【完結】私が奏でる不協和音

かずきりり

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 新たな決意を胸に、色んなPさんのSNSをフォローしていく。動画配信サイトもチェックだ。

「そうだ! 一緒に配信する?」
「え……いいの?」
「良いの良いの! どうせ毎日配信してるんだし、新しいネタ投入出来るしね!」

 そう言って明里さんはパソコンの設定を始めた。

「……何をしているの?」
「……あっ」

 何かに気が付いたように明里さんは頭を抱えて、ゆっくりと私の方へと視線を向けた。

「……智ちゃん、歌配信出来ないわ……」
「え!?」
「いやでも待てよ……アプリを使えば……それかカラオケ……」

 明里さんは何やらブツブツ言っているけれど、歌配信が出来ないとしたら……何を配信するべきなのだろう? そういえば配信とか見た事もない。
 ずっと勉強づくしだった私に、そんな知識もない。

「よし! カラオケとかアプリとかあるし、とりあえず今は一緒に配信しよう!」

 一人で考えを完結した明里さんは私の事などそっちのけで、パソコンの準備をしていく。
 ……パソコン。
 配信をするのにも必要なのだろうか。
 マイクの準備もして、画像も準備をして……あと曲も準備をしている。
 これで素人だなんて私から見たら到底思えない。最早プロのレベルだろう。
 ……それとも、私がそれだけ世間から置いていかれているのかもしれない。

 ――勉強が何だと言うのだろう……。

 教科書に書かれている事以外にも沢山の事柄があるのに。

「智ちゃん! 配信したらSNSにあげちゃって~! 顔出しはしたくないだろうから、今回はこの画像を皆に見てもらっておくね!」

 そこにはあるのは、明里さんに似ている可愛い女の子が描かれたイラスト。
 明里さんのキャラクターなのだろう、グッズもこのイラストばかりだった事を思い出す。
 イラスト……そういえばMVも自分で用意している人も居たな……。自分で作る? それとも作ってもらう?
 歌をあげるだけでも色々と用意するものがあるんだなと、楽しみがある反面、お金の心配も出てきてしまう。

「ほらいくよ! マイクはここ! 今から私は明音で、智ちゃんはライだからね!」

 色んな事が頭を駆け巡っていれば、準備を終えた明里さんが明るく声をかけてきた。
 ……今は……初めての配信を楽しもう。
 配信とはどういったものなのか、学ぼう。考えるのは後だ。
 SNSに投稿し、ライブボタンを押してスタートさせる。

「こんばんわ~! 今日はゲストに来てもらってます! ライで~す!」
「こ……こんばんわ……っ」

 画面を見ながら二人だけで話すのに変な感じがする。
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