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命の価値 6
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「でだ。もう一つ、大問題が発生している様に、俺には思えるんだがな」
俺の血流が正常に働き出してから、ギルにはもう一度細かく状況を報告した。
話を聞き終えたギルが、そう言って腕を組み、溜息。
「ハイン、大丈夫か」
「……やばい」
「だよな」
あの状態のハインを工事の現場にやると人が死にかねない気がしている。
だからルカたちに工事の全部を任せているのだ。
今あいつは、俺の襲われた現場を探索しているはずだ。
足掛かりは見つからなかった。そう、結論は一度出ているのだが、諦めていない。必ず見つけ出し、必ず始末する。その気迫のみで探し続けている。
それはもう、鬼気迫る様子……を、通り越して、鬼と化している。
「昨日は一睡もしていない……俺に護衛で張り付いてたから」
「うん、まあ、サヤが俺に言ってくるってことは、そうだわな」
頭を掻きつつ、それも心配だったから慌てて来たんだとギルは言う。
つい世話を焼いてしまう性分のギルは、結局いつも俺たちの尻拭いに奔走する羽目になるのだ。
「店の方はワドとルーシーがしばらく預かると言ってくれたんでな、問題が起きない限り、俺も暫くここに居る。
後はマルが早く目星をつけてくれるのを願うしかないな……。じゃないと、手当たり次第斬って回りかねん……」
「一応マルも釘を刺していってくれたんだけどな……。
人足たちとは別件の可能性が高いって。
俺もそれは疑っていない。俺たちがあんな辺鄙な場所に行ったのはたまたまだったし、思いつきの行動だったから、誰も知らなかった。……襲撃は、本当に、奇跡的なくらいの偶然なんだと思うよ……」
本当に、奇跡的な偶然だ。
あの場所に行こうと思えたのは、はじめてだったのだから。
「お前、なんでのこのこ、あんな村の外れに行ったんだ?」
「うん……決意を固める為……かな。皆に、話す前に……自分の目で見ておこうと思ったんだ」
俺がそう言うと、ギルが固まった。
何を話す……なのかは、言わずもがなだな。
「あの場所だから、特にだったと思う……どうあってもサヤを犠牲にしたくなかった……。
だからそのことしか考えられなくて……自分のことが、全く視野に入らなかった。ごめん……」
「……特別な場所だったのか」
「そうだね。はじめて行ったけど……」
「………………何があった場所か、聞いてもいいのか」
「いいよ。俺を守ってくれた人の……最後の場所」
そう言うと、ギルが歯を食いしばって、何かを堪えたのが分かった。
「……全部片付いたら、俺も連れて行け。その人に、礼を言わなきゃなんないから」
そう言って、もう一度頭をぐしゃりとかき回す。
もういない人なのに、礼を言いに行くと言ってくれるギルに、胸が熱くなる。
「サヤとハインが戻ったら……話すよ。
なんか無関係じゃなくなってしまった感じがするし……」
「無理しなくて良いんだぞ?」
「ああ、無理だったら止める。けどまぁ……今かなって気がしてる」
なんだか不思議なくらいに、落ち着いているから、大丈夫だと思う。
状況はこれ以上ないくらいゴタゴタとしているけれど、未だ嘗てないほどに、俺の気持ちは凪いでいた。一瞬前の混乱すら嘘みたいに。
なんだろうな、これは……。どう表現したら良いものか……?
深く突き刺さっていた棘が、引き抜かれた後のような? 枯れていた荒野に、雨が降った後のような? うーん……うまく表現できない。ただ、澄んだ気持ちでいられてる感じなのだ。
冷静になれたから、今の状況についてもじっくり考えることができる。
誰かが俺を始末したいと思っている。
それは多分、あの氾濫対策絡みなのだ。
ここ最近の、目につく大きな変化は、あれしかない。
しかし、工事の妨害ではなく、俺の存在を処理したい。……となると、工事は切っ掛けで、俺を始末しなければ終わらない何かがあるということだ。
なら、やはり異母様や兄上ではないな……。
あのお二人なら、俺の周りを標的にする。
工事のこともまだ知られていないはずだし、動機は皆無だ。
館の使用人達は、今までと違う何かが行われていることは知っているだろうが、知らせを出した形跡は無い。俺たちに、下手に関わることはしない、避けるのが無難な行動だろう。
では。
工事について知っていて、動くことを厭わない者がいるとすれば、やはりメバックとなる。
すると当然、大店会議と、その周辺の諸々が目について、結局エゴンに行き着く。
だがエゴンなら……マルがもう結論を出しているだろう。
「けど……その周辺だと思ったから、ウーヴェも視野に入れた……?」
「ん? ウーヴェがどうしたって?」
「んー……。兇手の雇われ先がね。
マルが、どの辺りに見当をつけてるんだろうかって、ちょっと考えてて……」
錯綜している……エゴンからの指示と、そうでない雰囲気の指示が、入り乱れている……。マルはそう表現していた。そして、エゴンが黒幕ではない……はじめはエゴンだったのか? とも、言っていた。
「昨日、襲われる前に、マルと、人足達の中に虫が二匹居るって話をしてたんだ。で、ウーヴェは黒幕とは違うぞって話をしたところだったんだけど……。
けど、やはりどう考えても、エゴンの周辺に目が行くんだよな……。
ウーヴェではない。別の誰か、エゴンの周りにそんな人物いたかな……? それとも、俺たちの勘違いで、やっぱりエゴンが中心なのか? 俺を疎ましく思ってそうな人物…」
「まあ、あからさまに一番損を被ってて、お前への敵意も隠してねぇしな、あのおっさん」
ギルがそう言って胡座をかく。
そうだよな。俺が大店会議を開くことにして、損を被ったのはエゴンと、同じ蜜を吸ってた役人くらいで、だけどそこはすぐに目につくから……。
……役人の先って、ことは?
何か閃いたような気がした。
が、馬の嘶きと、ドタドタとした音、ばん! と、扉を開閉する音等が聞こえたと思った矢先「レイ様どこだー!」と、ルカの大声が耳に届き、俺の思考は中断された。
相変わらず訪いを問う音はしないなと感心しながらも、立ち上がる。
「待てって、サヤに護衛頼まれてんだから、勝手に一人で行くな」
ギルに止められて、連れ立って廊下に向かった。
階下から、バタバタと走り回る音がしているが、ルカの姿は視認できない。俺は、階下に向かって声を張り上げた。
「ルカ! 二階だ。どうしたんだ?」
ガタン! と、大きな音がした。
そして慌てたようにバタバタした足音が戻ってくる。
「レイ様ヤバいんだ来てくれ! サヤ坊があんた呼べって、ハインの兄ちゃんがウーヴェ殺しちまう‼︎」
‼︎⁉︎ 一体何がどうなってる⁉︎
なんでウーヴェがセイバーンに居るのかとか、疑問は多々あったが、とりあえず階段を駆け下りる!
「場所は⁉︎」
「橋のたもとだ!」
俺の横をギルが先に走り抜けた。
外に飛び出したと思ったら「馬で行くぞ!」と、声だけが飛んで来た。
「ルカ、後で来い。先に行ってる!」
外に出ると、ギルが乗ってきた馬に跨って、待っていた。
「後ろ乗るぞ」
そう断ってから、空けてくれていた鐙を借りて飛び上がる。後ろに跨りギルに捕まると、即座に走り出した。
大の大人が二人だから、思い切り駆けるのは無理だが、それでも自分で走るよりはよっぽど早い。
「兇手が出なきゃいいけどな……いい的だぞ」
「無いさ。そこまでの手練れじゃない。弓の腕が良かったのは一人だけだったしな」
それに、一度失敗しているのだから、次があるなら相当慎重に動くだろう。
もう幸運には縋らないんじゃないかな。そう思っている。
村の中を突っ切って橋まで来ると、対岸に人だかりがあるのが見えた。あそこだ。
何故かシンと静まり返った人垣。その内側から、獣の唸り声が聞こえていた。
俺の血流が正常に働き出してから、ギルにはもう一度細かく状況を報告した。
話を聞き終えたギルが、そう言って腕を組み、溜息。
「ハイン、大丈夫か」
「……やばい」
「だよな」
あの状態のハインを工事の現場にやると人が死にかねない気がしている。
だからルカたちに工事の全部を任せているのだ。
今あいつは、俺の襲われた現場を探索しているはずだ。
足掛かりは見つからなかった。そう、結論は一度出ているのだが、諦めていない。必ず見つけ出し、必ず始末する。その気迫のみで探し続けている。
それはもう、鬼気迫る様子……を、通り越して、鬼と化している。
「昨日は一睡もしていない……俺に護衛で張り付いてたから」
「うん、まあ、サヤが俺に言ってくるってことは、そうだわな」
頭を掻きつつ、それも心配だったから慌てて来たんだとギルは言う。
つい世話を焼いてしまう性分のギルは、結局いつも俺たちの尻拭いに奔走する羽目になるのだ。
「店の方はワドとルーシーがしばらく預かると言ってくれたんでな、問題が起きない限り、俺も暫くここに居る。
後はマルが早く目星をつけてくれるのを願うしかないな……。じゃないと、手当たり次第斬って回りかねん……」
「一応マルも釘を刺していってくれたんだけどな……。
人足たちとは別件の可能性が高いって。
俺もそれは疑っていない。俺たちがあんな辺鄙な場所に行ったのはたまたまだったし、思いつきの行動だったから、誰も知らなかった。……襲撃は、本当に、奇跡的なくらいの偶然なんだと思うよ……」
本当に、奇跡的な偶然だ。
あの場所に行こうと思えたのは、はじめてだったのだから。
「お前、なんでのこのこ、あんな村の外れに行ったんだ?」
「うん……決意を固める為……かな。皆に、話す前に……自分の目で見ておこうと思ったんだ」
俺がそう言うと、ギルが固まった。
何を話す……なのかは、言わずもがなだな。
「あの場所だから、特にだったと思う……どうあってもサヤを犠牲にしたくなかった……。
だからそのことしか考えられなくて……自分のことが、全く視野に入らなかった。ごめん……」
「……特別な場所だったのか」
「そうだね。はじめて行ったけど……」
「………………何があった場所か、聞いてもいいのか」
「いいよ。俺を守ってくれた人の……最後の場所」
そう言うと、ギルが歯を食いしばって、何かを堪えたのが分かった。
「……全部片付いたら、俺も連れて行け。その人に、礼を言わなきゃなんないから」
そう言って、もう一度頭をぐしゃりとかき回す。
もういない人なのに、礼を言いに行くと言ってくれるギルに、胸が熱くなる。
「サヤとハインが戻ったら……話すよ。
なんか無関係じゃなくなってしまった感じがするし……」
「無理しなくて良いんだぞ?」
「ああ、無理だったら止める。けどまぁ……今かなって気がしてる」
なんだか不思議なくらいに、落ち着いているから、大丈夫だと思う。
状況はこれ以上ないくらいゴタゴタとしているけれど、未だ嘗てないほどに、俺の気持ちは凪いでいた。一瞬前の混乱すら嘘みたいに。
なんだろうな、これは……。どう表現したら良いものか……?
深く突き刺さっていた棘が、引き抜かれた後のような? 枯れていた荒野に、雨が降った後のような? うーん……うまく表現できない。ただ、澄んだ気持ちでいられてる感じなのだ。
冷静になれたから、今の状況についてもじっくり考えることができる。
誰かが俺を始末したいと思っている。
それは多分、あの氾濫対策絡みなのだ。
ここ最近の、目につく大きな変化は、あれしかない。
しかし、工事の妨害ではなく、俺の存在を処理したい。……となると、工事は切っ掛けで、俺を始末しなければ終わらない何かがあるということだ。
なら、やはり異母様や兄上ではないな……。
あのお二人なら、俺の周りを標的にする。
工事のこともまだ知られていないはずだし、動機は皆無だ。
館の使用人達は、今までと違う何かが行われていることは知っているだろうが、知らせを出した形跡は無い。俺たちに、下手に関わることはしない、避けるのが無難な行動だろう。
では。
工事について知っていて、動くことを厭わない者がいるとすれば、やはりメバックとなる。
すると当然、大店会議と、その周辺の諸々が目について、結局エゴンに行き着く。
だがエゴンなら……マルがもう結論を出しているだろう。
「けど……その周辺だと思ったから、ウーヴェも視野に入れた……?」
「ん? ウーヴェがどうしたって?」
「んー……。兇手の雇われ先がね。
マルが、どの辺りに見当をつけてるんだろうかって、ちょっと考えてて……」
錯綜している……エゴンからの指示と、そうでない雰囲気の指示が、入り乱れている……。マルはそう表現していた。そして、エゴンが黒幕ではない……はじめはエゴンだったのか? とも、言っていた。
「昨日、襲われる前に、マルと、人足達の中に虫が二匹居るって話をしてたんだ。で、ウーヴェは黒幕とは違うぞって話をしたところだったんだけど……。
けど、やはりどう考えても、エゴンの周辺に目が行くんだよな……。
ウーヴェではない。別の誰か、エゴンの周りにそんな人物いたかな……? それとも、俺たちの勘違いで、やっぱりエゴンが中心なのか? 俺を疎ましく思ってそうな人物…」
「まあ、あからさまに一番損を被ってて、お前への敵意も隠してねぇしな、あのおっさん」
ギルがそう言って胡座をかく。
そうだよな。俺が大店会議を開くことにして、損を被ったのはエゴンと、同じ蜜を吸ってた役人くらいで、だけどそこはすぐに目につくから……。
……役人の先って、ことは?
何か閃いたような気がした。
が、馬の嘶きと、ドタドタとした音、ばん! と、扉を開閉する音等が聞こえたと思った矢先「レイ様どこだー!」と、ルカの大声が耳に届き、俺の思考は中断された。
相変わらず訪いを問う音はしないなと感心しながらも、立ち上がる。
「待てって、サヤに護衛頼まれてんだから、勝手に一人で行くな」
ギルに止められて、連れ立って廊下に向かった。
階下から、バタバタと走り回る音がしているが、ルカの姿は視認できない。俺は、階下に向かって声を張り上げた。
「ルカ! 二階だ。どうしたんだ?」
ガタン! と、大きな音がした。
そして慌てたようにバタバタした足音が戻ってくる。
「レイ様ヤバいんだ来てくれ! サヤ坊があんた呼べって、ハインの兄ちゃんがウーヴェ殺しちまう‼︎」
‼︎⁉︎ 一体何がどうなってる⁉︎
なんでウーヴェがセイバーンに居るのかとか、疑問は多々あったが、とりあえず階段を駆け下りる!
「場所は⁉︎」
「橋のたもとだ!」
俺の横をギルが先に走り抜けた。
外に飛び出したと思ったら「馬で行くぞ!」と、声だけが飛んで来た。
「ルカ、後で来い。先に行ってる!」
外に出ると、ギルが乗ってきた馬に跨って、待っていた。
「後ろ乗るぞ」
そう断ってから、空けてくれていた鐙を借りて飛び上がる。後ろに跨りギルに捕まると、即座に走り出した。
大の大人が二人だから、思い切り駆けるのは無理だが、それでも自分で走るよりはよっぽど早い。
「兇手が出なきゃいいけどな……いい的だぞ」
「無いさ。そこまでの手練れじゃない。弓の腕が良かったのは一人だけだったしな」
それに、一度失敗しているのだから、次があるなら相当慎重に動くだろう。
もう幸運には縋らないんじゃないかな。そう思っている。
村の中を突っ切って橋まで来ると、対岸に人だかりがあるのが見えた。あそこだ。
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