16 / 35
#14【君ノ名ハ】
しおりを挟む
意識を取り戻した彼女にUMAとの出会いと、これ迄の経緯を伝える。彼女は半信半疑ながらも、目の前で起きた事柄とこの世の物とは思えないUMAの端麗さに納得せざる得ないと言った様子だ。
そして、3人?2人と一匹?の語らいが始まる。UMAが一人でソファに座り、テーブルを挟んで私と彼女が床に腰を下ろす。
正直神々し過ぎて近寄り難い……私と同じ行動をとったところを見ると、彼女も同様に感じたのだろう。
彼女が徐に口を開く。
「えっと、今まで通り〈ユーマくん〉で良いのかな?名前とかあるんですか?」
「構わない。名は無くはないが、お前達では発音出来ないだろう。人間達はその時々で好きなように呼んで来る。ただ——」
そう言ってUMAは私をジロリと睨む。
「ただ?」
その様子に彼女が問いかけると、UMAは私を睨んだまま答える。
「この俺様をUMA(未確認生物)扱いしたのはこいつだけだ。」
「あー」
半ば呆れたように答えて、彼女も私に視線を向ける。何となく居た堪れなくなり、私は喧嘩口調で問いかける。
「じゃ、今までどんな風に呼ばれてたのさっ」
私の言葉に「そうだな」とUMAは少し目線を上に向け、思い出すように口を開く。
「この銀色に輝く髪色から〈アルデバラン〉とか——」
「ほうれん草ね」
「完璧なまでに神々しい姿から〈無双〉とか——」
「白菜ね」
「明け方、暁色に染まった髪と瞳を見て〈紅天使〉と称した者も——」
「サツマイモね」
食い気味に返す私にUMAはこの上なく不機嫌な様子で私を睨む。
「あっははははっ」
すると彼女が突然笑い出した。
「何だか、見た目があまりに凄いから萎縮しちゃってたけど、ふっ、あはははっ、この子と上手くやってるのね!」
と、意味の分からない解釈をして来た。するとUMAが驚く程優しい眼差しで私を見て口を開く。
「そうだな、こんなに無遠慮で浅はかな奴は初めてだが、居心地は悪くはないな。」
!?ちょっと!何その表情っ!素敵にも程があるでしょっ!私は思わず熱を帯び出した頬を両手で押さえ、赤く染まって行くのを隠す。
ちゃんと聞いて、私っ!今ディスられたからっ!!
自分を叱責し、奮起させる。ここで恋愛脳になる訳には行かない!私の様子に彼女は何かを悟ったかのように薄目で見て来る。するとUMAが口を開く。
「俺も良いか?」
「え?私に?はい、どうぞ。」
彼女が答えると、UMAは「いや、お前達にだ」と言い聞いて来た。
「名は何だ?」
「そこからっ?!」
その問いに彼女が驚きの声を上げ、私とUMAを交互に見てくる。
「え?だって、もう何ヶ月も一緒に暮らしてるんでしょ?!」
彼女の問いかけに私はおずおずと答える。
「いや、だって、UMA(未確認生物)に名前言う必要ある?」
「はぁ~」
彼女とUMAの溜息が漏れる。彼女はUMAに向かって答える。
「私は雅。ユーマくん、よろしくね。ほら、あんたもっ」
そう言って雅は私を肘で突いて来る。私はUMAを見ながら小さな声で答える。
「………咲です。」
同居生活が始まった夏を過ぎ、秋も深まった今日この頃。本日、ようやく私はUMAに最低限の個人情報を提供した。
そして、3人?2人と一匹?の語らいが始まる。UMAが一人でソファに座り、テーブルを挟んで私と彼女が床に腰を下ろす。
正直神々し過ぎて近寄り難い……私と同じ行動をとったところを見ると、彼女も同様に感じたのだろう。
彼女が徐に口を開く。
「えっと、今まで通り〈ユーマくん〉で良いのかな?名前とかあるんですか?」
「構わない。名は無くはないが、お前達では発音出来ないだろう。人間達はその時々で好きなように呼んで来る。ただ——」
そう言ってUMAは私をジロリと睨む。
「ただ?」
その様子に彼女が問いかけると、UMAは私を睨んだまま答える。
「この俺様をUMA(未確認生物)扱いしたのはこいつだけだ。」
「あー」
半ば呆れたように答えて、彼女も私に視線を向ける。何となく居た堪れなくなり、私は喧嘩口調で問いかける。
「じゃ、今までどんな風に呼ばれてたのさっ」
私の言葉に「そうだな」とUMAは少し目線を上に向け、思い出すように口を開く。
「この銀色に輝く髪色から〈アルデバラン〉とか——」
「ほうれん草ね」
「完璧なまでに神々しい姿から〈無双〉とか——」
「白菜ね」
「明け方、暁色に染まった髪と瞳を見て〈紅天使〉と称した者も——」
「サツマイモね」
食い気味に返す私にUMAはこの上なく不機嫌な様子で私を睨む。
「あっははははっ」
すると彼女が突然笑い出した。
「何だか、見た目があまりに凄いから萎縮しちゃってたけど、ふっ、あはははっ、この子と上手くやってるのね!」
と、意味の分からない解釈をして来た。するとUMAが驚く程優しい眼差しで私を見て口を開く。
「そうだな、こんなに無遠慮で浅はかな奴は初めてだが、居心地は悪くはないな。」
!?ちょっと!何その表情っ!素敵にも程があるでしょっ!私は思わず熱を帯び出した頬を両手で押さえ、赤く染まって行くのを隠す。
ちゃんと聞いて、私っ!今ディスられたからっ!!
自分を叱責し、奮起させる。ここで恋愛脳になる訳には行かない!私の様子に彼女は何かを悟ったかのように薄目で見て来る。するとUMAが口を開く。
「俺も良いか?」
「え?私に?はい、どうぞ。」
彼女が答えると、UMAは「いや、お前達にだ」と言い聞いて来た。
「名は何だ?」
「そこからっ?!」
その問いに彼女が驚きの声を上げ、私とUMAを交互に見てくる。
「え?だって、もう何ヶ月も一緒に暮らしてるんでしょ?!」
彼女の問いかけに私はおずおずと答える。
「いや、だって、UMA(未確認生物)に名前言う必要ある?」
「はぁ~」
彼女とUMAの溜息が漏れる。彼女はUMAに向かって答える。
「私は雅。ユーマくん、よろしくね。ほら、あんたもっ」
そう言って雅は私を肘で突いて来る。私はUMAを見ながら小さな声で答える。
「………咲です。」
同居生活が始まった夏を過ぎ、秋も深まった今日この頃。本日、ようやく私はUMAに最低限の個人情報を提供した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる