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第五章 ミナヅキと小さな弟
第九十八話 ラステカの診療所
しおりを挟む「おにーちゃん。スラポンのことも、お医者さんに見せるの?」
「あぁ、そうだよ」
サラッと答えるミナヅキ。しかしリュートからしてみれば、問いかけの答えとしては不十分であった。如何にも納得していませんと言わんばかりに、自ら抱きかかえているスライムをジッと見つめ、コテンと首を傾げる。
「……すごく元気に見えるよ?」
「それが本当かどうかを確かめてもらうんだよ。念には念を入れてってヤツさ」
「ふーん」
返事はしたが、理解しているかどうかは怪しいところであった。説明するよりは実際に行って見たほうが早い――ミナヅキはそう判断する。
そんな彼らの様子を、アヤメは一歩後ろで見守りながらほくそ笑んでいた。
(なーんか兄弟って言うより、親子に見えなくもないわねぇ)
リュートを追いかけてきたスライムを迎え入れたその翌日、ミナヅキたちはラステカの診療所へ向かって歩いていた。
アヤメの定期健診のついでに、リュートと保護したスライム――スラポンの健康診断も軽くしてもらおうとしているのだ。
ちなみに、スラポンと名づけたのはリュートである。
まるでボールみたいにポンポンと弾むから、というのが理由であった。
単純すぎやしないかとアヤメは疑問を抱いていたが、当のスラポンがその名前を気に入ったらしく、笑顔でリュートの周りを飛び跳ねていた。
リュートも笑顔になり、スラポンと呼ぶと元気よく鳴き声で返事をしていた。
完全にスラポンで認識したらしいと、ミナヅキとアヤメは苦笑した。
「ところで、診療所にスラポンを連れて行っても大丈夫なのかしら? スライムとはいえ魔物でしょ?」
「そこは大丈夫だと思う。この町の診療所では、魔物の健康診断とかも普通にやってるからな」
ラステカの町では、農業や行商を営むのに、魔物の力を借りることも多い。故に診療所では、魔物の診断も普通に行っているのだった。
ちなみにこういったケースも、この世界では特に珍しいことでもない。普通の医者や獣医とは別に、魔物専用の医者も存在するくらいである。
「そういえば前に来た時も、行商さんが魔物ちゃんの健康チェックをしてもらいに来ていたわね」
「流石に手術とかの大掛かりな治療は無理らしいけどな。簡単な健康診断をしてくれるだけでも、ありがたいもんだろ」
「確かに」
ミナヅキの言葉にアヤメは笑みを零す。程なくして診療所が見えてきた。
入り口の扉を開けると、カランカランと鈴の音が鳴り響く。カウンターに座っていた女性看護師が、ミナヅキたちの存在に気づいた。
「あら、ミナヅキさんにアヤメさん。おはようございます」
「おはようございます。今日は、アヤメの定期健診に来たんですが……」
ミナヅキがリュートとスラポンに視線を落とす。
「ついでに、コイツらの健康チェックもしてもらえないかと思いましてね」
「まぁ、スライム? それにこの子は――」
「俺の弟でリュートって言います。ほら、リュート。挨拶しな」
「は、はじめまして」
緊張しながらも、リュートはなんとか言う。それに対して女性看護師は、ニッコリと優しい笑みを浮かべるのだった。
「初めまして。私はモニカよ。ここで旦那でもある先生の手助けをしているわ」
「そして僕がビリーだ」
白衣の男性が奥から突然現れ、ポケットに手を入れながら歩いてきた。
「ここの診療所でお医者さんをやっている。風邪をひいたら診てあげるから、いつでも来てくれたまえ」
メガネの位置を手で直しつつ、ウィンクしながら歯をキランと輝かせる。明らかにカッコつけた仕草に、モニカは深いため息をついた。
「……どうしていつもいつも急に出てくるんですか? リュート君、すっかり驚いちゃってますよ?」
「あはは、こりゃまた失敬♪」
「もぅ……」
明るく笑うビリーに、モニカは再度ため息をつくも、その表情はいつものことだと言わんばかりの笑みであった。
ミナヅキとアヤメも見たことがある姿であり、二人も今更驚かさない。リュートとスラポンは展開について行けず、ポカンと呆けるばかりであった。
「しかしまぁ、何だ――」
そんな中、ビリーはリュートに視線を向ける。
「ミナヅキ君に小さな弟がいたというウワサは聞いていたが、こうして実際に見ると驚かされるな。それにまさか、こんな可愛いペットを連れているとはねぇ」
「ポヨ?」
鳴き声とともに見上げるスラポンを見て、ビリーはますます興味深そうに笑みを深めていく。そしてかがんで視線の高さを合わせながらリュートに尋ねた。
「この子の名前は?」
「スラポン」
「そうか。随分とキミに懐いているようだね?」
「うん。よく分かんないけど、スラポンがぼくと一緒にいたいって言ってきたの」
「なるほどね。魔物のほうから自然と……ますます興味深いよ、フフッ♪」
ニヤッと口持ちをつり上げるビリー。それを気味悪く思ったリュートは――
「っ!」
気味悪く思って怯えてしまい、ミナヅキの後ろに隠れる。そしてスラポンが呆けた表情から一転、怒りの表情とともに威嚇する。
「ポヨーッ!」
「あなた! 何を怖がらせてるんですか!?」
「おーっとっとっと、これは失礼」
モニカの叱責を喰らい、ビリーは両手を上げながら立ち上がった。
「いやぁ、魔物がここまで子供に懐く姿を見るのは、随分と珍しくてね。思わずこの目でしっかりと見つめてしまったよ、はっはっは♪」
「笑い事じゃありませんよ、全く」
眼鏡を光らせながら笑い声をあげるビリーの頭を、モニカは拳でコツンと叩く。そしてビリーもようやく落ち着きを取り戻していくのだった。
「いや、失敬。随分と話を脱線させてしまい、申し訳なかったね」
コホンと咳ばらいをして、ビリーは改めてミナヅキたちのほうに向き直る。
「アヤメ君の定期健診が終わったら、この子たちの健康診断をしよう。済まないが少し待っていてくれ」
「分かりました。お願いします」
ビリーとモニカに連れられて、アヤメが診察室へ入っていく。ミナヅキはリュートやスラポンとともに、ロビーの椅子に座って待つことに。
ここでリュートが、途轍もなく心配そうにミナヅキの服の裾を引っ張る。
「おにーちゃん。おねーちゃん行っちゃったけど、大丈夫かな?」
「ポヨポヨ!」
スラポンもそうだよと言わんばかりに鳴き声を上げる。今しがた見せたビリーの笑みを、未だに警戒しているのだ。
それを察したミナヅキは、苦笑しながら頬を掻く。
「心配はないよ。あの先生の腕は確かさ。まぁ……ちょっと変かもだけどな」
「ホントに?」
「あぁ。本当さ」
リュートの頭を撫でながらミナヅキは言う。あまり信用はしていなかったが、ひとまず頷いてはくれた。無理もない話だとも思ってはいたが。
するとそこに、チリンチリンという音が響く。入り口の扉が開いたのだ。
「おや? ミナヅキ君じゃないか」
「町長さん」
入ってきたのはラステカの町長であった。
還暦を迎えたばかりながら、背筋は伸びていてとても若々しく見える。初見であれば五十代前半――ともすれば四十代にも間違われるほどであった。
ダンディという言葉がとてもよく似合うほどの造形でもあり、若い頃はたくさんの女性を侍らせたことがあるというのが本人の談だが、真相は定かではない。
「こんにちは、奇遇ですね」
「あぁ。散歩ついでに血圧の薬をもらいにね。もしかしてその子が、こないだキミが話していた?」
「はい。弟のリュートです」
リュートのことは、予めミナヅキが町長に報告はしていた。しかしリュート自身が町長とちゃんと顔を合わせるのは、これが初めてであった。
「こんにちは」
「ポヨッ」
リュートに続けてスラポンも鳴き声で挨拶をする。それに対して町長も、笑顔で頷きを返した。
「はい、こんにちは。む? そのスライムは……」
「えぇ、実は――」
ミナヅキは町長に、スラポンについての簡単な説明をする。それを黙って聞いていた町長は、顎に手を当てながら深く頷いた。
「そうか……スライムと友達になる子供は少なからずいるが、誰も何もしてないのに自然と懐かれるとはな……」
「そこなんですよね」
ミナヅキと町長の視線の先には、スラポンの体を引っ張ったりして楽しそうにするリュートの姿があった。されるがままの状態であるスラポンは、特に嫌がる様子を見せていない。むしろ楽しそうに笑っていた。
「リュートには、魔物調教師の適性があるんじゃないかと思ってます。もう少し落ち着いたら、王都のギルドで検査してもらおうかと……」
「うむ。それが良いだろうな。何事もちゃんと知っておくに越したことはない」
「はい」
ミナヅキが頷いたそこに、診察室の扉が開かれる。アヤメが戻ってくると、町長が一緒に座っていることに驚いた。
「あら、町長さん? いつの間に……」
「ついさっき来たのだよ。アヤメさんも、調子が良さそうでなによりだ」
「はい。おかげさまで」
アヤメは笑みを浮かべて頷き、そしてミナヅキのほうを向く。
「今のところ、なんともないってさ」
「そうか。それはなによりだ」
ミナヅキも嬉しそうな笑顔を浮かべた。
「アヤメの場合、冒険者として体も鍛えていたからな。健康にも気を使ってるし、その点で言えば安心度は高いほうだろ」
「うん。先生からもそれ言われた。軽い運動を通り越して激しい動きは控えるよう念を押されたけどね」
「ハハッ、確かにそうだな」
「ちょっとぉ、何でそこに同意しちゃうのよ?」
言い返すアヤメだったが、その口調は軽く、表情は笑っていた。ケンカじゃないと思ったリュートとスラポンも、その様子に安心する。
そこに奥から戻って来たモニカが、町長の存在に気づく。
「あら町長さん、いらしてたんですね。いつものお薬ですか?」
「あぁ。用意してもらえるかね?」
「分かりました。それから、リュート君とスラポンちゃんは、診察室に入ってもらえるかしら?」
「はい」
返事をしたのはミナヅキだった。そして立ち上がり、リュートとスラポンを見下ろしながら言う。
「さ、行くぞ。今度はお前たちの健康診断だ」
「うん」
「ポヨッ」
リュートとスラポンも立ち上がり、ミナヅキが付き添う形で診察室に向かう。一人残されて手持ち無沙汰となるのを感じたアヤメが、モニカに問いかけた。
「私も一緒に行っていいですか?」
「えぇ、良いですよ」
「ありがとうございます」
アヤメは嬉しそうにお礼を言いつつ、ミナヅキたちを追って、再度診察室に入っていった。
それを見送った町長は、モニカから薬を受け取る。
「それじゃあ私も、そろそろお暇するよ」
「はい。今度の定期健診、ちゃんと忘れないでくださいね?」
「ハハッ、分かってるよ」
モニカの忠告に対し、町長は軽く笑いながら応え、そのまま薬の入った紙袋を持って診療所を後にした。
一方、リュートとスラポンの健康診断は、つつがなく終了した。
リュートは栄養失調の影響がまだ残っているが、このままゆっくり回復させれば問題ないと告げられた。
そしてスラポンも、特に疫病の類は持ってないようだということが判明。このままミナヅキたちの家で一緒に暮らしても大丈夫と診断された。
「もし心配があるならば、ミナヅキ君の調合薬を定期的に飲むことを薦めるよ。アレは下手な薬よりもいい効果があるからね」
ニコッと笑いながらそう告げてくるビリーに対し、ミナヅキがやや表情を引きつらせながら言う。
「いや、医者がそんなこと言うのもどうかと思うんですけど?」
「僕は事実を言ったまでさ。現に僕もモニカも、前にキミの調合薬のお世話になったことがあるからね。その効果は大いに保証できる」
「そうですね」
ビリーの言葉に同意しながらモニカがやってきた。
「数ヶ月前、急患が続いて休む時間も殆ど取れなかった時に、ミナヅキさんの調合薬にどれだけ助けられたことか……今思えば、命の恩人も同然だわ」
「あぁ。全くだな」
モニカの言葉に、ビリーも腕を組みながらしみじみと頷く。ミナヅキは頬を掻きながら恥ずかしそうに視線を逸らし、アヤメはそんな彼のことを微笑ましそうに見ていた。
一方リュートとスラポンは、そんなやり取りを見て、互いに顔を見合わせ、コテンと首を傾げるのだった。
◇ ◇ ◇
診療所を後にしたミナヅキたちは、家に向かって歩いていた。その途中、リュートが問いかける。
「ねぇねぇ、おにーちゃんの作るおくすりって、そんなにすごいの?」
「うん。とても凄いわよ」
即座に答えたのは、一緒に手を繋いで歩いているアヤメだった。
「お兄ちゃんの調合したお薬で、助かった人たちはたくさんいるんだから。お姉ちゃんも今までいっぱい助けられてきたんだよ?」
「へぇー、そうなんだ」
素直に凄いと思っているリュートは、尊敬の眼差しをミナヅキに向ける。それに対してミナヅキは、照れくさそうに頬を掻くことしかできないでいた。
すると、少し離れた前方を飛び跳ねながら進むスラポンが、見えてきた家の方角を見て何かに気づく。
「――ポヨッ!」
「どうしたの、スラポン?」
「ポヨポヨ!」
リュートの問いかけに、スラポンが飛び跳ねながら前方を促す。家の前に馬車が止まっているのだ。
普通に考えれば来客なのだが、問題はその馬車が、ミナヅキたちもよく見たことがある装飾が施されている馬車である点だった。
「まさか、あの馬車……」
「そのまさかじゃ」
ミナヅキの呟きに対し、突如聞き慣れた声が聞こえてくる。いつの間にそこにいたのか、友達である王女様が自信満々な笑顔とともに胸を張って立っていた。
「うわぁっ! フィ、フィリーネっ!?」
「うむ。妾ここに参上じゃ♪ しばらくぶりじゃのう」
どこまでもマイペースな様子のフィリーネに対し、ミナヅキたちは揃って驚きを隠せず、完全に呆けてしまっていた。
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