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「王子、お口に合いましたでしょうか?」
「…………ロゼ…ちょっといいだろうか…」
「はい、勿論ですわ」
それからちょっと失礼しますと言い残し王子と私は共に立ち上がり人目の無い所へ向かう。
「っ!おっ前!よくもあんなに豆ばかり!」
「………長期休暇に入りきっと絶対に野菜を食べていないであろう王子の身体を気遣った結果ですわ」
「嘘をつくな…」
「嘘とは?」
「身体を気遣って……など…」
「勿論嘘ですわ。何故私がわざわざ王子の休暇中の食事まで気を遣わないといけないんですか、もういい加減ちっちゃい子供ではないのですからその位の事ご自分でなさって頂きませんと」
「別に頼んでいない!」
「まぁ、王子には頼まれていませんが、今回は私の可愛い可愛い妹に王子を呼んで欲しいと頼まれましたのでそれならばついでに野菜を食べて頂こうと思った次第ですわ」
「…お前は妹と違い可愛いくないな」
「王子から可愛いと思われたいとは思っていませんので大丈夫です。そうそう丁度良く私が可愛くないと再確認したのですから、この際私との婚約は破棄して他に……そう例えば…私の可愛い妹のような可愛い婚約者を新たに探してはいかがですか?」
「…また婚約破棄か……お前は一体何を企んでいる?」
「何も…と言っても納得はして頂けないのでしょうね」
「当然だ…」
「………そうですね……一つだけ言えるのは…王子には私よりも相応しいお相手が居るのでは無いか、と思っていると言うことだけですわ」
「…本当は婚約破棄なんてしたいと思っていないのだろう!」
「…何故そう思ったのですか?」
「本当に婚約破棄したいのならばお前から婚約破棄すればいいだけの事、それをしないのはすなわちお前は俺の気を引きたいが為にそういう態度を取っているという事だ」
「本気でやめて下さい。妙な勘違いをするのは。こちらから婚約破棄?出来るものならとっくにしています。王子が大っぴらに他のご令嬢にうつつを抜かしているとか私を虐めに虐めているとかそういう有り得ない事をして下さればそれを理由に婚約破棄も出来るでしょうが、王子は表向き猫を被りに被りまくりいい婚約者を演じているのですからそんな王子に私から婚約破棄など突きつけては私が悪役になってしまうではありませんか!流石に偏食が酷すぎるなんて理由では婚約破棄する理由としては弱いですし……。あっ!そうだ!私の方から婚約破棄して欲しいと仰るならやっぱり他にいい方を探して下さいよ!そうしたら私は王子の幸せを願い身を引きますって出来ますし!そうだわ!やっぱりこの作戦が1番いいと思うんです!」
「な、何を言って…」
「ね、そうしましょう!この作戦に乗って下さるなら………お昼の野菜…無しにしてもいいですわ…………どうですか?」
そうだそうだ!これが1番いい作戦だわ、なんで今まで気付かなかったのかしら!
これなら心変わりは仕方ないと周りの人達も納得して下さるわ。私も王子の応援すると言えば美談に出来るし!
「さぁ、王子どうします?こんないい話なかなか無いですよ?今だけですよ?うちの妹フリーですよ?」
私が王子に詰め寄っている所で側近の声が聞こえる。
「王子ー、ロゼ様ー!どこですか?そろそろ帰る時間ですよー!」
「っ!絶対に婚約破棄しないからな!お前の言いなりになどならん!」
王子はそんな捨て台詞を吐いて去って行った。
えーーーーー?王子が去っていく背中を呆然と見ながら私は思う。
これ、王子が疑うみたいに私が王子の気を引きたくてやってるんだったら……。
「思うツボなんだけど………」
「…………ロゼ…ちょっといいだろうか…」
「はい、勿論ですわ」
それからちょっと失礼しますと言い残し王子と私は共に立ち上がり人目の無い所へ向かう。
「っ!おっ前!よくもあんなに豆ばかり!」
「………長期休暇に入りきっと絶対に野菜を食べていないであろう王子の身体を気遣った結果ですわ」
「嘘をつくな…」
「嘘とは?」
「身体を気遣って……など…」
「勿論嘘ですわ。何故私がわざわざ王子の休暇中の食事まで気を遣わないといけないんですか、もういい加減ちっちゃい子供ではないのですからその位の事ご自分でなさって頂きませんと」
「別に頼んでいない!」
「まぁ、王子には頼まれていませんが、今回は私の可愛い可愛い妹に王子を呼んで欲しいと頼まれましたのでそれならばついでに野菜を食べて頂こうと思った次第ですわ」
「…お前は妹と違い可愛いくないな」
「王子から可愛いと思われたいとは思っていませんので大丈夫です。そうそう丁度良く私が可愛くないと再確認したのですから、この際私との婚約は破棄して他に……そう例えば…私の可愛い妹のような可愛い婚約者を新たに探してはいかがですか?」
「…また婚約破棄か……お前は一体何を企んでいる?」
「何も…と言っても納得はして頂けないのでしょうね」
「当然だ…」
「………そうですね……一つだけ言えるのは…王子には私よりも相応しいお相手が居るのでは無いか、と思っていると言うことだけですわ」
「…本当は婚約破棄なんてしたいと思っていないのだろう!」
「…何故そう思ったのですか?」
「本当に婚約破棄したいのならばお前から婚約破棄すればいいだけの事、それをしないのはすなわちお前は俺の気を引きたいが為にそういう態度を取っているという事だ」
「本気でやめて下さい。妙な勘違いをするのは。こちらから婚約破棄?出来るものならとっくにしています。王子が大っぴらに他のご令嬢にうつつを抜かしているとか私を虐めに虐めているとかそういう有り得ない事をして下さればそれを理由に婚約破棄も出来るでしょうが、王子は表向き猫を被りに被りまくりいい婚約者を演じているのですからそんな王子に私から婚約破棄など突きつけては私が悪役になってしまうではありませんか!流石に偏食が酷すぎるなんて理由では婚約破棄する理由としては弱いですし……。あっ!そうだ!私の方から婚約破棄して欲しいと仰るならやっぱり他にいい方を探して下さいよ!そうしたら私は王子の幸せを願い身を引きますって出来ますし!そうだわ!やっぱりこの作戦が1番いいと思うんです!」
「な、何を言って…」
「ね、そうしましょう!この作戦に乗って下さるなら………お昼の野菜…無しにしてもいいですわ…………どうですか?」
そうだそうだ!これが1番いい作戦だわ、なんで今まで気付かなかったのかしら!
これなら心変わりは仕方ないと周りの人達も納得して下さるわ。私も王子の応援すると言えば美談に出来るし!
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私が王子に詰め寄っている所で側近の声が聞こえる。
「王子ー、ロゼ様ー!どこですか?そろそろ帰る時間ですよー!」
「っ!絶対に婚約破棄しないからな!お前の言いなりになどならん!」
王子はそんな捨て台詞を吐いて去って行った。
えーーーーー?王子が去っていく背中を呆然と見ながら私は思う。
これ、王子が疑うみたいに私が王子の気を引きたくてやってるんだったら……。
「思うツボなんだけど………」
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