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「いや、ですが……その……服装では……」
弟殿に借りたとおっしゃっていた細袴を着用している状態だ。
剣を扱うとはいえ、その服装を他に晒すこと自体、リヴィ様はあまり好んでいなかったはず。だからこうして隠れて鍛錬しているのだし。
誰かに見咎められでもしたら、ライアルドの時のように色々言われてしまうかもしれない。昨日のことや、サヤのことがある。とばっちりが行くことになってしまってはいけないから、なんとか断ろうと思ったのだけど……。
「だからですわ。
ここはアギーの邸宅。私の領分です。
私がどのような服装でいようと私の勝手。とやかく言われる筋合いはございません。
それと同じく、私の鍛錬に付き合って下さっている友人を、とやかく言われたくもございませんの」
キッパリとそう言われてしまい、返答に困った。
いやでも……でもですよ? クオンティーヌ様への縁を結んでいただいたことや、懇話会だって手配していただいて……これ以上、お手間を取らせるのも悪い気がするし……。
それを遠回しに伝えたのだけど。
「昨日のことは、アギーが承知したことです。
レイ殿も、サヤも、アギーの賓客。
それを侮辱することは、アギーを侮辱することですわ。
他の方々も、己の主張が正しいと正義を振りかざすおつもりなら、私が男装まがいの格好をしているのを前にしても、同じことを言えば良いのです」
凛々しい表情でリヴィ様。
それは自らが俺たちの盾になってくれると言っているに等しく、俺は慌ててしまう。
だけど、断ろうとしたらキッと睨まれてしまった。
「レイ殿は昨日、上位の貴族相手に同じことをしたではありませんの!」
「い、いやあの……あれはその……」
結局リカルド様がですね……。
俺は何もできませんでしたよと言うと、そうじゃない! と、怒られた。
「分かっていてよ。貴方が動いたからこそ、リカルド様がいらっしゃったのだわ。
貴方がいらっしゃらなかったら、私はまた、縮こまって影で涙を流すしかなかったのです」
ほぼ変わらぬ高さの目線が、俺を睨む。そこには、今までなかった強い光があった。
「本当に自らの言葉が正しいと言うならば、身分など関係なく、口を開けば良い。
レイ殿は、ライアルドを前に、そうしたではありませんか」
「だけどあれは……」
「言い訳は聞きたくございませんわ。事実だけを確認しておりますの」
「…………」
結局口を摘まれ、言葉を返せない……。
誰だって、それができれば苦労はしない……。俺だって、もうちょっと冷静であれば、もう少し穏便な方法を選んだと思う。
あの時はほら……なんとなくこう……勢いで…………。
つい夜市の時のサヤを思い出したりしちゃったし……うん……。
どう言葉を返そうかと頭を悩ませていたのだけど、リヴィ様はそんな様子の俺に、もう結構。とのこと。
「理由なんて、どうでも良いのです。ただ私は……そう動けた貴方に、感銘を受けたのですわ。
騎士とはかくあるべき……私も、ああできたなら……あの時、そう思い、悔しかった……。貴方に負けたと、思ったのです……。
ならば、剣を握り、女近衛へと望まれる私は……自分が置かれていたと同じ場所に立つ女性を目にした時、どう動くべきか……。
それが、今だと、感じました」
女であるからと蔑まれることに、ただ耐え泣いていた。
けれど、それを理不尽だと怒ってくれた。盾となってくれた。
それが嬉しくて、悔しくて、自分もああなれたならと、思ったのだと言う。
女近衛にと望まれても……ああできなかった自分は、相応しくない……胸を張って前に立てない。そう思っていたと。
そして先程、サヤが苦しむのを見て……それでも大丈夫だと、顔を上げたのを見て、それが胸を突いた。
「……もう、あんな風にするのは、やめにしようと思いましたの。
ライアルドとの縁は、切っていただくことに致しました。それから、女近衛のお話も、お受けしようと思います……」
「リヴィ様……」
率先して先を歩きながら、リヴィ様はどこか吹っ切れたようなお顔。
そうして微笑んで、俺たちに言った……。
「貴族筆頭と言われるアギー……。そのアギーの私が女近衛になれば、どの地位のどんな方にもとやかくなんて、言わせませんわ。
女性である姫様が王となる……ならば、今まで男性職とされていた中に、女性が望まれることも増えるでしょう。
今後、女性が他の男性職に踏み出す際も、これは大きく活きてくると思いますの。
姫様はそれも考え、私を推挙して下さっているって、本当は、分かっておりました……。
つい先程までは、それでも断ろうとすら、考えておりましたわ。
でも……サヤは、戦う……。私が考える以上に苦痛を伴うことでしょうに、戦うのだもの……私が逃げたのでは、名が泣きます。
幸い私は、成人もしており、婚姻を決めた相手もおりません……誰にも迷惑を掛けませんし、丁度良いわ。
女近衛になるためという理由ならば、ライアルドの家との縁も切りやすいでしょうし」
そう言ったリヴィ様は、今までで一番晴れやかに、美しく微笑んでいた。
剣を握ることを選び、でも周りの視線に苦しんでいた女性……。
なのに、自分のためではなく、誰かのために騎士となる覚悟を固めた。女近衛になる道を選ぶと言った。
前人未到の地に、自ら踏み出すと決めた。
その覚悟の固め方が、とても誇り高い。女性初の騎士。そして女近衛に、相応しいと、俺は思った。
◆
部屋に戻り、湯浴みで汗を洗い流し、身支度を整えた。サヤも自室で身繕いをしていることだと思う。
大抵こういうのは、男が早く終わるものだ。
そうして女中頭に、現在の、帰還準備の状況を確認したのだけど……。
「もう、本日こなせる分は終わりました」
という驚愕の返事。
「…………え、もう?」
「本職ですもの。当然でございます」
本職だから⁉︎ 当然⁉︎ いや、それにしたって手際良すぎやしないですか⁉︎
部屋に戻るまでの道すがら、やはり他家の使用人らはせわしなく行き来していたし、忙しそうだった。
男爵家の使用人は当然優先度的に低く、色々後回しにされるはず……。なのに、もう終わったって、どういうこと⁉︎
「場数の差ですわ」
ば、場数⁉︎
その言葉にハインと顔を見合わせ、半ば呆然としたのだけれど……。
よくよく考えてみたら、女中頭たちはジェスルの者らの中に混じり、今日まで職務を遂行してきているのだと、気が付いた。
生半可な技術や精神力、忍耐力ではこなせなかったであろう職場。そこで十年以上、渡り合ってきた人たち。
身の危険に晒されながら、理不尽にも耐え忍び、十年……その腕は当然、研ぎ澄まされてきたのだ、日々に。
なのに彼女らは……。
「……今日まで、色々歯がゆく、思っていたのだろうな……」
俺たちが彼女らの領域を侵害し、自分たちで好き勝手にやっていたこと……。
きっと彼女らは、それに色々思うこともあっただろうと思う。当然だろう。なにせ、こんなに動ける人たちだったのだから。
なのに、彼女らは……今日まで何も、言わなかった。俺たちのやりたいように、やらせてくれていた……。
「いいえ。
それが若様の、我々への気遣いゆえ……ということくらい、分かっておりますもの」
そう言いにこりと微笑む。
この人たちは、俺の気遣いなど無用であるほどできたのだ。
なのに、古参らに意見してくれた……。俺たちを庇ってくれた……。
そうして今の今まで、それを匂わせもしなかった。
敵わないなと思った。
俺は本当、まだまだ全然未熟だ。もっと視野を広げなきゃならない。沢山のものを見なきゃならないと、気付かされた。
今ある人材、優れた人たちを、ちゃんと使えなければならない。領主というのは、そういう職だ。
そして、地方行政官長という職務だって同じ。人を見て、使う役割だ。
良い領主になる。国の礎を担うと言うならば、それだけのものを、身につけなければ……。
「我々のことに加え……新人の育成が業務に加わっても、問題無いかな?」
「ええ。まだまだ全然、問題ございませんわ」
「そう……。ハイン」
「は。セイバーンに戻り次第、女中頭と業務移行に関して話し合う時間を設けます」
「頼む。あ、でも……たまにハインやサヤを混ぜてもらって良かな?
気分転換に、洗濯や料理が必要な時があるんだ」
そう言うとハインにギッと睨まれ、女中頭にはコロコロと笑われた。
「問題ございませんわ。
では、手が足りない時や、美味しいものが食べたい時等、よろしくお願い致します」
俺は、恵まれてる。
こんな人たちが、ここにいて、俺を支えようとしてくれる。
俺が領主となることを、望み、仕えようとしてくれている。
こんな、幸せなことって、無いな。
弟殿に借りたとおっしゃっていた細袴を着用している状態だ。
剣を扱うとはいえ、その服装を他に晒すこと自体、リヴィ様はあまり好んでいなかったはず。だからこうして隠れて鍛錬しているのだし。
誰かに見咎められでもしたら、ライアルドの時のように色々言われてしまうかもしれない。昨日のことや、サヤのことがある。とばっちりが行くことになってしまってはいけないから、なんとか断ろうと思ったのだけど……。
「だからですわ。
ここはアギーの邸宅。私の領分です。
私がどのような服装でいようと私の勝手。とやかく言われる筋合いはございません。
それと同じく、私の鍛錬に付き合って下さっている友人を、とやかく言われたくもございませんの」
キッパリとそう言われてしまい、返答に困った。
いやでも……でもですよ? クオンティーヌ様への縁を結んでいただいたことや、懇話会だって手配していただいて……これ以上、お手間を取らせるのも悪い気がするし……。
それを遠回しに伝えたのだけど。
「昨日のことは、アギーが承知したことです。
レイ殿も、サヤも、アギーの賓客。
それを侮辱することは、アギーを侮辱することですわ。
他の方々も、己の主張が正しいと正義を振りかざすおつもりなら、私が男装まがいの格好をしているのを前にしても、同じことを言えば良いのです」
凛々しい表情でリヴィ様。
それは自らが俺たちの盾になってくれると言っているに等しく、俺は慌ててしまう。
だけど、断ろうとしたらキッと睨まれてしまった。
「レイ殿は昨日、上位の貴族相手に同じことをしたではありませんの!」
「い、いやあの……あれはその……」
結局リカルド様がですね……。
俺は何もできませんでしたよと言うと、そうじゃない! と、怒られた。
「分かっていてよ。貴方が動いたからこそ、リカルド様がいらっしゃったのだわ。
貴方がいらっしゃらなかったら、私はまた、縮こまって影で涙を流すしかなかったのです」
ほぼ変わらぬ高さの目線が、俺を睨む。そこには、今までなかった強い光があった。
「本当に自らの言葉が正しいと言うならば、身分など関係なく、口を開けば良い。
レイ殿は、ライアルドを前に、そうしたではありませんか」
「だけどあれは……」
「言い訳は聞きたくございませんわ。事実だけを確認しておりますの」
「…………」
結局口を摘まれ、言葉を返せない……。
誰だって、それができれば苦労はしない……。俺だって、もうちょっと冷静であれば、もう少し穏便な方法を選んだと思う。
あの時はほら……なんとなくこう……勢いで…………。
つい夜市の時のサヤを思い出したりしちゃったし……うん……。
どう言葉を返そうかと頭を悩ませていたのだけど、リヴィ様はそんな様子の俺に、もう結構。とのこと。
「理由なんて、どうでも良いのです。ただ私は……そう動けた貴方に、感銘を受けたのですわ。
騎士とはかくあるべき……私も、ああできたなら……あの時、そう思い、悔しかった……。貴方に負けたと、思ったのです……。
ならば、剣を握り、女近衛へと望まれる私は……自分が置かれていたと同じ場所に立つ女性を目にした時、どう動くべきか……。
それが、今だと、感じました」
女であるからと蔑まれることに、ただ耐え泣いていた。
けれど、それを理不尽だと怒ってくれた。盾となってくれた。
それが嬉しくて、悔しくて、自分もああなれたならと、思ったのだと言う。
女近衛にと望まれても……ああできなかった自分は、相応しくない……胸を張って前に立てない。そう思っていたと。
そして先程、サヤが苦しむのを見て……それでも大丈夫だと、顔を上げたのを見て、それが胸を突いた。
「……もう、あんな風にするのは、やめにしようと思いましたの。
ライアルドとの縁は、切っていただくことに致しました。それから、女近衛のお話も、お受けしようと思います……」
「リヴィ様……」
率先して先を歩きながら、リヴィ様はどこか吹っ切れたようなお顔。
そうして微笑んで、俺たちに言った……。
「貴族筆頭と言われるアギー……。そのアギーの私が女近衛になれば、どの地位のどんな方にもとやかくなんて、言わせませんわ。
女性である姫様が王となる……ならば、今まで男性職とされていた中に、女性が望まれることも増えるでしょう。
今後、女性が他の男性職に踏み出す際も、これは大きく活きてくると思いますの。
姫様はそれも考え、私を推挙して下さっているって、本当は、分かっておりました……。
つい先程までは、それでも断ろうとすら、考えておりましたわ。
でも……サヤは、戦う……。私が考える以上に苦痛を伴うことでしょうに、戦うのだもの……私が逃げたのでは、名が泣きます。
幸い私は、成人もしており、婚姻を決めた相手もおりません……誰にも迷惑を掛けませんし、丁度良いわ。
女近衛になるためという理由ならば、ライアルドの家との縁も切りやすいでしょうし」
そう言ったリヴィ様は、今までで一番晴れやかに、美しく微笑んでいた。
剣を握ることを選び、でも周りの視線に苦しんでいた女性……。
なのに、自分のためではなく、誰かのために騎士となる覚悟を固めた。女近衛になる道を選ぶと言った。
前人未到の地に、自ら踏み出すと決めた。
その覚悟の固め方が、とても誇り高い。女性初の騎士。そして女近衛に、相応しいと、俺は思った。
◆
部屋に戻り、湯浴みで汗を洗い流し、身支度を整えた。サヤも自室で身繕いをしていることだと思う。
大抵こういうのは、男が早く終わるものだ。
そうして女中頭に、現在の、帰還準備の状況を確認したのだけど……。
「もう、本日こなせる分は終わりました」
という驚愕の返事。
「…………え、もう?」
「本職ですもの。当然でございます」
本職だから⁉︎ 当然⁉︎ いや、それにしたって手際良すぎやしないですか⁉︎
部屋に戻るまでの道すがら、やはり他家の使用人らはせわしなく行き来していたし、忙しそうだった。
男爵家の使用人は当然優先度的に低く、色々後回しにされるはず……。なのに、もう終わったって、どういうこと⁉︎
「場数の差ですわ」
ば、場数⁉︎
その言葉にハインと顔を見合わせ、半ば呆然としたのだけれど……。
よくよく考えてみたら、女中頭たちはジェスルの者らの中に混じり、今日まで職務を遂行してきているのだと、気が付いた。
生半可な技術や精神力、忍耐力ではこなせなかったであろう職場。そこで十年以上、渡り合ってきた人たち。
身の危険に晒されながら、理不尽にも耐え忍び、十年……その腕は当然、研ぎ澄まされてきたのだ、日々に。
なのに彼女らは……。
「……今日まで、色々歯がゆく、思っていたのだろうな……」
俺たちが彼女らの領域を侵害し、自分たちで好き勝手にやっていたこと……。
きっと彼女らは、それに色々思うこともあっただろうと思う。当然だろう。なにせ、こんなに動ける人たちだったのだから。
なのに、彼女らは……今日まで何も、言わなかった。俺たちのやりたいように、やらせてくれていた……。
「いいえ。
それが若様の、我々への気遣いゆえ……ということくらい、分かっておりますもの」
そう言いにこりと微笑む。
この人たちは、俺の気遣いなど無用であるほどできたのだ。
なのに、古参らに意見してくれた……。俺たちを庇ってくれた……。
そうして今の今まで、それを匂わせもしなかった。
敵わないなと思った。
俺は本当、まだまだ全然未熟だ。もっと視野を広げなきゃならない。沢山のものを見なきゃならないと、気付かされた。
今ある人材、優れた人たちを、ちゃんと使えなければならない。領主というのは、そういう職だ。
そして、地方行政官長という職務だって同じ。人を見て、使う役割だ。
良い領主になる。国の礎を担うと言うならば、それだけのものを、身につけなければ……。
「我々のことに加え……新人の育成が業務に加わっても、問題無いかな?」
「ええ。まだまだ全然、問題ございませんわ」
「そう……。ハイン」
「は。セイバーンに戻り次第、女中頭と業務移行に関して話し合う時間を設けます」
「頼む。あ、でも……たまにハインやサヤを混ぜてもらって良かな?
気分転換に、洗濯や料理が必要な時があるんだ」
そう言うとハインにギッと睨まれ、女中頭にはコロコロと笑われた。
「問題ございませんわ。
では、手が足りない時や、美味しいものが食べたい時等、よろしくお願い致します」
俺は、恵まれてる。
こんな人たちが、ここにいて、俺を支えようとしてくれる。
俺が領主となることを、望み、仕えようとしてくれている。
こんな、幸せなことって、無いな。
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