【完結】可愛い義妹のためならば 〜超絶シスコン兄貴の異世界無双〜

こすもすさんど(元:ムメイザクラ)

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俺達の居場所

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 アルフレッドが連れ去られて、シャルがその後を追いかけて、そろそろ二週間が過ぎようとしていた。
 村人達は皆、不安だった。
 ベンやクリスティーナが「アルフ先生とシャルさんは必ず戻ってくる」と言い回っているが、それもただの慰めにしかならない。
 授業を受けていた子ども達も同じであり、特に年長の子ども達の中には「アルフ先生とシャル先生を助けに行く」と逸る子も現れ、それを宥めるのも苦労していた。

 もうあの二人は戻って来ないのではないか――そんな諦めがクリスティーナにも過りかけた、そんなある日の夕暮れ時だった。

「おぉーいっ、村長ー!」

 農夫の一人が、ベンの畑に駆け寄ってきた。

「アルフ先生と、シャルちゃんが帰ってきたぞー!」

 今日一番の朗報だった。



 行きの一週間と帰りの一週間、合わせて二週間以上もかけて、ようやくサダルスウドへ帰って来られた。

「やっと、帰ってきましたね」

「あぁ、長い二週間だった」

 二週間も学問所を空けてしまったんだ、子ども達には悪いことをした。
 いや、まずは戻ったことをベン村長に報告し……

 って、なんかやたらと人が集まってるぞ?

「おぉっ、アルフ先生、シャルさん、おかえりなさい!」

「おかえりなさい!アルフ先生、シャルさん!」

「「「「「おかえりー!!」」」」」

 村長一家が中心になって、村人総出で出迎えてくれたよ。なんか恥ずかしい。

「ただいま戻りました、ベン村長」

「も、戻りましたっ」

 とりあえず、ベン村長に帰還の挨拶だな。

「あぁ、本当に良かった。もう帰ってこないのではと、私も皆も心配してばかりでした」

 村長は心の底から安堵したように胸をなでおろす。

「そんな大袈裟な。ただ行き帰りの距離が長かっただけですよ」

 実際、ギャレット家に放り込まれたその日の晩(日付は変わっていたかもしれないが)に事を起こしたから、本当に時間がかかったのは行き帰りの長さ故だ。

「それでもよ。アルフ先生もシャルさんも、無事で、……ほん、本当に……っ」

 途中からクリスさんの声に嗚咽が混じり、涙まで流してしまう。
 クリスさんからすれば、自分のせいで俺が連れ去られてしまったと思っていたんだな。

「わわっ、クリスさんっ。泣かないでください。わたしもお兄様も無事に帰ってこれましたから」

 シャルは慌ててクリスさんを泣き止ませようとする。
 村人達が「良かった」と言う暖かい雰囲気に包まれるところで、ベン村長が手を鳴らした。

「さて、アルフ先生もシャルさんも旅で疲れているでしょう。今日のところは私のところで一泊なさってください」

 ベン村長の手鳴らしを合図としたように、村人達は安心して自分達の仕事に戻っていく。
 俺とシャルも、ベン村長のご厚意に甘えることして、村長宅にお邪魔する。

 あぁ、帰ってきたんだな。



 村長宅にお邪魔した俺とシャルは、夕食ついでにこの二週間で起きたことを説明することとなった。
 特に脚色はせずに、ありのままを。

 一方の学問所の方は、俺達二人が不在の内は一時休業としていたが、なんと子ども達の有志で掃除をしてくれていたらしい。
 さすがに居住区の方は大人が掃除したようだが、それでもありがたい話だ。

 それだけ状況が保存されているなら、学問所も明後日くらいから再開出来そうだな。

 なら明日は学問所の様子を確かめて、足りないものを買い足して……と俺が考えていると、シャルもまた何か考え込んでいた。

「シャルさん?どうしたのかしら」

 何を思っているのかと、クリスさんはシャルに声をかける。
 数巡の間をおいてから、シャルは意を決したように、この場にいる全員に向き直った。

「あの、ですね。実は考えていることがあるのです」

 シャルのその考えとは――。
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