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第三十六節「謀略回生 ぶつかり合う力 天と天が繋がる時」
~Voix rebelle <反逆の声>~
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戦いの準備を整えているのはデュラン達だけではなく。
勇達も来たるべき時に備え、各々の準備を怠らない。
誰しもが道具や装備の点検・調整を重ねて万全に備えていた。
そしてフランスより逃走してから四日後。
全ての準備を整えた勇達が一同、管制室へと集まる。
目的は当然、フランス【救世同盟】との戦いに向けた作戦会議の為だ。
莉那を筆頭として、龍が作戦の打ち合わせを取り纏め、その書記に笠本とミシェルが。
戦闘員として勇、茶奈、心輝、瀬玲、イシュライト、ナターシャ、マヴォ、ディック、剣聖、バロルフ。
サポート要員として福留、レンネィ、カプロ、更にはラクアンツェの姿も。
そしてその中心に立つのが―――リデル。
この数日、リデルは体調不良を訴えていて。
ようやくこの日、皆の前で話せる程に復調出来たのだ。
では何故こうして待ったのか。
それはリデルが現地人として最も内政事情に詳しい人物だから。
加えてディックの妻として信頼性も高く、【救世同盟】への憤りもある。
だからこそ何かしらの重要な情報を得ていないかと、証言人として立ってもらったのである。
「リデルさん、今回の会議に出席して頂きありがとうございます」
「いえ、私としても願ったりです。 まさかこの様な形でグランディーヴァと関わるとは思っても見ませんでしたが」
しかしそこはやはりリデルといった所か。
莉那からの代表たる挨拶にも、堂々と返す姿が。
この数日で覚悟も決めて来たのだろう。
場違いとも言える容姿にも驚かないのはさすがである。
「これから私達はデューク=デュラン率いる【救世同盟】と対決する事になります。 ですが我々の持つ情報はとても少なく、一つ間違えれば逆にこちらが不利になる事も考えられるでしょう。 ですので、貴女の知る全てを教えて頂きたいのです」
そんな莉那もまた同様に。
福留から伝え方を学んだかの様な、穏やかな声色で。
さすが福留の孫という事か。
そう語る姿は既に様になっている。
「そうですね……わかりました。 私も皆さんに伝えなければならない事が沢山ありますから。 恐らく、その情報さえあればきっと彼等も倒せるでしょう」
だからこそ、こうしてリデルも遠慮なく語る事が出来るのだろう。
引き出された話は、たちまち勇達の驚きを誘う事となる。
それ程までに自信満々とこう答えきったのだ。
「自身の持つ情報がデュランを打倒出来る切り札になり得る」と。
「……皆さんは私や夫が戦っている理由をご存知でしょうか?」
「うん、その事は申し訳ないけど、既に皆に周知済みだ。 少しでも齟齬が無い様にって」
本当は勇としても個人情報をバラすのは気が引けた事だろう。
でも、そうでもしないと皆がリデルを信じる事が出来なくなってしまう。
話を進める為にも、抗う理由を明確にしておかなければならなかったのだ。
ただそれもリデルとしてはむしろ願ったりである様だが。
「なら話は早いですね。 でしたら、早速核心からお伝えする事にしましょう。 私の持っている、打倒【救世同盟】の切り札を」
その上で見せる姿はまさに無敵の女性。
堂々とした意思を見せ、相対するべき敵の情報を集め続けた女の様相がここに。
ディックが惚れ込むのもわかってしまう程に気高く逞しい姿を見せていて。
「始まりはこうです。 私は夫が家を出た後、私なりに戦う事を決意しました。 親が軍属であるという立場を最大限に利用して。 そして私は出会いました……あのデュランという男と」
「えっ!?」
そんな彼女から突如として飛び出した核心は、もはや勇達の予想を遥かに超えていた。
まさか偶然連れ帰った女性がデュランと面識を持っているなど、思っても見なかっただろう。
それがたった二言目で現実となったのだ。
その衝撃はもはや計り知れない程に大きい。
しかもその衝撃はこれだけには留まらない。
「父の秘書として【救世同盟】と政府の会合に参加する事になった際、あの男が現れたのです。 初対面の印象は紳士で気さく、とても話し易い方。 それでいて語るに強い意志力や、人の話を受け入れる包容力もあり、官僚達の心もしっかりと掴んでいました。 団体のトップに立つ人間として相応しい振る舞いでね」
やはり団体を率いる者として、人に暖かみをもたらす者が支持を受けやすいのは当然の事か。
とはいえ、それが【救世同盟】のトップとして相応しいかどうかは疑問であるが。
「そして父を通しての紹介で、直接対面もしました。 娘が【救世同盟】信者だった事と、デモに巻き込まれて死んだという事を話した時……彼は心を打たれ、涙まで流してくれました。 『この犠牲は許される事では無い』と。 もちろんディッキーの事は伏せていましたが……」
意外な人物像は勇達に思わぬそんな疑問を抱かせた様だ。
人を怨み、怒り、嫌う事を是とする【救世同盟】のトップが慈悲深い存在だという矛盾に。
「その事もあって、会合の後も幾度と無く出会う機会が出来たんです。 『償いをさせて欲しい』と」
「それで今も?」
「ええ。 デュランは私を信じ、彼等が住む屋敷の使用人という役割を与えてくれました。 秘密を守る対価として、相応の報酬と共に」
娘が【救世同盟】の一員だった経緯から、リデルが同様に【救世同盟】に与していると言えば疑う余地は無いのだろう。
それが付け入る隙を生んだのかもしれない。
ただそれは当然、娘という存在を囮にしたという訳ではあるが。
「でもこうなる事は私にとって目論見通りでした。 娘の死を嘆いた父が手引きしてくれて。 少しでも深くデュランの懐に潜り込んで情報を集め、彼等の弱点や欠点、そしてどうやれば打倒出来るのかをずっと模索し続けて来たのです」
要するに、リデル曰くスパイとしてデュランの下で働いているという訳だ。
つまり最もデュランに近い存在だという事である。
ディックの妻がまさかのデュランの側近で。
こうして相手の情報を間近で集めてきた。
そして今、偶然にも勇達に連れられ、ここに来ている。
なんという偶然だろうか。
もはや奇跡と言うにも近い出来事だと言えるだろう。
これには心輝やナターシャの様な人物達が喜びを上げずにはいられない。
……短絡的な者だけは。
「なるほど……それでずっと情報を集めていたんですね。 でも、その情報を集めて一体どうするつもりだったんですか?」
そう、例え有益な情報を集めても、それを活かす事が出来ない。
少なくともリデルの様な普通の人間には。
暗殺も、毒殺や奇襲も恐らく無理だろう。
敵意を見せれば当然相手には見抜かれてしまう。
むしろ今までこうしてバレずに生き続けてる事自体が奇跡に近い。
魔剣使いは意思の力を感じ取る事に秀でているから。
特にデュラン達の様な限界を超えた者ならばなおさらだ。
勇達もそうである事が何よりもの証拠である。
でもそんな心配など不要だったのかもしれない。
リデルはしっかりと策を講じていたのだから。
「……これこそが貴方達に最も伝えたい事なのですが、この国にはまだ【救世同盟】の思想に異を唱えている人達が居るのです。 反救世同盟勢力として現在も活動し、水面下で彼等と戦い続けています」
「おお……! なんと!」
「その構成員は軍の在り方に不満を抱く軍人や、【救世同盟】によって住む場所をを追われた人達。 かくいう私も実はその反抗勢力に所属し、密かに集めた情報を渡して打倒の機会を伺っていたのです」
しかも彼女曰く、今や【救世同盟】に反旗を翻す直前だというのだ。
軍からの横流しされた兵器を主要兵装とし、中には雇った魔剣使いも大勢居るのだと言う。
これには勇達も唸らずにはいられない。
特に龍は立場上、自国でもそういった反政府勢力と相対する事があり、最も身近に感じていて。
反抗勢力という存在が厄介だと理解しているからこそ、今は逆に頼もしささえ感じる程。
「そして偶然にもグランディーヴァがこうして来てくれました。 もはやこれは好機と言えるでしょう。 反抗勢力と結託し、その上で私の得た情報を利用すれば間違いなく打倒出来るハズです」
加えてリデルが持つ敵の詳細情報がある。
だからこそこうして自信を以って答えられたのだ。
「それともう一つ耳寄りな情報があります。 それはデュランの居場所です。 本来彼の居場所は巧妙に隠されていて、普通に探すとパリから南にあるオルレアンに行き着く様になっています。 ですがそれはフェイクです。 私も『もし敵性勢力に拉致された時はここに行くよう告白しろ』と指示を受けていますから」
「つまり、そこに行ったら―――」
「その時は、デュランの敷いた罠に掛かって全滅するでしょう。 それだけの罠があそこにはある様なので」
「……という事は俺とディックは割と危険のすぐ隣だったって事か。 ヤバかったな」
勇達が潜入捜査で動き回ってた場所はオルレアンのすぐ南だ。
もし移動する所が間違っていたら、最悪の場合はその時点で即終了だった可能性も。
この事実を前には、あの軽いディックでさえも苦笑するばかりである。
自分の家が都市部に無くて良かったと安堵を抱かずにはいられない。
「実際にデュラン達が潜んでいるのはオルレアンのずっと西、レンヌ北外れの工場傍です。 そこを強襲すれば、彼等が対応する前に叩く事も出来るかもしれません。 そこは皆さんのお力次第になると思いますが……」
ただそのお陰でむしろこうしてリデルと出会えて、重要な情報を聞き出す事が出来た。
勇達にとってはこれ以上無いチャンスだからこそ。
そしてそれはリデルもまた同様に。
「きっと皆さんならやれる―――そう信じています」
だからこの一言を勇達に託す事が出来るのだろう。
彼女の内に秘めた想いを乗せて。
勇達も来たるべき時に備え、各々の準備を怠らない。
誰しもが道具や装備の点検・調整を重ねて万全に備えていた。
そしてフランスより逃走してから四日後。
全ての準備を整えた勇達が一同、管制室へと集まる。
目的は当然、フランス【救世同盟】との戦いに向けた作戦会議の為だ。
莉那を筆頭として、龍が作戦の打ち合わせを取り纏め、その書記に笠本とミシェルが。
戦闘員として勇、茶奈、心輝、瀬玲、イシュライト、ナターシャ、マヴォ、ディック、剣聖、バロルフ。
サポート要員として福留、レンネィ、カプロ、更にはラクアンツェの姿も。
そしてその中心に立つのが―――リデル。
この数日、リデルは体調不良を訴えていて。
ようやくこの日、皆の前で話せる程に復調出来たのだ。
では何故こうして待ったのか。
それはリデルが現地人として最も内政事情に詳しい人物だから。
加えてディックの妻として信頼性も高く、【救世同盟】への憤りもある。
だからこそ何かしらの重要な情報を得ていないかと、証言人として立ってもらったのである。
「リデルさん、今回の会議に出席して頂きありがとうございます」
「いえ、私としても願ったりです。 まさかこの様な形でグランディーヴァと関わるとは思っても見ませんでしたが」
しかしそこはやはりリデルといった所か。
莉那からの代表たる挨拶にも、堂々と返す姿が。
この数日で覚悟も決めて来たのだろう。
場違いとも言える容姿にも驚かないのはさすがである。
「これから私達はデューク=デュラン率いる【救世同盟】と対決する事になります。 ですが我々の持つ情報はとても少なく、一つ間違えれば逆にこちらが不利になる事も考えられるでしょう。 ですので、貴女の知る全てを教えて頂きたいのです」
そんな莉那もまた同様に。
福留から伝え方を学んだかの様な、穏やかな声色で。
さすが福留の孫という事か。
そう語る姿は既に様になっている。
「そうですね……わかりました。 私も皆さんに伝えなければならない事が沢山ありますから。 恐らく、その情報さえあればきっと彼等も倒せるでしょう」
だからこそ、こうしてリデルも遠慮なく語る事が出来るのだろう。
引き出された話は、たちまち勇達の驚きを誘う事となる。
それ程までに自信満々とこう答えきったのだ。
「自身の持つ情報がデュランを打倒出来る切り札になり得る」と。
「……皆さんは私や夫が戦っている理由をご存知でしょうか?」
「うん、その事は申し訳ないけど、既に皆に周知済みだ。 少しでも齟齬が無い様にって」
本当は勇としても個人情報をバラすのは気が引けた事だろう。
でも、そうでもしないと皆がリデルを信じる事が出来なくなってしまう。
話を進める為にも、抗う理由を明確にしておかなければならなかったのだ。
ただそれもリデルとしてはむしろ願ったりである様だが。
「なら話は早いですね。 でしたら、早速核心からお伝えする事にしましょう。 私の持っている、打倒【救世同盟】の切り札を」
その上で見せる姿はまさに無敵の女性。
堂々とした意思を見せ、相対するべき敵の情報を集め続けた女の様相がここに。
ディックが惚れ込むのもわかってしまう程に気高く逞しい姿を見せていて。
「始まりはこうです。 私は夫が家を出た後、私なりに戦う事を決意しました。 親が軍属であるという立場を最大限に利用して。 そして私は出会いました……あのデュランという男と」
「えっ!?」
そんな彼女から突如として飛び出した核心は、もはや勇達の予想を遥かに超えていた。
まさか偶然連れ帰った女性がデュランと面識を持っているなど、思っても見なかっただろう。
それがたった二言目で現実となったのだ。
その衝撃はもはや計り知れない程に大きい。
しかもその衝撃はこれだけには留まらない。
「父の秘書として【救世同盟】と政府の会合に参加する事になった際、あの男が現れたのです。 初対面の印象は紳士で気さく、とても話し易い方。 それでいて語るに強い意志力や、人の話を受け入れる包容力もあり、官僚達の心もしっかりと掴んでいました。 団体のトップに立つ人間として相応しい振る舞いでね」
やはり団体を率いる者として、人に暖かみをもたらす者が支持を受けやすいのは当然の事か。
とはいえ、それが【救世同盟】のトップとして相応しいかどうかは疑問であるが。
「そして父を通しての紹介で、直接対面もしました。 娘が【救世同盟】信者だった事と、デモに巻き込まれて死んだという事を話した時……彼は心を打たれ、涙まで流してくれました。 『この犠牲は許される事では無い』と。 もちろんディッキーの事は伏せていましたが……」
意外な人物像は勇達に思わぬそんな疑問を抱かせた様だ。
人を怨み、怒り、嫌う事を是とする【救世同盟】のトップが慈悲深い存在だという矛盾に。
「その事もあって、会合の後も幾度と無く出会う機会が出来たんです。 『償いをさせて欲しい』と」
「それで今も?」
「ええ。 デュランは私を信じ、彼等が住む屋敷の使用人という役割を与えてくれました。 秘密を守る対価として、相応の報酬と共に」
娘が【救世同盟】の一員だった経緯から、リデルが同様に【救世同盟】に与していると言えば疑う余地は無いのだろう。
それが付け入る隙を生んだのかもしれない。
ただそれは当然、娘という存在を囮にしたという訳ではあるが。
「でもこうなる事は私にとって目論見通りでした。 娘の死を嘆いた父が手引きしてくれて。 少しでも深くデュランの懐に潜り込んで情報を集め、彼等の弱点や欠点、そしてどうやれば打倒出来るのかをずっと模索し続けて来たのです」
要するに、リデル曰くスパイとしてデュランの下で働いているという訳だ。
つまり最もデュランに近い存在だという事である。
ディックの妻がまさかのデュランの側近で。
こうして相手の情報を間近で集めてきた。
そして今、偶然にも勇達に連れられ、ここに来ている。
なんという偶然だろうか。
もはや奇跡と言うにも近い出来事だと言えるだろう。
これには心輝やナターシャの様な人物達が喜びを上げずにはいられない。
……短絡的な者だけは。
「なるほど……それでずっと情報を集めていたんですね。 でも、その情報を集めて一体どうするつもりだったんですか?」
そう、例え有益な情報を集めても、それを活かす事が出来ない。
少なくともリデルの様な普通の人間には。
暗殺も、毒殺や奇襲も恐らく無理だろう。
敵意を見せれば当然相手には見抜かれてしまう。
むしろ今までこうしてバレずに生き続けてる事自体が奇跡に近い。
魔剣使いは意思の力を感じ取る事に秀でているから。
特にデュラン達の様な限界を超えた者ならばなおさらだ。
勇達もそうである事が何よりもの証拠である。
でもそんな心配など不要だったのかもしれない。
リデルはしっかりと策を講じていたのだから。
「……これこそが貴方達に最も伝えたい事なのですが、この国にはまだ【救世同盟】の思想に異を唱えている人達が居るのです。 反救世同盟勢力として現在も活動し、水面下で彼等と戦い続けています」
「おお……! なんと!」
「その構成員は軍の在り方に不満を抱く軍人や、【救世同盟】によって住む場所をを追われた人達。 かくいう私も実はその反抗勢力に所属し、密かに集めた情報を渡して打倒の機会を伺っていたのです」
しかも彼女曰く、今や【救世同盟】に反旗を翻す直前だというのだ。
軍からの横流しされた兵器を主要兵装とし、中には雇った魔剣使いも大勢居るのだと言う。
これには勇達も唸らずにはいられない。
特に龍は立場上、自国でもそういった反政府勢力と相対する事があり、最も身近に感じていて。
反抗勢力という存在が厄介だと理解しているからこそ、今は逆に頼もしささえ感じる程。
「そして偶然にもグランディーヴァがこうして来てくれました。 もはやこれは好機と言えるでしょう。 反抗勢力と結託し、その上で私の得た情報を利用すれば間違いなく打倒出来るハズです」
加えてリデルが持つ敵の詳細情報がある。
だからこそこうして自信を以って答えられたのだ。
「それともう一つ耳寄りな情報があります。 それはデュランの居場所です。 本来彼の居場所は巧妙に隠されていて、普通に探すとパリから南にあるオルレアンに行き着く様になっています。 ですがそれはフェイクです。 私も『もし敵性勢力に拉致された時はここに行くよう告白しろ』と指示を受けていますから」
「つまり、そこに行ったら―――」
「その時は、デュランの敷いた罠に掛かって全滅するでしょう。 それだけの罠があそこにはある様なので」
「……という事は俺とディックは割と危険のすぐ隣だったって事か。 ヤバかったな」
勇達が潜入捜査で動き回ってた場所はオルレアンのすぐ南だ。
もし移動する所が間違っていたら、最悪の場合はその時点で即終了だった可能性も。
この事実を前には、あの軽いディックでさえも苦笑するばかりである。
自分の家が都市部に無くて良かったと安堵を抱かずにはいられない。
「実際にデュラン達が潜んでいるのはオルレアンのずっと西、レンヌ北外れの工場傍です。 そこを強襲すれば、彼等が対応する前に叩く事も出来るかもしれません。 そこは皆さんのお力次第になると思いますが……」
ただそのお陰でむしろこうしてリデルと出会えて、重要な情報を聞き出す事が出来た。
勇達にとってはこれ以上無いチャンスだからこそ。
そしてそれはリデルもまた同様に。
「きっと皆さんならやれる―――そう信じています」
だからこの一言を勇達に託す事が出来るのだろう。
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