37 / 54
お付き合い〜ガン宣告〜
3
しおりを挟む
とりあえず連絡きたことにホッとした。
連絡の取れなかった8日間で精神がすり減っていた。
数時間後、再び着信が。
ツインくんだ。
「もしもしー大丈夫?落ち着いた?」
ツインくんが聞いてきた。
「私?!全身麻酔あけの人に心配されちゃってる!」
「だってすげぇ泣くから」
「うん、、ほんと心配だったから。生きててくれて良かった」
「だから勝手に殺すなって!早く連絡したかったんだけど体調悪くてさ」
「全身麻酔の負担すごいんだね。手術はうまくいったの?目は?」
「うまくいった!目バッチリ!でもさ、もしかしたらまたしばらく日本帰れないかも」
「え!?そんなに?なんか数値悪いの?」
この時、肺炎のことを思い出した。
「それはちょっと言えない」
「言えない?」
「言えない」
「え、言ってよ。心配だし、ちゃんと聞かないと私また暴走しちゃうかもよ?会社に電話しちゃうかもよ?」
「あ、それはまずい。…会社辞めた」
…かいしゃやめた?!
何言い出したのかと思った。
「何?どーゆーこと?ちゃんと話して。」
「…俺ずっと言ってたこと的中した」
すぐにピンときた。
「え、、癌?」
「そう、肺癌だって。」
「え、だって検査して違ったって」
「あれ、手術前だから不安にさせないように嘘ついたらしい。目覚めて意識戻ったら言われた。だから連絡出来なかった」
…肺癌?
何言ってるの?
まだ26歳だよ。タバコ吸わないし。
あまりのことに頭がついてけなかった。
「会社辞めたって?」
「社長が研修の様子見るついでに見舞いきたから話して辞表出した。」
研修はツインくん以外の社員も参加してるのでたまにドイツまで来て様子を見にきていたようだ。
研修で来たのに怪我して入院しただけでも会社に申し訳ない気持ちがあったツインくん。癌と聞いた瞬間もうこれ以上迷惑をかけられないと決断した。
「なんか医者が家族呼べって言ってるからばあちゃんと姉ちゃん来るんだ。姉ちゃんもドイツなんてめんどくさいって言ったんだけど、癌って聞いたらさすがに驚いてた。」
「そりゃそうだよ。私も行く」
「ダメダメ。むーちゃんどうするの!」
「お母さんに預けて行くよ」
「いや、ダメ。飛行機なんかあったら困るから」
そんなこと言ってる場合じゃないだろうと思ったけど、ツインくんは変わらない。
ほんとに来てほしくないみたいだ。
「俺ね、癌って言われて1番思ったのは〝結婚できないじゃん!あやはさんとむーちゃんに申し訳ない〟ってことだった」
「えー自分の体より私たち?」
「当たり前じゃん」
はぁー。変わらない。こんな時もツインくんだ。色々思う事はあるだろうに私のショックを和らげようと明るくしてくれてる。
「ほんと色んなこと起こり過ぎたけど、これはひどいね」
私が言った。
「まだ下があったんだな。ドーンって落とされたね!」
ツインくんは笑いながら言った。
笑ってる場合じゃないけど、笑ってた。
この時の電話は衝撃が強過ぎて涙が出なかった。ほんとに理解出来なかったのだ。
大事な婚約者が癌。
何。なんで。。
連絡の取れなかった8日間で精神がすり減っていた。
数時間後、再び着信が。
ツインくんだ。
「もしもしー大丈夫?落ち着いた?」
ツインくんが聞いてきた。
「私?!全身麻酔あけの人に心配されちゃってる!」
「だってすげぇ泣くから」
「うん、、ほんと心配だったから。生きててくれて良かった」
「だから勝手に殺すなって!早く連絡したかったんだけど体調悪くてさ」
「全身麻酔の負担すごいんだね。手術はうまくいったの?目は?」
「うまくいった!目バッチリ!でもさ、もしかしたらまたしばらく日本帰れないかも」
「え!?そんなに?なんか数値悪いの?」
この時、肺炎のことを思い出した。
「それはちょっと言えない」
「言えない?」
「言えない」
「え、言ってよ。心配だし、ちゃんと聞かないと私また暴走しちゃうかもよ?会社に電話しちゃうかもよ?」
「あ、それはまずい。…会社辞めた」
…かいしゃやめた?!
何言い出したのかと思った。
「何?どーゆーこと?ちゃんと話して。」
「…俺ずっと言ってたこと的中した」
すぐにピンときた。
「え、、癌?」
「そう、肺癌だって。」
「え、だって検査して違ったって」
「あれ、手術前だから不安にさせないように嘘ついたらしい。目覚めて意識戻ったら言われた。だから連絡出来なかった」
…肺癌?
何言ってるの?
まだ26歳だよ。タバコ吸わないし。
あまりのことに頭がついてけなかった。
「会社辞めたって?」
「社長が研修の様子見るついでに見舞いきたから話して辞表出した。」
研修はツインくん以外の社員も参加してるのでたまにドイツまで来て様子を見にきていたようだ。
研修で来たのに怪我して入院しただけでも会社に申し訳ない気持ちがあったツインくん。癌と聞いた瞬間もうこれ以上迷惑をかけられないと決断した。
「なんか医者が家族呼べって言ってるからばあちゃんと姉ちゃん来るんだ。姉ちゃんもドイツなんてめんどくさいって言ったんだけど、癌って聞いたらさすがに驚いてた。」
「そりゃそうだよ。私も行く」
「ダメダメ。むーちゃんどうするの!」
「お母さんに預けて行くよ」
「いや、ダメ。飛行機なんかあったら困るから」
そんなこと言ってる場合じゃないだろうと思ったけど、ツインくんは変わらない。
ほんとに来てほしくないみたいだ。
「俺ね、癌って言われて1番思ったのは〝結婚できないじゃん!あやはさんとむーちゃんに申し訳ない〟ってことだった」
「えー自分の体より私たち?」
「当たり前じゃん」
はぁー。変わらない。こんな時もツインくんだ。色々思う事はあるだろうに私のショックを和らげようと明るくしてくれてる。
「ほんと色んなこと起こり過ぎたけど、これはひどいね」
私が言った。
「まだ下があったんだな。ドーンって落とされたね!」
ツインくんは笑いながら言った。
笑ってる場合じゃないけど、笑ってた。
この時の電話は衝撃が強過ぎて涙が出なかった。ほんとに理解出来なかったのだ。
大事な婚約者が癌。
何。なんで。。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
3
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる