捨てられることを、あまり痛く感じずに済みました。
とはいえ……誤算はありましたね。
私は、荒野の狩猟民となることができませんでしたから。
血が薄すぎて、人と間違えられてしまったのです。
おかげで、恐ろしくて仕方のなかった人の村や町へと足を向けるほかございませんでした。
まぁ、その結果……こちらの方が生きやすいと気付いたわけですが。
更なる幸運は、人の町に紛れた直後に起こりました。
冬の荒野で野宿は死と直結です。
孤児である私は当然、温かい寝床など持っておりませんでしたから、その日たまたま、馬車に堆く積まれていた飼い葉を見つけ、潜り込みました。
まだその町の事情にも精通しておりませんでしたから、それが行商団の荷だと気付かなかったのです。
その日、空腹で疲れ切っていた私はそこで眠り……頭を殴られ意識を取り戻してみれば、人の大人に囲まれておりました。
袋叩きにあい放り出されたのは、荒野から遠く離れてしまった後……。どことも知れぬ街でした。
一瞬は混乱し、来た道を戻らねばという衝動に駆られましたが、その意味は無いのだと気付きました。
どうせ私は荒野では生きていけなかったのです。人の町に紛れ込んで生きるしかないならば、どこだって一緒でしょう。
馬車に積まれた飼い葉に潜り込めば移動できると理解しましたし、利用しない手はありません。
そこからは積極的に使いましたね。積荷の中には食料もあり、くすねることもできましたから、快適でした。
見つかればとんでもない目に遭いましたが、鼻が効きましたので、要領を掴んでからはある程度危険回避できるようになり、へまも減りました。
そうして越冬前に紛れ込んだのが、王都だったのです。
ここの孤児の中で数年を過ごしました。
神殿に捕まってしまうという不本意な事件もございましたが、そういった危険もどうにか切り抜けられました。
冬だって、下水に逃げ込めば寒さを凌げると知った……臭いにさえ目を瞑ればですが。
そんな中で……新たな私の群れの一人が、貴族に引っ掛かりました。
人はひ弱です。とくに女の子供は脆かった。その少女は前の冬、私に下水の暖かさを教えてくれた、恩のある相手でもありました。
夏という時期。獣人であった私は痛みに対する耐性が強い。なにより……彼女はまだ、私より幼い……。
まぁ庇った結果死にかけましたが。
でもそれが、私の最大級の幸運で、レイシール様にとっては……。
◆
「おい」
匙が止まっていました。
死に方について考えるようになってから、あまり食も進まず……つい面倒臭く感じてしまい、食べきれず残すことも増えました。
「やっぱりボクに食べさせられてた方が捗るんじゃないのか?」
挑発なのか、皮肉げな笑みを浮かべたロレン様がそう言い「また食べさせてやろうか?」などと言ってきますが、無視。
イラつきついでに刺してやろうかと思ったのですが……オゼロとの接点を得てからでなければと、思いとどまりました。
でないと、道連れを増やせません。
「……私はいつまでこうしていれば良いのですか」
とりあえず状況の誤魔化しも兼ね、情報収集をしようとそう口にしてみましたが、途端にロレン様は挙動が怪しくなりました。
「…………越冬中なんだから、いつまでも何もないだろ……春までだよ」
「春になれば、私を解放してくださるのですか」
そう言うと、更に表情を曇らせます。
…………そうだろうと思っていましたとも。
私は、レイシール様を釣るための『餌』ですもんね……。
腹の底の闇に、火が灯ったと感じました。
春になったら……私を餌にレイシール様を誘き寄せようというのですから。
ならば機会を選んでいる場合ではないでしょう。
「…………と、とりあえずだな……ちゃんと食え。何をするにしても、傷が癒えてからだろ。
医師の許可が取れたら、庭を散歩して、体力と筋力を取り戻す段階に移れる。だから、今は耐えるしかない」
「もう我慢の限界なのですが」
「し、食事をちゃんと取れよ! 食べて、滋養をつけて、傷を治さなきゃ、春になっても寝たきりのままだって言ってんの⁉︎」
先延ばしの誤魔化しにはうんざりです。
匙を盆に戻すと、ロレン様は更に怒り顔になりました。
「食えっつってんのに!」
身を乗り出し、私の膝上にある盆へと手を伸ばします。
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