【完結】可愛い義妹のためならば 〜超絶シスコン兄貴の異世界無双〜

こすもすさんど(元:ムメイザクラ)

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グッドモーニング・サダルスウド

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 意識が夢現と微睡みの間を揺蕩う。
 なんて詩的な表現が頭に思い浮かぶ時点で、俺の意識は既に起きているも同然だ。
 慣れない寝床で眠る、と言うことを何度も繰り返してきたせいか、身体が『慣れないことに慣れてきた』気がする。
 それはともかく、朝である。

「んー……よく眠れた……っと」

 カーテンを開ければ、遠慮なく朝日が差し込んで部屋を照らし付ける。
 眩しい。

「ん?」

 その眩しさに目が慣れて意識がシャキッとしてきた頃、目下に黒い何かが翻るのが見えた。
 黒い何かと言うのは、人間の髪。
 見てみれば、シャルがレイピアを素振りしていた。
 この村に来てからも、鍛錬は続けるつもりなんだな。
 シャルの生真面目さを暫し眺めていると、食欲が自己主張をしてきた。

「朝飯、作りますか」

 鍛錬を終えたらシャルも腹を空かせて来るだろう。
 部屋着から私服に着替えると、俺は台所へ向かった。



 残る食材を使い切るような、余り物の寄せ集めみたいな朝食だが、シャルは喜んで食べてくれた。
 さて、朝食が済めば、学問所の授業形態について相談だ。

 ベン村長宅にお伺いし、席を設けてもらう。
 ちと時間がかかると思うので、シャルにはクリスさんの手伝い……と言うか、農作業の見学に向かわせた。
 女性三人が畑へ向かう間に、男二人はここで談義である。

「昨日の内に考えていた学問所のプランがありまして……」

「ふむふむ、読み書きの出来る子と、まだ出来ない子とで授業を分割すると……」

 俺の提案したプランに、ベン村長は顎髭をしごきながら真面目に考えてくれる。
 特に、授業を二分割すると言う点には強く興味を持ってくれた。

「……と言うわけでして、このようなプランの元で授業を進めていきたいと思っていますが、何かご指摘出来る所があれば」

「素晴らしい計画ですよ、アルフ先生。村に来たばかりだと言うのに、こんなにも真剣に学問所のことを考えてくださっていたとは。あぁ、指摘する所などありません。完璧ではないかと」

 あなたに任せて正解でした、とベン村長は頷く。
 よせやい、照れるじゃねぇかよ。

「いえ、これはまだ準備段階ですし、実際に授業をやってみて、その都度にプランに修正を加えることになるでしょう」

「この上からまださらに修正を加えると?」

「修正と言うよりは、調節ですね。生徒になる子ども一人ひとりの事も考えると、全てが全てプラン通りにはいきません」

 何ぶん、先生なんてやるのは初めてだからな、慎重にもなるさ。

「ははぁ……若いのに本当にしっかりしてらっしゃる。ウチのじゃじゃ馬娘にも見習わせたいものです」

 じゃじゃ馬?クリスさんのことを指してるのか?

「じゃじゃ馬……?クリスさんも十分にしっかりしているでしょう」

「いやはや、今でこそ落ち着いておりますが、昔のあの娘は本当に……」

 そこからは、ベン村長の親バカタイムだ。
 適当に相槌を打ってやり過ごしていたが、じゃじゃ馬とは。
 今のクリスさんを見る限りでは、想像もつかんな。

 食料の買い出しと、午後からは教材の確認もあると言うことで、ひとまずはここらでお暇させていただいた。

 シャルはまだ畑の方にいるかな?
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