17 / 48
第2章 深まる絆、離れる心
勇者の夢界
しおりを挟む
「初めて力を得た日だ。レヴィーの国を襲ったのは」
全能感に突き動かされ侵攻を繰り替えし、名実ともに魔王となったゼルヴェは、自ら進んで悪の異名を背負ったのだ。
「私は魔王だ。もはや引き下がれないことはわかっている」
「魔王がが選んだ道こそ正しいのです。何も間違いではありません」
「能力が順応し、善と悪の意識がはっきりしだす……この能力は呪いだよ」
それ以上、ゼルヴェは語らなかった。
広間へと出向き、進軍を高らかに宣言する背中は今にも崩れてしまいそうで、レヴィーは寄り添わずにはいられなかった。
「我が魔王、私が貴方をお守りします。貴方は心の赴くままに」
「——心の赴くまま、か」
そしてゼルヴェは、悲痛に喘ぐ幼い己の気持ちに蓋をする。
さらにレヴィーは、たとえ主の望む方法でなくとも、世界に覇を唱えさせようと再度誓うのであった。
「貴方の心は私が死なせない」
闇に溶けるようにレヴィーは、魔王の側に仕えることを放棄して影の中に消えて行った。
魔王の居城を目指す勇者一行。
もうじき次の大陸に到着する、そう船乗りに聞かされたクレイスたちは新たな冒険に張り切り、いつもより早く就寝した。
クレイスは少女たちに詰め寄られる光景を見せてしまった引け目をずっと引きずっていた。
しかし寝なければ、弁解と違ってますます怪しまれてしまう。
もう気にしていないとは言われていたが、身体を休ませるはずの就寝に気合を入れなければならなくなっていた。
「よし、寝るぞ!」
その日の夢は過去そのものだった。
まるでテュイアが少女に囲まれて過ごすクレイスに向けて、昔を思い出せ、と言っているようで、ただただ過去をなぞらされた。
古ぼけた城の中での小さな居住空間にテュイアはいつも佇んでいる。
まるで何かを待っているかのように、静かに暮らしているのだ。
どうやって生きているのか、世話をしてくれている人はいるのか、何度か聞いたことがあったが知らない、とはぐらかされていた。
本当に何も知らない表情をしていたテュイアの言葉をクレイスもゼルヴェも信じることにしている。
今思えば、神に守られていた兆候があったとも言えた。
古ぼけた城の居住空間、そこで小さな丸テーブルを挟み、クレイスとテュイアはゼルヴェが来るのを待ちわびていた。
「今日はどこまで行けるかなぁ?」
「テュイアの行きたいところならどこまでも行けるよ!」
無邪気に笑い合う二人。
この頃は何でも出来るという無敵な気持ちが、本来気弱なクレイスにも確かに芽吹いていた。
彼女のためならばなんだってしたい、叶えたいというのは恋心といって間違いないだろう。
「うふふー」
「え? 何かおかしい事言った?」
両手を頬に当て、床から浮いてしまう足をパタパタと動かした。
「クレイスと二人で待つのは楽しいよ~」
頬を薄く染めた朗らかな笑顔にクレイスは耳まで一気に紅潮する。
顔を隠すように手のひらをバタつかせるクレイスが面白いのかテュイアは声を出して笑った。
ゼルヴェが道すがら収穫した果物と一緒に現れるまでこの甘い空気はずっと続いた。
そして明くる日。
二人きりの時間というのは何かと訪れている。
数歳年上のゼルヴェは何かと村の手伝いに駆り出されることが多く、先にクレイスだけが城に向かうことが多かった。
「外の冒険も好きだけど、ここでクレイスと話してるのも大好きなんだー」
「だだだだだ、大好き!?」
その言葉に他意はない、そうわかっていても想い人の言葉は少年の心を簡単に弄ぶ。
顔に出ないようにするのが精一杯だが、堪えた顔が面白いのかテュイアはさらに笑顔になった。
「もー、笑わせないでよ~!」
「テ、テュイアが勝手に笑ったんでしょ!」
クレイスにとってもゼルヴェにとってもテュイアは太陽のように心を照らす存在で、テュイア自身もその光を一身に受けた煌びやかな一輪の花だった。
城に他の村人を連れてこないのは、独り占めしたいという気持ちが働いているのかもしれない。
二人だけで冒険と称して、森の中を探索した日もあった。
城を囲んでいる森は鬱蒼と生い茂っており、樹海の中にポツンと佇む古城を覆い隠すようであった。
「今日は東にある花畑に行かない? 前は芽が出たばかりだったから、今なら咲いてるかも」
「本当に!? 楽しみだね!」
年長者の到着を待たずして冒険に繰り出す二人。
他愛のない世間話をしながら二人の距離が近づいていく。
肩が触れ合うくらいの近さで森を進み、どちらからともなく手を握っていた。
お互いに顔を真っ赤に染めながらも嫌がる素振りも見せず、森を突き進む。
交わす言葉がなくなっていく代わりに、握る手に力がこもっていく。
恥ずかしさからか互いに早歩きになり、景色を楽しむ余裕もなくなっていた。
開けた場所から差し込んでくる光に向かって、二人は森から飛び出す。
「ついた!」
そこには純白と桃色の花が混ざり合うように咲いていた。
天国があるならば目の前と同じような場所なのだろうと、二人が想像してしまうほどに。
「すっごぉ~~~~~い!」
「よかった……枯れてたらどうしようかって思ってたよ」
「本当に綺麗! この花畑の近くにお城を持ってこれないかしら?」
花畑の中を駆け回るテュイアは無邪気に大声でそう話した。
なぜそんなまどろっこしい風に考えるのかとクレイスは不思議がる。
「何輪か摘んで帰ればいいじゃないか? どれがいいの?」
その場で腰を曲げたクレイスは一つの花に手をかけた。それろ同時い細く小さな手がクレイスをつかんだ。
「ダメ」
耳元で囁かれる声に驚いたクレイスは腰を抜かすように後ろへと倒れ込む。
しかも、いつの間にか回り込んできていたテュイアを押し倒すような形で。
「あっ、ご、ごめん! 怪我はない!?」
「私は大丈夫。お花も……折れてないみたいだね」
その言葉で城を花畑に近づけたい、という言葉の真意を理解した。
花の命すら尊ぶテュイアの優しさにクレイスはますます惹かれる。
このまま抱きしめたいという欲求にまで駆られた。
「クレイス……?」
「え? あ、ごめん、退くね!」
急いで飛び退いたクレイスはテュイアが残念そうな表情を浮かべている事など知る由もない。
常に完璧なゼルヴェを見続けているせいでクレイスの自己肯定度は低く、自分のような存在よりもテュイアは他の人を選ぶ、と考えてしまっている。
あれだけお互いに顔を染めて手を握り合ったというにも関わらずだ。
一頻り花畑を巡った二人は、日が落ちる前に帰ろうとその場を後にする。
もちろん仲睦まじく手をつないではいるのだが、その先への進展は起こらなかった。
そして、こんな日常が永遠に続くと勝手に思い込んでいたクレイスの夢はここで終わる。
「テュイア……」
夢が終わり、涙が真横に流れて枕を濡らしていたことに気づいた。
あの頃に焦がれているとはっきりと自覚させられたクレイスは、今日の夢をテュイアなりのヤキモチの表現なのではないか、と勝手に結論づけた。
そのおかげで戦う理由を再確認できたクレイスは小さくお礼を告げて、甲板へと向かうのであった。
全能感に突き動かされ侵攻を繰り替えし、名実ともに魔王となったゼルヴェは、自ら進んで悪の異名を背負ったのだ。
「私は魔王だ。もはや引き下がれないことはわかっている」
「魔王がが選んだ道こそ正しいのです。何も間違いではありません」
「能力が順応し、善と悪の意識がはっきりしだす……この能力は呪いだよ」
それ以上、ゼルヴェは語らなかった。
広間へと出向き、進軍を高らかに宣言する背中は今にも崩れてしまいそうで、レヴィーは寄り添わずにはいられなかった。
「我が魔王、私が貴方をお守りします。貴方は心の赴くままに」
「——心の赴くまま、か」
そしてゼルヴェは、悲痛に喘ぐ幼い己の気持ちに蓋をする。
さらにレヴィーは、たとえ主の望む方法でなくとも、世界に覇を唱えさせようと再度誓うのであった。
「貴方の心は私が死なせない」
闇に溶けるようにレヴィーは、魔王の側に仕えることを放棄して影の中に消えて行った。
魔王の居城を目指す勇者一行。
もうじき次の大陸に到着する、そう船乗りに聞かされたクレイスたちは新たな冒険に張り切り、いつもより早く就寝した。
クレイスは少女たちに詰め寄られる光景を見せてしまった引け目をずっと引きずっていた。
しかし寝なければ、弁解と違ってますます怪しまれてしまう。
もう気にしていないとは言われていたが、身体を休ませるはずの就寝に気合を入れなければならなくなっていた。
「よし、寝るぞ!」
その日の夢は過去そのものだった。
まるでテュイアが少女に囲まれて過ごすクレイスに向けて、昔を思い出せ、と言っているようで、ただただ過去をなぞらされた。
古ぼけた城の中での小さな居住空間にテュイアはいつも佇んでいる。
まるで何かを待っているかのように、静かに暮らしているのだ。
どうやって生きているのか、世話をしてくれている人はいるのか、何度か聞いたことがあったが知らない、とはぐらかされていた。
本当に何も知らない表情をしていたテュイアの言葉をクレイスもゼルヴェも信じることにしている。
今思えば、神に守られていた兆候があったとも言えた。
古ぼけた城の居住空間、そこで小さな丸テーブルを挟み、クレイスとテュイアはゼルヴェが来るのを待ちわびていた。
「今日はどこまで行けるかなぁ?」
「テュイアの行きたいところならどこまでも行けるよ!」
無邪気に笑い合う二人。
この頃は何でも出来るという無敵な気持ちが、本来気弱なクレイスにも確かに芽吹いていた。
彼女のためならばなんだってしたい、叶えたいというのは恋心といって間違いないだろう。
「うふふー」
「え? 何かおかしい事言った?」
両手を頬に当て、床から浮いてしまう足をパタパタと動かした。
「クレイスと二人で待つのは楽しいよ~」
頬を薄く染めた朗らかな笑顔にクレイスは耳まで一気に紅潮する。
顔を隠すように手のひらをバタつかせるクレイスが面白いのかテュイアは声を出して笑った。
ゼルヴェが道すがら収穫した果物と一緒に現れるまでこの甘い空気はずっと続いた。
そして明くる日。
二人きりの時間というのは何かと訪れている。
数歳年上のゼルヴェは何かと村の手伝いに駆り出されることが多く、先にクレイスだけが城に向かうことが多かった。
「外の冒険も好きだけど、ここでクレイスと話してるのも大好きなんだー」
「だだだだだ、大好き!?」
その言葉に他意はない、そうわかっていても想い人の言葉は少年の心を簡単に弄ぶ。
顔に出ないようにするのが精一杯だが、堪えた顔が面白いのかテュイアはさらに笑顔になった。
「もー、笑わせないでよ~!」
「テ、テュイアが勝手に笑ったんでしょ!」
クレイスにとってもゼルヴェにとってもテュイアは太陽のように心を照らす存在で、テュイア自身もその光を一身に受けた煌びやかな一輪の花だった。
城に他の村人を連れてこないのは、独り占めしたいという気持ちが働いているのかもしれない。
二人だけで冒険と称して、森の中を探索した日もあった。
城を囲んでいる森は鬱蒼と生い茂っており、樹海の中にポツンと佇む古城を覆い隠すようであった。
「今日は東にある花畑に行かない? 前は芽が出たばかりだったから、今なら咲いてるかも」
「本当に!? 楽しみだね!」
年長者の到着を待たずして冒険に繰り出す二人。
他愛のない世間話をしながら二人の距離が近づいていく。
肩が触れ合うくらいの近さで森を進み、どちらからともなく手を握っていた。
お互いに顔を真っ赤に染めながらも嫌がる素振りも見せず、森を突き進む。
交わす言葉がなくなっていく代わりに、握る手に力がこもっていく。
恥ずかしさからか互いに早歩きになり、景色を楽しむ余裕もなくなっていた。
開けた場所から差し込んでくる光に向かって、二人は森から飛び出す。
「ついた!」
そこには純白と桃色の花が混ざり合うように咲いていた。
天国があるならば目の前と同じような場所なのだろうと、二人が想像してしまうほどに。
「すっごぉ~~~~~い!」
「よかった……枯れてたらどうしようかって思ってたよ」
「本当に綺麗! この花畑の近くにお城を持ってこれないかしら?」
花畑の中を駆け回るテュイアは無邪気に大声でそう話した。
なぜそんなまどろっこしい風に考えるのかとクレイスは不思議がる。
「何輪か摘んで帰ればいいじゃないか? どれがいいの?」
その場で腰を曲げたクレイスは一つの花に手をかけた。それろ同時い細く小さな手がクレイスをつかんだ。
「ダメ」
耳元で囁かれる声に驚いたクレイスは腰を抜かすように後ろへと倒れ込む。
しかも、いつの間にか回り込んできていたテュイアを押し倒すような形で。
「あっ、ご、ごめん! 怪我はない!?」
「私は大丈夫。お花も……折れてないみたいだね」
その言葉で城を花畑に近づけたい、という言葉の真意を理解した。
花の命すら尊ぶテュイアの優しさにクレイスはますます惹かれる。
このまま抱きしめたいという欲求にまで駆られた。
「クレイス……?」
「え? あ、ごめん、退くね!」
急いで飛び退いたクレイスはテュイアが残念そうな表情を浮かべている事など知る由もない。
常に完璧なゼルヴェを見続けているせいでクレイスの自己肯定度は低く、自分のような存在よりもテュイアは他の人を選ぶ、と考えてしまっている。
あれだけお互いに顔を染めて手を握り合ったというにも関わらずだ。
一頻り花畑を巡った二人は、日が落ちる前に帰ろうとその場を後にする。
もちろん仲睦まじく手をつないではいるのだが、その先への進展は起こらなかった。
そして、こんな日常が永遠に続くと勝手に思い込んでいたクレイスの夢はここで終わる。
「テュイア……」
夢が終わり、涙が真横に流れて枕を濡らしていたことに気づいた。
あの頃に焦がれているとはっきりと自覚させられたクレイスは、今日の夢をテュイアなりのヤキモチの表現なのではないか、と勝手に結論づけた。
そのおかげで戦う理由を再確認できたクレイスは小さくお礼を告げて、甲板へと向かうのであった。
0
お気に入りに追加
35
あなたにおすすめの小説
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
無属性魔術師、最強パーティの一員でしたが去りました。
ぽてさら
ファンタジー
ヴェルダレア帝国に所属する最強冒険者パーティ『永遠の色調《カラーズ・ネスト》』は強者が揃った世界的にも有名なパーティで、その名を知らぬ者はいないとも言われるほど。ある事情により心に傷を負ってしまった無属性魔術師エーヤ・クリアノートがそのパーティを去っておよそ三年。エーヤは【エリディアル王国】を拠点として暮らしていた。
それからダンジョン探索を避けていたが、ある日相棒である契約精霊リルからダンジョン探索を提案される。渋々ダンジョンを探索しているとたった一人で魔物を相手にしている美少女と出会う。『盾の守護者』だと名乗る少女にはある目的があって―――。
個の色を持たない「無」属性魔術師。されど「万能の力」と定義し無限の可能性を創造するその魔術は彼だけにしか扱えない。実力者でありながら凡人だと自称する青年は唯一無二の無属性の力と仲間の想いを胸に再び戦場へと身を投げ出す。
青年が扱うのは無属性魔術と『罪』の力。それらを用いて目指すのは『七大迷宮』の真の踏破。
人を咥えて竜が舞う
よん
ファンタジー
『竜は南より飛来し、人を咥えて南へと戻る。海トカゲもまた南より渡りて人を喰らう。是即ち海トカゲもまた人なり』
精霊と竜が退き人間が君臨する世界。
たった一頭残った竜が人間を毎日一人ずつ咥えて、どこかへ連れ去る日々が三百年以上も続いていた。
大陸を統べるシバルウ十六世の寵愛を受ける巫女のチルは、護身術を学ぶため属国ナニワームの捕縄術師範代である十八歳の少女――ヒエンを王城へ呼び寄せるが……。
表紙のイラストはあっきコタロウ様に描いてもらいました。
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
結婚しても別居して私は楽しくくらしたいので、どうぞ好きな女性を作ってください
シンさん
ファンタジー
サナス伯爵の娘、ニーナは隣国のアルデーテ王国の王太子との婚約が決まる。
国に行ったはいいけど、王都から程遠い別邸に放置され、1度も会いに来る事はない。
溺愛する女性がいるとの噂も!
それって最高!好きでもない男の子供をつくらなくていいかもしれないし。
それに私は、最初から別居して楽しく暮らしたかったんだから!
そんな別居願望たっぷりの伯爵令嬢と王子の恋愛ストーリー
最後まで書きあがっていますので、随時更新します。
表紙はエブリスタでBeeさんに描いて頂きました!綺麗なイラストが沢山ございます。リンク貼らせていただきました。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
賢者の兄にありふれた魔術師と呼ばれ宮廷を追放されたけど、禁忌の冴眼を手に入れたので最強の冒険者となります
遥 かずら
ファンタジー
ルカスはバルディン帝国の宮廷魔術師として地方で魔物を討伐する日々を送っていた。
ある日討伐任務を終え城に戻ったルカスに対し、賢者である兄リュクルゴスはわざと怒らせることを言い放つ。リュクルゴスは皇帝直属の自分に反抗するのは皇帝への反逆だとして、ルカスに呪いの宝石を渡し宮廷から追放してしまう。
しかし呪いの宝石は、実は万能の力を得られる冴眼だった。
――冴眼の力を手にしたルカスはその力を以て、世界最強の冒険者を目指すのだった。
【完結】忌み子と呼ばれた公爵令嬢
美原風香
恋愛
「ティアフレア・ローズ・フィーン嬢に使節団への同行を命じる」
かつて、忌み子と呼ばれた公爵令嬢がいた。
誰からも嫌われ、疎まれ、生まれてきたことすら祝福されなかった1人の令嬢が、王国から追放され帝国に行った。
そこで彼女はある1人の人物と出会う。
彼のおかげで冷え切った心は温められて、彼女は生まれて初めて心の底から笑みを浮かべた。
ーー蜂蜜みたい。
これは金色の瞳に魅せられた令嬢が幸せになる、そんなお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる