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開戦再び
11P
しおりを挟む悔しいけど、悔やんではいられない。あたしはありったけの力をマクベスに注ぎ込み、感覚の同調率を上げていく。
まるで自分の目で見て耳で聞いて肌で感じているように全神経を集中させ、自分の手足を動かすようにマクベスの動きに合わせて力を流す場所を変えていく。
マクベスは流れ込んでくるあたしの力を全て受け止め、それでもまだ足りないとあたしの魂を引っ張りつつ鬼斬り丸をブンッブンッと振るう。
真っ黒い血しぶきが舞い、戦鬼の右足が斬られる。浅い!けれどその直後にアキラさんが傷口に金砕棒を思いっきり叩き込み、さらに大量の黒い血が噴き出る。
骨までいったわ。砕ける音が聞こえたけど、戦鬼は金棒を地面に突き立てて耐えた。
おかげでそこにいた餓鬼が数体、金棒の下敷きになって、その餓鬼と戦っていた鬼死団員の1人の足が潰された。
戦鬼の体が傾いたかと思えば右側に重心を置き、持ち上げた金棒を「ゴァアアアァァァァァアァァッ!!」と叫びながらがむしゃらに振り回し始めた。
近くにあったマンションやらビルやらがメチャクチャに打ち砕かれ、大小さまざまな瓦礫が地上に降り注ぐ。
その、落ちてくる大きな瓦礫を足場にトンットンッと上に向かって飛ぶマクベス。あっという間に戦鬼の肩のあたりまでのぼると大きく跳んだ。
両手できつく鬼斬り丸の柄を握り締め、振り上げる。うん。いくわよ、マクベス。
マクベスの中から手を伸ばし、彼の手に自分の手を重ねる。柄を握って力を籠める。体の芯から湧いてくる力を全て注ぎ込む。
「ッラァァアァァァァッ!!」
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