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孟夏の深更
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なぜここに。いや、それよりも紅音と紅龍が前から接触があった?
予想外の人物の邂逅と、息子が繰り出した情報に、慧斗は混乱したまま二人の間を右に左にと視線を動かす。
「慧斗」
「っ!」
甘やかな声が慧斗の耳に届く。
「慧斗」
あの日何度も囁かれた記憶が蘇る。朝か夜か分からぬ濃密な時間。フェロモンの香りで朦朧としながらも脳裏に刻まれた紅龍の声。もう二度と聞くことはないと思っていた彼の声がこんなにも近くで聞こえて泣きそうになる。
「玲司から聞いた。変な奴に付き纏われてると」
静かにそう語る紅龍の言葉に慧斗は身を竦ませる。玲司はどうしてその話を彼にしたのか。
慧斗は繋いだ紅音の手をキュッと掴み、噛み締めた唇を解くと冷たい言葉を吐く。身の内を焦がすような過去の熱を追い払うかのように。
「……あなたには関係のない話です。王さん」
「慧斗?」
ああ最悪だ。紅龍の声は朝だというのに、慧斗を淫靡な泉に頭の先まで浸してくる。このままなにもかもを投げ打って彼の胸に飛び込めば楽なのだろう。だが、彼には別の番がいる。自分はどこまでいっても『一夜の遊び』という立ち位置は変わらない。
だから慧斗は意識して紅龍を『王さん』と呼ぶ。冷静であれと自分に言い聞かせる。
彼に頼る弱い自分は嫌いだ。
紅音を生んだとき、慧斗は強くひとりでも紅音を立派に育てようと心に決めた。
大変な中でも愛情いっぱいに紅音を育て、ふたりだけの世界で十分だと自分に言い聞かせて今日まできた。
それなのにどうして今頃紅龍は慧斗の前に現れたのか。どうしてこんなにも心を揺さぶってくるのか。
これ以上傷つきたくないから、紅龍と関わりたくないのに。
「玲司さんからどのように聞いたか分かりませんが、これは俺の問題であって、仕事上の付き合いしかないあなたには全く関係ない話ですので。仕事については引き受けた以上は最後まで取り組ませていただきます。ですがあなたがいくら玲司さんの昔からのお付き合いがあったとしても、俺とは他人ですから放っておいてください。……行こう、紅音」
引きとめようとする紅龍を無視して、紅音の手を引いて駅のほうへと向かう。店側から入ろうと思ったが、下手に紅龍に引き止められると心が揺れてしまう。遠回りだが仕方がない。
「おかーさん、あのおじさんしりあい?」
息子の純粋な疑問。しかし、芸能に疎い息子からすれば、世界的に有名な俳優ですら『おじさん』になるのかと、こわばっていた気持ちが少し楽になった。
「うん、秋槻理事にお願いされて、あのおじさんの通訳をすることになったんだ」
「つーやく? でも、あのおじさんにほんごはなしてたよ?」
「あ……そうだね」
そうだ。確かに彼は弐本語で慧斗と対峙していた。そんな子どもですら気づくことさえ、頭から飛んでいたとは。どれだけ緊張していたのだ。
でもそうなると、通訳など必要ないのでは。一度秋槻に確認を取る必要がある。
途中、商店街に入る前に迂回して寒川家の自宅門に設置してある、インターフォンを押した。こちらも狭いながらも花やハーブで溢れ、一角には小さな畑もある。主にこちらは桔梗が管理しているらしく、多く収穫できた時などはおすそ分けをしてくれる。
料理は壊滅的と聞いているが、植物を育てることに関してはかなりの腕前のようだ。
「あ、慧斗君。今開けるから待ってね」
スピーカーから桔梗の声が聞こえ、いつものように間を置かず玲司が姿を現す。彼は基本的に番である桔梗を対応に出さないようにしている。なにか事情があるのか、はたまたアルファの独占欲のなせる業なのか。聞いても教えてくれなさそうなのであえて尋ねたことはない。
正直今はどうでもいい。それよりも……
「おはよう、慧斗君」
「……喋りましたね」
「はて?」
唐突にキロリと慧斗に睨まれ咎められた玲司は分かっていないのか、首を傾げてハテナを飛ばしている。
「王紅龍氏に、昨日の話をしたでしょう?」
「あ、ああ。はい、話しましたよ」
素直に白状する玲司を前に慧斗はガクリと首を折る。彼的には慧斗を心配した故の行動だから強く言えないのが困る。
「なんてことしてくれたんですか……」
「いったいなにが……あぁ、なるほど」
玲司は玄関の扉から体を半分乗り出し自宅門扉のほうを見やると、慧斗が憤慨しているのを理解したのか頷く。
「どうして話しちゃったんですか。あのかたにはあまり関わりたくないんですけど」
「確かに会う日は学園構内ですし、なにかあれば連絡するようには言いましたが、まさか翌日から行動するとは……」
「困ります、本当に。……あ、ところで王氏が弐本に来たのって最近ですよね?」
「ええ、一週間くらい前だったかと。なにかありました?」
実は、と口を開きかけた所で、紅音が興味深げに見上げているのに気づく。
「ごほんっ。先に紅音をお願いします。紅音、いい子で待ってて」
「紅音君、上に桔梗君が待ってるので、先に行っててくれますか?」
「わかってるー。おかーさんおしごとがんばってー」
「頑張ってくるよ。じゃあね」
小さく手を振る慧斗に紅音はぶんぶんと力いっぱいに手を振ったあと、慣れたように靴を脱ぎ二階に続く階段を昇っていった。その姿が完全に消え「ききょーさーん」と遠くから元気な声が聞こえたのを確かめた慧斗は、それで、と止めていた話を口にする。
「紅音の話では、先月……新学期が始まってすぐらしいですが、保育園を覗いていた男性がいたそうです」
「まさか、紅龍がその人物だと?」
「さっき紅音がはっきりと言ったので」
「……」
指を唇に当て思案していた玲司は、門の所で佇む悪友に声を掛ける。
「紅龍、君先月から弐本に来てた?」
「ああ、お前から慧斗の情報を得てすぐに。それが?」
「それが、じゃないですよ。どうして知らせてくれなかったんですか」
額に手を当て深いため息をつく玲司と、それがどうしたと言わんばかりに胸を張る紅龍に挟まれ、慧斗は困惑顔で何も言えずにいた。
「ふたりストーカーがいたってことですね」
「は?」
「その通りになりますね。どうしますか、警察でも呼びましょうか」
「個人的にはそれが最善なんですが、一応学園の賓客ですからね……」
「ちょっと待て! どうしてそうなる!」
ふたり揃って深々と息を落とす姿に、紅龍が慌てて話を割った。
「つまりは、たまたま理事との顔合わせついでに、慧斗君を見に行こうと学園構内まで侵入が成功したものの、道に迷って保育園にたどり着いたと」
「ああ、そこで俺と同じ髪と目をした子供がいたから気になっただけだ。まさか慧斗の子供だとは思わなかったが……」
「……」
ちらり、と紅龍の視線が慧斗に向けられたが、慧斗は何も答えず玲司の淹れたコーヒーを口に含む。
いつまでも玄関先で言い合っても埒があかないと、玲司の提案で『La maison』のほうへと移動した慧斗は、隣に座ろうとする紅龍を避けるようにカウンター一番端へと腰を下ろす。
白糸と秋槻には事情を話し、午後から出勤すると伝えてある。これまで皆勤を貫いていたというのに水の泡だ。
「なぁ、慧斗、」
「ほぼ初対面のかたに下の名で呼ばれるほど親しくありませんので、訂正をお願いします」
「あのクオンという子供、あの時の子供、」
「ではありません。あの子は俺の……俺ひとりの子供です」
紅龍の言葉を遮りカップをソーサーに乗せて視線を落としたまま言葉を切り出す。
「ですから、仕事上では話をいたしますが、プライベートなことには関与しないでください。あなたは別のかたと番契約を果たしたのでしょう? 過去のオメガのことなんて捨て置いてください」
「は?」
一気にまくし立てた慧斗は、傍らに置いたバッグを手にし立ち上がると、そのまま店を出て行く。背後から紅龍が引き止める声が聞こえたが無視だ。今は耳を傾ける余裕なんてない。
カロロンとカウベルが店内に虚しく響き渡った。
店を出た慧斗は、腹の中を渦巻くどうにもならない感情が噴出しないよう、唇を引き結んで歩く。泣きたいのを必死で堪えてるせいか、庭に咲く花もいつもなら癒されるハーブの香りも今の彼には届かなかった。
どうして今頃自分たちの前に現れたのだろう。
玲司の話しでは紅龍が慧斗を探していたと言っていたが、それはなんのために。
やはり紅音の存在が疎ましいのか、それとも番の人との間に子供が恵まれなかったのか。
どちらにしても紅音と引き離される可能性が高いように思える。
「冗談じゃない」
噛み締めた歯の間から鋭い声が漏れ出る。
紅音を離す気など毛頭もない。それなら紅龍と断絶するために大学を辞めて引越ししたっていい。
これまで築き上げた時間よりも慧斗は紅音を選ぶ。
紅音は慧斗の宝だ。引き離されたら生きていけない。
愛している男よりも、慧斗にとって紅音のほうが大事で守りたい存在。
何がなんでも絶対に紅龍には紅音を渡すつもりはないと、慧斗は猛然と学園に向かうために駅までの道を無心で歩いた。
予想外の人物の邂逅と、息子が繰り出した情報に、慧斗は混乱したまま二人の間を右に左にと視線を動かす。
「慧斗」
「っ!」
甘やかな声が慧斗の耳に届く。
「慧斗」
あの日何度も囁かれた記憶が蘇る。朝か夜か分からぬ濃密な時間。フェロモンの香りで朦朧としながらも脳裏に刻まれた紅龍の声。もう二度と聞くことはないと思っていた彼の声がこんなにも近くで聞こえて泣きそうになる。
「玲司から聞いた。変な奴に付き纏われてると」
静かにそう語る紅龍の言葉に慧斗は身を竦ませる。玲司はどうしてその話を彼にしたのか。
慧斗は繋いだ紅音の手をキュッと掴み、噛み締めた唇を解くと冷たい言葉を吐く。身の内を焦がすような過去の熱を追い払うかのように。
「……あなたには関係のない話です。王さん」
「慧斗?」
ああ最悪だ。紅龍の声は朝だというのに、慧斗を淫靡な泉に頭の先まで浸してくる。このままなにもかもを投げ打って彼の胸に飛び込めば楽なのだろう。だが、彼には別の番がいる。自分はどこまでいっても『一夜の遊び』という立ち位置は変わらない。
だから慧斗は意識して紅龍を『王さん』と呼ぶ。冷静であれと自分に言い聞かせる。
彼に頼る弱い自分は嫌いだ。
紅音を生んだとき、慧斗は強くひとりでも紅音を立派に育てようと心に決めた。
大変な中でも愛情いっぱいに紅音を育て、ふたりだけの世界で十分だと自分に言い聞かせて今日まできた。
それなのにどうして今頃紅龍は慧斗の前に現れたのか。どうしてこんなにも心を揺さぶってくるのか。
これ以上傷つきたくないから、紅龍と関わりたくないのに。
「玲司さんからどのように聞いたか分かりませんが、これは俺の問題であって、仕事上の付き合いしかないあなたには全く関係ない話ですので。仕事については引き受けた以上は最後まで取り組ませていただきます。ですがあなたがいくら玲司さんの昔からのお付き合いがあったとしても、俺とは他人ですから放っておいてください。……行こう、紅音」
引きとめようとする紅龍を無視して、紅音の手を引いて駅のほうへと向かう。店側から入ろうと思ったが、下手に紅龍に引き止められると心が揺れてしまう。遠回りだが仕方がない。
「おかーさん、あのおじさんしりあい?」
息子の純粋な疑問。しかし、芸能に疎い息子からすれば、世界的に有名な俳優ですら『おじさん』になるのかと、こわばっていた気持ちが少し楽になった。
「うん、秋槻理事にお願いされて、あのおじさんの通訳をすることになったんだ」
「つーやく? でも、あのおじさんにほんごはなしてたよ?」
「あ……そうだね」
そうだ。確かに彼は弐本語で慧斗と対峙していた。そんな子どもですら気づくことさえ、頭から飛んでいたとは。どれだけ緊張していたのだ。
でもそうなると、通訳など必要ないのでは。一度秋槻に確認を取る必要がある。
途中、商店街に入る前に迂回して寒川家の自宅門に設置してある、インターフォンを押した。こちらも狭いながらも花やハーブで溢れ、一角には小さな畑もある。主にこちらは桔梗が管理しているらしく、多く収穫できた時などはおすそ分けをしてくれる。
料理は壊滅的と聞いているが、植物を育てることに関してはかなりの腕前のようだ。
「あ、慧斗君。今開けるから待ってね」
スピーカーから桔梗の声が聞こえ、いつものように間を置かず玲司が姿を現す。彼は基本的に番である桔梗を対応に出さないようにしている。なにか事情があるのか、はたまたアルファの独占欲のなせる業なのか。聞いても教えてくれなさそうなのであえて尋ねたことはない。
正直今はどうでもいい。それよりも……
「おはよう、慧斗君」
「……喋りましたね」
「はて?」
唐突にキロリと慧斗に睨まれ咎められた玲司は分かっていないのか、首を傾げてハテナを飛ばしている。
「王紅龍氏に、昨日の話をしたでしょう?」
「あ、ああ。はい、話しましたよ」
素直に白状する玲司を前に慧斗はガクリと首を折る。彼的には慧斗を心配した故の行動だから強く言えないのが困る。
「なんてことしてくれたんですか……」
「いったいなにが……あぁ、なるほど」
玲司は玄関の扉から体を半分乗り出し自宅門扉のほうを見やると、慧斗が憤慨しているのを理解したのか頷く。
「どうして話しちゃったんですか。あのかたにはあまり関わりたくないんですけど」
「確かに会う日は学園構内ですし、なにかあれば連絡するようには言いましたが、まさか翌日から行動するとは……」
「困ります、本当に。……あ、ところで王氏が弐本に来たのって最近ですよね?」
「ええ、一週間くらい前だったかと。なにかありました?」
実は、と口を開きかけた所で、紅音が興味深げに見上げているのに気づく。
「ごほんっ。先に紅音をお願いします。紅音、いい子で待ってて」
「紅音君、上に桔梗君が待ってるので、先に行っててくれますか?」
「わかってるー。おかーさんおしごとがんばってー」
「頑張ってくるよ。じゃあね」
小さく手を振る慧斗に紅音はぶんぶんと力いっぱいに手を振ったあと、慣れたように靴を脱ぎ二階に続く階段を昇っていった。その姿が完全に消え「ききょーさーん」と遠くから元気な声が聞こえたのを確かめた慧斗は、それで、と止めていた話を口にする。
「紅音の話では、先月……新学期が始まってすぐらしいですが、保育園を覗いていた男性がいたそうです」
「まさか、紅龍がその人物だと?」
「さっき紅音がはっきりと言ったので」
「……」
指を唇に当て思案していた玲司は、門の所で佇む悪友に声を掛ける。
「紅龍、君先月から弐本に来てた?」
「ああ、お前から慧斗の情報を得てすぐに。それが?」
「それが、じゃないですよ。どうして知らせてくれなかったんですか」
額に手を当て深いため息をつく玲司と、それがどうしたと言わんばかりに胸を張る紅龍に挟まれ、慧斗は困惑顔で何も言えずにいた。
「ふたりストーカーがいたってことですね」
「は?」
「その通りになりますね。どうしますか、警察でも呼びましょうか」
「個人的にはそれが最善なんですが、一応学園の賓客ですからね……」
「ちょっと待て! どうしてそうなる!」
ふたり揃って深々と息を落とす姿に、紅龍が慌てて話を割った。
「つまりは、たまたま理事との顔合わせついでに、慧斗君を見に行こうと学園構内まで侵入が成功したものの、道に迷って保育園にたどり着いたと」
「ああ、そこで俺と同じ髪と目をした子供がいたから気になっただけだ。まさか慧斗の子供だとは思わなかったが……」
「……」
ちらり、と紅龍の視線が慧斗に向けられたが、慧斗は何も答えず玲司の淹れたコーヒーを口に含む。
いつまでも玄関先で言い合っても埒があかないと、玲司の提案で『La maison』のほうへと移動した慧斗は、隣に座ろうとする紅龍を避けるようにカウンター一番端へと腰を下ろす。
白糸と秋槻には事情を話し、午後から出勤すると伝えてある。これまで皆勤を貫いていたというのに水の泡だ。
「なぁ、慧斗、」
「ほぼ初対面のかたに下の名で呼ばれるほど親しくありませんので、訂正をお願いします」
「あのクオンという子供、あの時の子供、」
「ではありません。あの子は俺の……俺ひとりの子供です」
紅龍の言葉を遮りカップをソーサーに乗せて視線を落としたまま言葉を切り出す。
「ですから、仕事上では話をいたしますが、プライベートなことには関与しないでください。あなたは別のかたと番契約を果たしたのでしょう? 過去のオメガのことなんて捨て置いてください」
「は?」
一気にまくし立てた慧斗は、傍らに置いたバッグを手にし立ち上がると、そのまま店を出て行く。背後から紅龍が引き止める声が聞こえたが無視だ。今は耳を傾ける余裕なんてない。
カロロンとカウベルが店内に虚しく響き渡った。
店を出た慧斗は、腹の中を渦巻くどうにもならない感情が噴出しないよう、唇を引き結んで歩く。泣きたいのを必死で堪えてるせいか、庭に咲く花もいつもなら癒されるハーブの香りも今の彼には届かなかった。
どうして今頃自分たちの前に現れたのだろう。
玲司の話しでは紅龍が慧斗を探していたと言っていたが、それはなんのために。
やはり紅音の存在が疎ましいのか、それとも番の人との間に子供が恵まれなかったのか。
どちらにしても紅音と引き離される可能性が高いように思える。
「冗談じゃない」
噛み締めた歯の間から鋭い声が漏れ出る。
紅音を離す気など毛頭もない。それなら紅龍と断絶するために大学を辞めて引越ししたっていい。
これまで築き上げた時間よりも慧斗は紅音を選ぶ。
紅音は慧斗の宝だ。引き離されたら生きていけない。
愛している男よりも、慧斗にとって紅音のほうが大事で守りたい存在。
何がなんでも絶対に紅龍には紅音を渡すつもりはないと、慧斗は猛然と学園に向かうために駅までの道を無心で歩いた。
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