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マリーの初等部学校生活 【中】
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放課後に生徒が多く残っているのを見て、マリーはコリーに話始めた。
「コリー様、もう1年生ではなくなるのですよ。下級生も入っていきます。
お2人への威圧的な態度は改めてください。同級生と上級生だけではなくなるのです。あなたの態度が噂にでもなったら、一緒にいる私だけでなくあなたの周囲の方にも迷惑なりますわ。」
その言葉に真っ赤になるコリー。
カッとなりマリーを叩こうとするが防御魔法が張ってあったのではじかれて転がってしまう。
「何をするの、私に暴力をふるうなんて。男爵家が子爵家に逆らうつもり。」
防御魔法にはじかれたのを自分が暴力を振るわれたようにふるまい周囲を見るが、周囲は関わろうとせず見ていない。リオとエバに向かって叫ぶ。
「あなたたちも何か言いなさいよ。私は子爵家、マリーは男爵家よ。」
リオとエバは迷った後、2人とも暴力をふるったと証言しマリーを責めた。
「なるほど、お2人の選択はよく分かりましたわ。
3人とも、全て映像に取ってありますの。あなたが、私を叩こうとして防御魔法にはじかれたことも。勿論、魔道具に記録され記録は転送されています。
コリー様がお2人にしていた事を私が窘めていた事も、レポート課題をやらせたり答えを教えさせた私が注意している所も全てを記録していますよ。
学校に報告していないのは、あなたの為ではありません。学校側は勿論知っているでしょうし、何らかの考えでもって動いていないだけだと思ったからです。
コリー・カーン子爵家令嬢の暴力、お2人の偽証と私を陥れようとした行為に対しての対応は、モコノ男爵家に一任します。
コリー様、子爵家ではどういった教育をなさっているのかしら。子爵家が男爵家に命令できると教えていなければ、あのような言葉出てきませんわよね。
大きな勘違いですわ。子爵家と男爵家、確かに爵位は子爵家が上ですが家の経歴、縁戚関係、仕事における業務と地位によって立場は入れ替わりますのよ。
カーン子爵家では、貴族の大切な基礎を子供に教えることがおできにならないのですね。」
そう言って憐れむような視線を3人に向けると、綺麗に礼をして去っていった。
翌日から、コリー達3人はマリーを無視したが、クラスメイト達は今までと変わらない対応だった。ただ、マリーは避けられず、コリー達3人が避けられた。その為3人がクラス内で浮いているように見えていた。
マリーは少し意外だった。彼らがトラブルに関わったマリーの事も拒絶すると思ったからだ。今までと変わらず接する彼らを見て、両派閥とも家できちんと教育されてここにいる事が分かる。
バレット家とロレーヌ家はドレーブ家と違い、下の者まで教育が行き届いている。同じ貴族でも、自分の所属する派閥とは随分違うんだなと思う。
3公爵家は同い年の御令嬢がいる。だが飛び級した為に、一緒に中等部で学ぶ事は出来ないのが残念だった。
最終日、先生が皆に発表があると言い、マリーが前に呼ばれた。
「マリー・モコノ男爵令嬢の5年生への飛び級が決まりました。おめでとう、マリーさん。」
教室が拍手と祝福の言葉で溢れた。唖然とした後睨みつけているのは3人だけだ。
「ありがとうございます。
皆様短い間でしたが、この教室で皆様と学び共に過ごせた事に感謝します。
この1年間ここで経験した事を忘れず、これからも頑張ります。学年が違っても同じ生徒です。これからもよろしくお願いします。」
先生にお礼とお別れの挨拶をしていると、マリーに祝福の言葉を伝えてくれる人達。もっと仲良くなりたかったと思いながら、お礼とお別れの言葉を言った。
マリー達を見ながら、コリー達は静かに教室を出て行った。
コリーは実家に戻ると、両親に自宅謹慎を言い渡される。その間貴族関連の知識とマナーや基礎科目を学び直し、コリーが学校に復帰できたのはマリーが卒業してからだった。
コリーは自分よりも年下の子供に囲まれて、学校生活を送ることになった。
リオとエバは両親に言われて自主退学した。
コリーの理不尽な要求をさせないように対応したり、上手くかわせなかった事。貴族の問題に口を挟んだ事。周囲からの2人に対する低い評価等を考えて、家の仕事を手伝わせ家で学ばせる事に決めたのだ。
「貴族の争いに関わってはいけない。
生徒同士の事だからと、謝罪を受け取って下さった事に感謝しなくては。これは、マリー様と男爵家の方々の恩情だ。
貴族の言いなりで自分で上手く対応できず、最後は男爵家の方を嘘をついて嵌めようとし失敗。学校に行かせない方が良かった。」
一気に老け込んだ両親の心労を思い、リオとエバは何も言えなかった。
レティシアは、マリーの1年間の学校生活を大体把握していた。派閥の子達がクラス内の問題として、交流会で話していたからだ。
交流会を作ったのは間違ってなかった。私って凄いと自画自賛しているレティシア。
この子供達がまともだったおかげで、一緒にマリーを苛めるなんて事をしなかった。
自分への称賛が終わってやっとレティシアは気がついた。
映像と違ってマリー随分しっかりとした貴族の子供じゃない。男爵家の教育が良いのかな。
男爵家を調べてみようかと思ったレティシア。
まず、ハワードに交流会での話をして男爵家に関して聞いてみる。
「モコノ男爵家では、とてもきちんとした教育をなさったんですね。平民の子供をここまで育て上げて勿論マリー様の努力もありますが。どういう方たちなのでしょうか。」
「うん、第2王女や前の件に係り合いがありそうなんだ。だからレティシア、彼らに関わってはいけない。分かるかな。」
「分かりましたわ。お父様。」
王弟とハワードはシーナの家族誘拐事件の黒幕が公爵以上だと思っている。
公爵家ではないと分かっているので、王族となると第2王女がぴったりだ。
表面上は愛らしい良い子だが、我儘で贅沢好き。王女の持つお金の以上の物も購入している事を王弟とハワード掴んでいる。
男爵家と第2王女には近づかない事、レティシアはしっかりと頭に刻み込んだ。
「コリー様、もう1年生ではなくなるのですよ。下級生も入っていきます。
お2人への威圧的な態度は改めてください。同級生と上級生だけではなくなるのです。あなたの態度が噂にでもなったら、一緒にいる私だけでなくあなたの周囲の方にも迷惑なりますわ。」
その言葉に真っ赤になるコリー。
カッとなりマリーを叩こうとするが防御魔法が張ってあったのではじかれて転がってしまう。
「何をするの、私に暴力をふるうなんて。男爵家が子爵家に逆らうつもり。」
防御魔法にはじかれたのを自分が暴力を振るわれたようにふるまい周囲を見るが、周囲は関わろうとせず見ていない。リオとエバに向かって叫ぶ。
「あなたたちも何か言いなさいよ。私は子爵家、マリーは男爵家よ。」
リオとエバは迷った後、2人とも暴力をふるったと証言しマリーを責めた。
「なるほど、お2人の選択はよく分かりましたわ。
3人とも、全て映像に取ってありますの。あなたが、私を叩こうとして防御魔法にはじかれたことも。勿論、魔道具に記録され記録は転送されています。
コリー様がお2人にしていた事を私が窘めていた事も、レポート課題をやらせたり答えを教えさせた私が注意している所も全てを記録していますよ。
学校に報告していないのは、あなたの為ではありません。学校側は勿論知っているでしょうし、何らかの考えでもって動いていないだけだと思ったからです。
コリー・カーン子爵家令嬢の暴力、お2人の偽証と私を陥れようとした行為に対しての対応は、モコノ男爵家に一任します。
コリー様、子爵家ではどういった教育をなさっているのかしら。子爵家が男爵家に命令できると教えていなければ、あのような言葉出てきませんわよね。
大きな勘違いですわ。子爵家と男爵家、確かに爵位は子爵家が上ですが家の経歴、縁戚関係、仕事における業務と地位によって立場は入れ替わりますのよ。
カーン子爵家では、貴族の大切な基礎を子供に教えることがおできにならないのですね。」
そう言って憐れむような視線を3人に向けると、綺麗に礼をして去っていった。
翌日から、コリー達3人はマリーを無視したが、クラスメイト達は今までと変わらない対応だった。ただ、マリーは避けられず、コリー達3人が避けられた。その為3人がクラス内で浮いているように見えていた。
マリーは少し意外だった。彼らがトラブルに関わったマリーの事も拒絶すると思ったからだ。今までと変わらず接する彼らを見て、両派閥とも家できちんと教育されてここにいる事が分かる。
バレット家とロレーヌ家はドレーブ家と違い、下の者まで教育が行き届いている。同じ貴族でも、自分の所属する派閥とは随分違うんだなと思う。
3公爵家は同い年の御令嬢がいる。だが飛び級した為に、一緒に中等部で学ぶ事は出来ないのが残念だった。
最終日、先生が皆に発表があると言い、マリーが前に呼ばれた。
「マリー・モコノ男爵令嬢の5年生への飛び級が決まりました。おめでとう、マリーさん。」
教室が拍手と祝福の言葉で溢れた。唖然とした後睨みつけているのは3人だけだ。
「ありがとうございます。
皆様短い間でしたが、この教室で皆様と学び共に過ごせた事に感謝します。
この1年間ここで経験した事を忘れず、これからも頑張ります。学年が違っても同じ生徒です。これからもよろしくお願いします。」
先生にお礼とお別れの挨拶をしていると、マリーに祝福の言葉を伝えてくれる人達。もっと仲良くなりたかったと思いながら、お礼とお別れの言葉を言った。
マリー達を見ながら、コリー達は静かに教室を出て行った。
コリーは実家に戻ると、両親に自宅謹慎を言い渡される。その間貴族関連の知識とマナーや基礎科目を学び直し、コリーが学校に復帰できたのはマリーが卒業してからだった。
コリーは自分よりも年下の子供に囲まれて、学校生活を送ることになった。
リオとエバは両親に言われて自主退学した。
コリーの理不尽な要求をさせないように対応したり、上手くかわせなかった事。貴族の問題に口を挟んだ事。周囲からの2人に対する低い評価等を考えて、家の仕事を手伝わせ家で学ばせる事に決めたのだ。
「貴族の争いに関わってはいけない。
生徒同士の事だからと、謝罪を受け取って下さった事に感謝しなくては。これは、マリー様と男爵家の方々の恩情だ。
貴族の言いなりで自分で上手く対応できず、最後は男爵家の方を嘘をついて嵌めようとし失敗。学校に行かせない方が良かった。」
一気に老け込んだ両親の心労を思い、リオとエバは何も言えなかった。
レティシアは、マリーの1年間の学校生活を大体把握していた。派閥の子達がクラス内の問題として、交流会で話していたからだ。
交流会を作ったのは間違ってなかった。私って凄いと自画自賛しているレティシア。
この子供達がまともだったおかげで、一緒にマリーを苛めるなんて事をしなかった。
自分への称賛が終わってやっとレティシアは気がついた。
映像と違ってマリー随分しっかりとした貴族の子供じゃない。男爵家の教育が良いのかな。
男爵家を調べてみようかと思ったレティシア。
まず、ハワードに交流会での話をして男爵家に関して聞いてみる。
「モコノ男爵家では、とてもきちんとした教育をなさったんですね。平民の子供をここまで育て上げて勿論マリー様の努力もありますが。どういう方たちなのでしょうか。」
「うん、第2王女や前の件に係り合いがありそうなんだ。だからレティシア、彼らに関わってはいけない。分かるかな。」
「分かりましたわ。お父様。」
王弟とハワードはシーナの家族誘拐事件の黒幕が公爵以上だと思っている。
公爵家ではないと分かっているので、王族となると第2王女がぴったりだ。
表面上は愛らしい良い子だが、我儘で贅沢好き。王女の持つお金の以上の物も購入している事を王弟とハワード掴んでいる。
男爵家と第2王女には近づかない事、レティシアはしっかりと頭に刻み込んだ。
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