烙印を背負う少女を『救』うたった一つの方法

朝我桜(あさがおー)

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第二章 思わぬ『ライバル』登場で、いよいよ二人の間は急接近!? 浮かび上がる彼女のホントのキモチ!!

第三十七話 また『会』いましょう! この上ないライバルとの別れ!/筋金入りの悪党はなぜ『魔』に堕ちるのか?

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――港町カルサイトリコ 酒場サルーン 繁栄と希望プロスペラティ&ホープ 前――

「さて! あなたたちはこれからどういたしますの?」

「ええ、ひとまず精霊力を回復しにリリー姉さんの故郷へ、ちょうど近くにあるみたいで」

「そう、ではお別れですわね。短い間でしたけど楽しかったですわ」

 〈グラトニー・プリン〉をたおしてから三日。

 しばらく休日をとった後。

 一度リリー姉さんの故郷、〈サンストーンキャニオン〉に行くことにしたんだ。

 その集落には、リリー姉さんの叔母さんがいるらしくて。

 精霊力の回復方法を聞きに行こうってことになったんだ。

「でも、いいんですか? あの【銃剣】いただいてしまって?」

「いいんですわよ。代わりにコチラをいただきましたし」

 ジェニファーさんの手には、あのショットガン・星霊銃ピースメーカー【アンチェイド】が。
 そう〈グリードウォーム〉の中から出てきたやつだ。

 そしてアニキの手には――。

星霊銃ピースメーカー・星銃剣【バイト・ザ・バレット】〉
 【攻撃補正】――Lv1 495(+123)
 【命中補正】――Lv1 418(+104)
 【重量】――Lv1 98oz
 【会心補正】――Lv1 0.9(+0.2)
 【魔力補正】――Lv1 54(+13)
 【装弾そうだん数】――Lv1 20
 【追加効果】――????
 【追加効果】――????
 【追加効果】――????
 【追加効果】――起死回生クリーニングアップブースト

 ――が、ある。

 【会心補正】は悪いけど、とんでもないスペックだったんだ。

 むしろ直接攻撃と手数が多い、アニキにはいいかも。


 いやまさか、リリー姉さんがあそこまでポンコツだったなんて。

 ほんと、言っちゃぁ悪いとは思っているんだ。

 だってリリー姉さんはわずか3フィート先の的さえ外すなんてさ。

 で、結局トレードみたいな形になったんだ。

「わたくしが教えたアレ。ちゃんと使いこなしてくださいね。でないと教えた買いがありませんわ」

「はい」

 なに? アレが何かって?

 う~ん、とりあえず今はヒミツってことで。

「ジェニー……」

「ウィンさん……そんなさびしい顔しなくても、きっとまた会えますわ。今度は敵同士かもしれませんけど」

「うん、ありがとうジェニー。いろいろと……教えてくれて」

 いろいろ? いろいろって何だろう?

「ハァ……あのウィンさん? 最後に一つだけ言わせていただきますわ」

「う、うん……」

「……あんまりボヤボヤしているとってしまいますわよ?」

「そ、それはダメ!」

「取る? 何の話?」

「「ヒミツ」」

「だよ!」

「ですわ!」

 なんだかよくわからないけど。

 最後の最後。

 意気投合したみたいでよかった。

「ああ、そうそう! 今朝の新聞みました? なんでも【魔族】が出たらしいですわ」

「そういえばそんなことも書いてありましね」

「まぁデマカセかもしれませんが」

 【魔族】――。

 それははるか昔、この大陸で破壊の限りをつくした種族。

 人類との戦いに敗れたけど、いまでも生き残りいるとかいないとか。

「ただのゴシップですから、気にする必要もないでしょうけど」

「……そうですね」

 うん、そうだね。

 でも、賞金稼ぎバウンティーハンター6人が一度に行方不明になっているのは事実だけど。

「んじゃ、そろそろ行くか! お前たち!」

「ちょっと! レヴィン兄ぃ!」

「……お、重い」

「ぜひ、機会があったらまた組みたいものですね」

「ええ、そうですわね」

「みなさんありがとうございました!」

「どうかお元気で!」

 そうジェニファーさんたちは手をふって見送ってくれた。

 みんなとてもいい人たちだったなぁ。

 んじゃ、次の目的地はサンストーンキャニオンだ!

「ねぇ? フィル? ジェニファーに昨日何か教わってみたいだけど、なんだったの?」

「う、うん、戦い方が悪いって言われてね。少し教わっていたんだ」

「ふーん」

 うーん、どうしてそこでムクれるかな。

「ほんと、それだけだよ。他には何もなかったって」

「……べ、別にそういうの疑っているわけじゃないけどさ……」

 なんかぶつぶつつぶやいている。

「え? 何か言った? ウィン?」

「な、なんでもない! ほら! レヴィン兄ぃたち先行っちゃったよ! 早く行こ!」

「あ! 待ってよ! ウィン!」








――ユークレースタウン近郊きんこう クリーヴィ廃坑はいこう――


――エリオットは命かながら、老人アルカージィの言っていた廃坑はいこうへたどり着いていた。



「ハァ……ハァ……痛てぇ……くそ……」

 血が止まんねぇ……。

 くそっ! ここで終わるのか……。

 こんなところで……。

 大陸中に名をとどろかせる野望を果たせないまま……。

 どうしてこうなった。

「チクショー……チクショー……」

 だめだ……。

 たおれる。



 ZYNK――。


 ここをぬければにげ切れるのによ……。

 体が動かねぇ。

 くそ……視界がぼやけてきやがった。

 ここまでか……。

「お困りですかな?」

「……?」

 この声はそうだあのジジィの声だ。

 視界がはっきりしねぇが

 やつの黒いリンカクだけはわかる。

「おや? ケガをされていたのですね? そのキズでは10分も持たないでしょう」

 なんだ? こいつ?

 みじめなオレの姿を笑いに来たのか?

「助けて差し上げましょうか?」

「……?」

 どういうつもりだ?

 なんでそんなことをする?

 だが――。

「死にたくないのでしょう?」

 ああ、そうだ死にたくねぇ。

 このままみっともなく終わりたくねぇ。

 もう野望なんてどうでもいい。

 命が助かるならなんだっていい。

 なんだってしてやる……。

「……た……す……」

 あ……くそ、声がもうでねぇ。

 なんだか眠くなってきちまった……。

「わかりました。その言葉確かに受け取りました。救って差し上げましょう」

 ……なんだ。

 ……何をした?

 ……体が急に熱く!

 熱い! 熱い! 熱い 熱い熱い熱い熱いアツイアツイアツイアツイアツイアツイ!

「さぁ、これであなたは罪から解放されます。なぜなら私と同じ『看守ジェイラー』になるのですから――」

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