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9章 もふうさフィーバー
324.春イベントだね
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竜ショックから回復したモンちゃんに「お前は報連相って言葉知ってるか? 農地で採れるほうれん草のことじゃないぞ?」とボケ殺しをされながら、説教された。
「思い立ったらすぐ行動が僕のモットーです! 一応、召喚できるって最初にわかった時には我慢したんだよ? でも、その後に『竜を召喚するのです……』ってお告げがあってね?」
「お前はどこから変な意思を受信してんだよ」
呆れられたけど、ストルム召喚は天啓だと思うんだよねぇ。バッチリのタイミングで召喚後にテイムできる環境が整ったんだもん。
モンちゃんは「まぁ、モモだしな。慣れた方が楽だな」と達観した感じの目で呟く。ルトと似た境地に辿り着いた感じ? ありがとー。
「――くれぐれも、街中で大きな竜を出して混乱させないようにしてくれよ?」
「おっけー。それくらいは言われなくてもわかってるってー」
「ホントか?」
めちゃくちゃ疑わしそうに見られた。遺憾の意。
「ふふふ、二人は本当に仲良しね――ストルムくんにもお茶を淹れましょうか」
レアナさんが微笑みながら立ち上がる。
ストルムは『あ、お構いなくー』と、意外と礼儀正しい反応をしてた。そういうこと言えたんだね!?
密かに驚いてストルムを凝視したら、尻尾で頭をビシバシと叩かれた。
体罰はんたーい! というか、なんでみんな僕の思考を読めるのー? そういうの、ルトだけで十分です!
「陛下が知ったら、『会いたい!』って騒ぎそうだな」
「あ、やっぱりそう? 今度ご挨拶に行こうかな」
「やめてくれ、本気で」
真剣な顔で制止された。え、王様って、そんなに面倒くさそうな感じ?
……うん、わからないでもないかも。前にパーティーで会った時、古竜の話をすごくキラキラした表情で聞いてたし。竜好きなんだろうなぁ。
よし、対応が大変そうだし、自分から進んで挨拶に行くのはやめておこう。
考えた末にそう結論づけて、仙桃ミルクジャム入りマドレーヌを食べる。手が止まらなーい。美味しいものはいくらでも食べられちゃうね。
そろそろ仙桃ミルク採集に行きたいなぁ。
「ストルムに乗って、霊峰に挑戦してみようかな?」
どこまで飛んでいけるんだろう? 普通のフィールドだと、竜は能力が制限されるらしいけど――と考えていたところで、ワールドアナウンスが聞こえてくる。
〈〈シーズンイベント【うさぎと卵の大運動会】が始まりました。これより一ヶ月、バトルフィールドに卵を抱えた宝石兎が出現します。シーズンアイテム【エッグビジュ】【イースタージュエル】を集めて豪華景品と交換しましょう!〉〉
え!? 今、シーズンイベント?
ハロウィンから随分間が空いたけど……うさぎと卵ってことは、イースターイベントって感じかな?
詳細を確認する。
――――――
シーズンイベント【うさぎと卵の大運動会】
宝石兎が大繁殖!?
宝石兎は大玉転がしのように卵を運び、隠し、守っているよ
卵をゲットすると、中にはチョコレート【エッグビジュ】がたくさん!
さらに、宝石兎からは【イースタージュエル】がドロップするよ
【エッグビジュ】と【イースタージュエル】を集めて豪華景品と交換しよう
〈交換所〉
・はじまりの街冒険者ギルド横『臨時交換所』
・第二の街『スキル屋シェ・ルーの店』
・第三の街『冒険者ギルド図書室』
・王都『神殿窓口』
――――――
なるほどー?
宝石兎を倒したり、卵を奪ったりして、シーズンイベントアイテムを集めるのかぁ。
またサブリングを入手できる機会が来たね。
でも……ちょっぴり嫌な予感がする。
宝石兎って、名前から考えるとうさぎ型モンスターだよね? え、僕と似てるモンスター倒すの? 跳兎みたいに可愛さ微妙なモンスターなら倒せるけど……
「――僕より、もふもふ教のみんなが心配だ」
みんな、ちゃんとシーズンイベントに参加できるかな?
倒さなくても卵を奪取すればいいとはいえ、それはそれで強奪って感じで無理っていう人もいそう。
「とりあえず、見た目を確認してから悩もう」
可愛くなければ、倒せるはず! たぶん、きっと。
独り言を呟いてたら、モンちゃんに不審そうに見られた。
「どうした?」
「んー、バトルフィールドにまたシーズンモンスターが現れたみたいなんだ」
「シーズンモンスター? あぁ、今の時期だと、宝石兎か。あいつが持ってる卵に入ってるチョコレート、結構美味いんだよな」
モンちゃんが嬉しそうに呟く。「レアナもあのチョコレート好きだし、久しぶりにバトルフィールドで探してみるかな」と続けるのを聞いて、情報をもらえそうな気配を察した。
「宝石兎ってどんなモンスターなの?」
「モモは会ったことないんだな。見た目はモモより小さくて、いろんな色の個体がいるぞ。額に宝石がついてるのが特徴だ。色ごとに属性が違うから、初心者は対応が大変って聞くぞ。テイムはできない」
テイムできないのはちょっぴり残念。でも、シーズンモンスターだから仕方ないね。
それにしても、宝石が額にあるうさぎかぁ。カーバンクルみたいな感じかな?
「……可愛い?」
対峙する上で一番重要なことを尋ねる。
モンちゃんが一瞬無表情になった。そして、遠い目をしながら頷く。
「可愛い。それに、ちょっとおっちょこちょいだったり、すっごく一生懸命に卵を運んでたりするから、正直対峙すると良心が痛む」
「ぬあー、それさいきょうのてきじゃんー」
思わず片言になった口調で嘆いた。
運営さんは僕たちの良心を攻撃しようとしてるの? そんなにイベントアイテム集められたくないの?
――このイベント、不参加表明する人多そうじゃない?
真剣にそう考えてしまうのも仕方ないと思う。
「思い立ったらすぐ行動が僕のモットーです! 一応、召喚できるって最初にわかった時には我慢したんだよ? でも、その後に『竜を召喚するのです……』ってお告げがあってね?」
「お前はどこから変な意思を受信してんだよ」
呆れられたけど、ストルム召喚は天啓だと思うんだよねぇ。バッチリのタイミングで召喚後にテイムできる環境が整ったんだもん。
モンちゃんは「まぁ、モモだしな。慣れた方が楽だな」と達観した感じの目で呟く。ルトと似た境地に辿り着いた感じ? ありがとー。
「――くれぐれも、街中で大きな竜を出して混乱させないようにしてくれよ?」
「おっけー。それくらいは言われなくてもわかってるってー」
「ホントか?」
めちゃくちゃ疑わしそうに見られた。遺憾の意。
「ふふふ、二人は本当に仲良しね――ストルムくんにもお茶を淹れましょうか」
レアナさんが微笑みながら立ち上がる。
ストルムは『あ、お構いなくー』と、意外と礼儀正しい反応をしてた。そういうこと言えたんだね!?
密かに驚いてストルムを凝視したら、尻尾で頭をビシバシと叩かれた。
体罰はんたーい! というか、なんでみんな僕の思考を読めるのー? そういうの、ルトだけで十分です!
「陛下が知ったら、『会いたい!』って騒ぎそうだな」
「あ、やっぱりそう? 今度ご挨拶に行こうかな」
「やめてくれ、本気で」
真剣な顔で制止された。え、王様って、そんなに面倒くさそうな感じ?
……うん、わからないでもないかも。前にパーティーで会った時、古竜の話をすごくキラキラした表情で聞いてたし。竜好きなんだろうなぁ。
よし、対応が大変そうだし、自分から進んで挨拶に行くのはやめておこう。
考えた末にそう結論づけて、仙桃ミルクジャム入りマドレーヌを食べる。手が止まらなーい。美味しいものはいくらでも食べられちゃうね。
そろそろ仙桃ミルク採集に行きたいなぁ。
「ストルムに乗って、霊峰に挑戦してみようかな?」
どこまで飛んでいけるんだろう? 普通のフィールドだと、竜は能力が制限されるらしいけど――と考えていたところで、ワールドアナウンスが聞こえてくる。
〈〈シーズンイベント【うさぎと卵の大運動会】が始まりました。これより一ヶ月、バトルフィールドに卵を抱えた宝石兎が出現します。シーズンアイテム【エッグビジュ】【イースタージュエル】を集めて豪華景品と交換しましょう!〉〉
え!? 今、シーズンイベント?
ハロウィンから随分間が空いたけど……うさぎと卵ってことは、イースターイベントって感じかな?
詳細を確認する。
――――――
シーズンイベント【うさぎと卵の大運動会】
宝石兎が大繁殖!?
宝石兎は大玉転がしのように卵を運び、隠し、守っているよ
卵をゲットすると、中にはチョコレート【エッグビジュ】がたくさん!
さらに、宝石兎からは【イースタージュエル】がドロップするよ
【エッグビジュ】と【イースタージュエル】を集めて豪華景品と交換しよう
〈交換所〉
・はじまりの街冒険者ギルド横『臨時交換所』
・第二の街『スキル屋シェ・ルーの店』
・第三の街『冒険者ギルド図書室』
・王都『神殿窓口』
――――――
なるほどー?
宝石兎を倒したり、卵を奪ったりして、シーズンイベントアイテムを集めるのかぁ。
またサブリングを入手できる機会が来たね。
でも……ちょっぴり嫌な予感がする。
宝石兎って、名前から考えるとうさぎ型モンスターだよね? え、僕と似てるモンスター倒すの? 跳兎みたいに可愛さ微妙なモンスターなら倒せるけど……
「――僕より、もふもふ教のみんなが心配だ」
みんな、ちゃんとシーズンイベントに参加できるかな?
倒さなくても卵を奪取すればいいとはいえ、それはそれで強奪って感じで無理っていう人もいそう。
「とりあえず、見た目を確認してから悩もう」
可愛くなければ、倒せるはず! たぶん、きっと。
独り言を呟いてたら、モンちゃんに不審そうに見られた。
「どうした?」
「んー、バトルフィールドにまたシーズンモンスターが現れたみたいなんだ」
「シーズンモンスター? あぁ、今の時期だと、宝石兎か。あいつが持ってる卵に入ってるチョコレート、結構美味いんだよな」
モンちゃんが嬉しそうに呟く。「レアナもあのチョコレート好きだし、久しぶりにバトルフィールドで探してみるかな」と続けるのを聞いて、情報をもらえそうな気配を察した。
「宝石兎ってどんなモンスターなの?」
「モモは会ったことないんだな。見た目はモモより小さくて、いろんな色の個体がいるぞ。額に宝石がついてるのが特徴だ。色ごとに属性が違うから、初心者は対応が大変って聞くぞ。テイムはできない」
テイムできないのはちょっぴり残念。でも、シーズンモンスターだから仕方ないね。
それにしても、宝石が額にあるうさぎかぁ。カーバンクルみたいな感じかな?
「……可愛い?」
対峙する上で一番重要なことを尋ねる。
モンちゃんが一瞬無表情になった。そして、遠い目をしながら頷く。
「可愛い。それに、ちょっとおっちょこちょいだったり、すっごく一生懸命に卵を運んでたりするから、正直対峙すると良心が痛む」
「ぬあー、それさいきょうのてきじゃんー」
思わず片言になった口調で嘆いた。
運営さんは僕たちの良心を攻撃しようとしてるの? そんなにイベントアイテム集められたくないの?
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真剣にそう考えてしまうのも仕方ないと思う。
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