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王都の自邸の寝台は、艦内とは比べ物にならないくらい広い。
その広々とした寝台の上に寝そべったディートハルトは、自分の上に跨り、濡れた性器を自ら広げて肉棒を受け入れようとするアリサの姿から目を離せなかった。
再会し、連れて帰ってきてからの彼女は積極的になった。淫らな姿は艶やかで綺麗だ。
ディートハルトが慣らした彼女のそこは熱く潤み、先端を受け入れるだけで花開くように解け、ずぶずぶと男の欲を飲み込んでいく。
肉棒を咥え込んだ隘路は収縮し、襞が甘えるように絡みつき、痺れるような快感がもたらされる。
こんな事しなくていいのに。したいとねだられたら抗えない。
「あっ、おっきぃ……」
蕩けた黒いまなざしがディートハルトの姿を捉える。
夢の中に現れ男の精を搾り取るという淫魔のように、アリサの膣はディートハルトの性器を締め付けてきた。
一番深い場所に到達すると、こりこりとしたものが先端に触れた。
アリサの中のいちばん深い場所、子宮の入口。
根元までずっぽり咥え込まれ、全体が彼女に抱き締められる。
熱く潤んでいて、狭いのに柔らかい。
挿入れただけで気持ちよくて、ディートハルトは熱い吐息を漏らした。
「きもちい、ですか?」
「うん」
頷くと、花開くような笑みが返ってくる。
アリサは再会してから可愛くなった。そしてその可愛らしさは日に日に磨かれていく。
彼女が身に着けるものも、口にするものも、全てディートハルトが与えたものだ。それが今の彼女を構成していると思うとえも言われぬ達成感が湧いてくる。
軍務がある時は浄化を侍女に任せなければならないのが腹立たしいが、そこは妥協するしかない。
本当は毎日抱きたい。だけどそれは許されない。他の乗員への示しが付かないので、安息日以外は艦を離れるなとバルツァーから厳命されている。
安息日だけ戻るのだって本来は許されない事だが、そこを許されたのは王族という特別な立場だからだ。
しかしディートハルトに言わせれば、これくらいの役得がなければ王族なんてやってられない。
なにしろ艦が基地に入って他の連中が休んでいる間も、式典やら晩餐やらの社交と公務を押し付けられるのだ。
「動いてみて。ゆっくりでいいから」
ねだるとアリサはこくりと頷き、ゆっくりと腰を動かし始めた。
男女の上下が反転した体位は眺めがいい。
アリサが動く度に控えめな胸が誘うように揺れる。
手を伸ばし、胸の先端に触れると「んっ」と小さな悲鳴が上がった。
はあはあと荒い息を漏らす赤い唇が艶かしい。
アリサはいつからか奥が一番感じるようになった。そうしたのは自分だ。
ずんずんと奥を刺激するように動かして、自分の快感を追いながらもディートハルトを締め付けてくる。
「そこがいいの?」
「はい、ここ、きもちいっ……!」
自重と反動を利用して上下に抜き差ししたり、奥に先端をぴったりとくっつけて腰を回すように動かしたり、頑張って動いてくれる姿にこちらの興奮も高まってくる。
ああ、もう我慢できなくなってきた。
ディートハルトはアリサの細い腰を掴んで固定すると、上に思い切り突き上げた。
「や、ああああぁっ!」
先端がきつく子宮口を抉り、有紗は悲鳴とともにビクビクと体を震わせた。胎内もまた痙攣し、ディートハルトをこれまでにないくらいに強く締め上げてくる。
「イッた?」
弛緩し、望洋とした眼差しがディートハルトを見つめ返してくる。返事はなくてもその様子から達したのは明らかだ。
「ディート様、ごめんなさい、も、うごけない……」
ディートハルトは半身を起こすと、くたりとする彼女の体を支えた。
顔にかかる髪を避け、濡れる赤い唇を奪う。
唾液も舌も彼女の口腔内は甘い。
肌から香る彼女自身の匂いも甘い。男を誘う甘い蜜の香りだ。
了解すら取らず、ディートハルトは腰の突き上げを始めた。
彼女は決して拒まない。それを知っているから。
◆ ◆ ◆
激しい下からの突き上げは唐突にぎゅっと抱き込まれる事で終わりを告げた。
自重が勝手に彼を最奥に迎え入れる。一番奥の深い部分に熱い体液が注ぎ込まれるのを感じ、幸せと同時に申し訳ない気持ちになった。
中途半端で終わってしまった。原因は体力不足だ。
ちゃんと達するまで導いてあげたかったのに。力尽きて出来なかった。
密着して射精される事自体は好き。しっとりと汗ばんだ彼の筋肉がぴっとりと自分に引っ付いて、肌を合わせるってこういう事なんだって実感する。
そして、キスしながら。
上も下も粘膜の深い部分で結びついて、それがとってもいやらしくて特別感で満たされる。
お互いにここを許すのはお互いだけ。そんな特別感だ。
ちゅ、という微かな音と共に唇が開放された。
はあはあとお互いに荒い息を付いて、潤んだ眼差しが絡みあった。
◆ ◆ ◆
「う……んん……」
隣から聞こえる唸り声にディートハルトは目を覚ました。
(アリサ?)
隣に眠るアリサの顔を確認すると、月明かりに苦しそうに眠る彼女の顔が見えた。
眉をひそめ小さな呻き声をあげている。
「おと、さん……おかあさん……」
故郷の夢を見ているのだろうか。目尻に涙が浮かんでいた。
その滴を拭ってやっても有紗が目覚める気配はなかった。
時々うなされながら、苦悶の表情を浮かべている。
起こすべきだろうか。ディートハルトは逡巡した。
もう決して戻れない故郷の夢を見ているのなら、このまま見させてやるべきではなのか、それとも、悪夢なら醒ましてやるべきなのか、答えが見つからない。
並行世界テラ。その所在を明かそうと研究している者はいるが、その世界の手掛かりが得られたという話はいまだに聞いたことがない。帰れない彼女が哀れで、同時に苛立った。
まだそこに心を残しているのか。自分がこんなにも大切にしてやっているのに。
「……てないで、ディートさま」
自分の名前が出てきて、ディートハルトはわずかに瞠目した。
「何、アリサ」
そっと顔にかかる髪を避けてやると、うっすらと目が開いた。
黒い双眸が涙に濡れている。
「すてな……で」
ディートハルトを見つめ、それだけを言うと再びすうっとアリサの両の目が閉じた。
ややあって、規則正しい寝息が聞こえてくる。
今、彼女はなんて言ったのだろう。
(捨てないで?)
ふと、心の琴線に何かが引っかかった。
――どうして、と疑問に思うことはあったのだ。
夜の事に積極的になったアリサ。
何故か奉仕したがって、口淫したり、上に乗ったり。
ディートハルトの求めに全て応えるアリサ。胎内に注がれると歓んで、幸せそうに微笑むが――
何かが一つの線に繋がった気がした。
その広々とした寝台の上に寝そべったディートハルトは、自分の上に跨り、濡れた性器を自ら広げて肉棒を受け入れようとするアリサの姿から目を離せなかった。
再会し、連れて帰ってきてからの彼女は積極的になった。淫らな姿は艶やかで綺麗だ。
ディートハルトが慣らした彼女のそこは熱く潤み、先端を受け入れるだけで花開くように解け、ずぶずぶと男の欲を飲み込んでいく。
肉棒を咥え込んだ隘路は収縮し、襞が甘えるように絡みつき、痺れるような快感がもたらされる。
こんな事しなくていいのに。したいとねだられたら抗えない。
「あっ、おっきぃ……」
蕩けた黒いまなざしがディートハルトの姿を捉える。
夢の中に現れ男の精を搾り取るという淫魔のように、アリサの膣はディートハルトの性器を締め付けてきた。
一番深い場所に到達すると、こりこりとしたものが先端に触れた。
アリサの中のいちばん深い場所、子宮の入口。
根元までずっぽり咥え込まれ、全体が彼女に抱き締められる。
熱く潤んでいて、狭いのに柔らかい。
挿入れただけで気持ちよくて、ディートハルトは熱い吐息を漏らした。
「きもちい、ですか?」
「うん」
頷くと、花開くような笑みが返ってくる。
アリサは再会してから可愛くなった。そしてその可愛らしさは日に日に磨かれていく。
彼女が身に着けるものも、口にするものも、全てディートハルトが与えたものだ。それが今の彼女を構成していると思うとえも言われぬ達成感が湧いてくる。
軍務がある時は浄化を侍女に任せなければならないのが腹立たしいが、そこは妥協するしかない。
本当は毎日抱きたい。だけどそれは許されない。他の乗員への示しが付かないので、安息日以外は艦を離れるなとバルツァーから厳命されている。
安息日だけ戻るのだって本来は許されない事だが、そこを許されたのは王族という特別な立場だからだ。
しかしディートハルトに言わせれば、これくらいの役得がなければ王族なんてやってられない。
なにしろ艦が基地に入って他の連中が休んでいる間も、式典やら晩餐やらの社交と公務を押し付けられるのだ。
「動いてみて。ゆっくりでいいから」
ねだるとアリサはこくりと頷き、ゆっくりと腰を動かし始めた。
男女の上下が反転した体位は眺めがいい。
アリサが動く度に控えめな胸が誘うように揺れる。
手を伸ばし、胸の先端に触れると「んっ」と小さな悲鳴が上がった。
はあはあと荒い息を漏らす赤い唇が艶かしい。
アリサはいつからか奥が一番感じるようになった。そうしたのは自分だ。
ずんずんと奥を刺激するように動かして、自分の快感を追いながらもディートハルトを締め付けてくる。
「そこがいいの?」
「はい、ここ、きもちいっ……!」
自重と反動を利用して上下に抜き差ししたり、奥に先端をぴったりとくっつけて腰を回すように動かしたり、頑張って動いてくれる姿にこちらの興奮も高まってくる。
ああ、もう我慢できなくなってきた。
ディートハルトはアリサの細い腰を掴んで固定すると、上に思い切り突き上げた。
「や、ああああぁっ!」
先端がきつく子宮口を抉り、有紗は悲鳴とともにビクビクと体を震わせた。胎内もまた痙攣し、ディートハルトをこれまでにないくらいに強く締め上げてくる。
「イッた?」
弛緩し、望洋とした眼差しがディートハルトを見つめ返してくる。返事はなくてもその様子から達したのは明らかだ。
「ディート様、ごめんなさい、も、うごけない……」
ディートハルトは半身を起こすと、くたりとする彼女の体を支えた。
顔にかかる髪を避け、濡れる赤い唇を奪う。
唾液も舌も彼女の口腔内は甘い。
肌から香る彼女自身の匂いも甘い。男を誘う甘い蜜の香りだ。
了解すら取らず、ディートハルトは腰の突き上げを始めた。
彼女は決して拒まない。それを知っているから。
◆ ◆ ◆
激しい下からの突き上げは唐突にぎゅっと抱き込まれる事で終わりを告げた。
自重が勝手に彼を最奥に迎え入れる。一番奥の深い部分に熱い体液が注ぎ込まれるのを感じ、幸せと同時に申し訳ない気持ちになった。
中途半端で終わってしまった。原因は体力不足だ。
ちゃんと達するまで導いてあげたかったのに。力尽きて出来なかった。
密着して射精される事自体は好き。しっとりと汗ばんだ彼の筋肉がぴっとりと自分に引っ付いて、肌を合わせるってこういう事なんだって実感する。
そして、キスしながら。
上も下も粘膜の深い部分で結びついて、それがとってもいやらしくて特別感で満たされる。
お互いにここを許すのはお互いだけ。そんな特別感だ。
ちゅ、という微かな音と共に唇が開放された。
はあはあとお互いに荒い息を付いて、潤んだ眼差しが絡みあった。
◆ ◆ ◆
「う……んん……」
隣から聞こえる唸り声にディートハルトは目を覚ました。
(アリサ?)
隣に眠るアリサの顔を確認すると、月明かりに苦しそうに眠る彼女の顔が見えた。
眉をひそめ小さな呻き声をあげている。
「おと、さん……おかあさん……」
故郷の夢を見ているのだろうか。目尻に涙が浮かんでいた。
その滴を拭ってやっても有紗が目覚める気配はなかった。
時々うなされながら、苦悶の表情を浮かべている。
起こすべきだろうか。ディートハルトは逡巡した。
もう決して戻れない故郷の夢を見ているのなら、このまま見させてやるべきではなのか、それとも、悪夢なら醒ましてやるべきなのか、答えが見つからない。
並行世界テラ。その所在を明かそうと研究している者はいるが、その世界の手掛かりが得られたという話はいまだに聞いたことがない。帰れない彼女が哀れで、同時に苛立った。
まだそこに心を残しているのか。自分がこんなにも大切にしてやっているのに。
「……てないで、ディートさま」
自分の名前が出てきて、ディートハルトはわずかに瞠目した。
「何、アリサ」
そっと顔にかかる髪を避けてやると、うっすらと目が開いた。
黒い双眸が涙に濡れている。
「すてな……で」
ディートハルトを見つめ、それだけを言うと再びすうっとアリサの両の目が閉じた。
ややあって、規則正しい寝息が聞こえてくる。
今、彼女はなんて言ったのだろう。
(捨てないで?)
ふと、心の琴線に何かが引っかかった。
――どうして、と疑問に思うことはあったのだ。
夜の事に積極的になったアリサ。
何故か奉仕したがって、口淫したり、上に乗ったり。
ディートハルトの求めに全て応えるアリサ。胎内に注がれると歓んで、幸せそうに微笑むが――
何かが一つの線に繋がった気がした。
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