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11お荷物
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「私はアレシア、私と訓練してもらえませんか?」
そこで俺はオウガから相談と合図を送られたので、ちょっと待ってもらえますかと言ってオウガと素早く相談した。俺が他のハンターの戦い方も知っておきたいと言うと、確かに参考になるかもしれないとオウガも認めた。それでじゃんけんして勝った、俺が最初にアレシアの相手をすることになった。すらりとした体をした、なかなか美女のアビスハンターだった。
「それじゃ、用意はいい? おじさん」
「いつでもどうぞ、お姉さん」
俺がアレシアに刀で斬り込んでいったら、アレシアがワイヤーを取り出した。あっ、これ捕まるとまずいやつだと俺は判断して、そのワイヤーを軽く避けた。でもアレシアは次から次にワイヤーをのばしてきて、一度俺の足が引っかかったらそれで終わりだった。俺はワイヤーでぐるぐる巻きにされて、なかなかの美女との訓練はあっさり終わってしまった、俺はそれが悲しかったがワイヤーを解いて貰うとオウガに全力で突っ切れと合図した。
「敵討ちは頼むぜ、パートナー」
「うん、分かった」
次はオウガがアレシアに勝負を挑んだ、武器は槍で勝負が始まってすぐにオウガは、俺の合図したとおりに全力でアレシアに突っ込んでいった。途中でワイヤーをしかけられても、槍でそれを無理やり引き千切って、オウガは走りアレシアの首元に槍を突き付けた。アレシアは苦笑しながら降参と言って手を上げた、俺とオウガはお疲れと言って右手を打ち合わせた。アレシアには訓練につきあってくれて、ありがとうと二人で礼を言った。
「ワイヤーか、似たようなアビスの変種がいたら面倒だな」
「最初の勢いで吹っ飛ばせればいいけどね」
「俺もワイヤー練習してみようかな?」
「あやとりもできなかったロンだよ、止めときなよ」
「そうか、残念。必殺技っぽくて良いかと思ったのに」
「ロンの良いところは柔軟さだよ」
そうやって俺とオウガがアレシアとの闘いを反省していると、アレシアが意味ありげにこちらを見つめていた。よく見ると運動場中のハンターが俺たちを見ていた、今までこんなに注目されたことはないので不思議に思った。そして、アレシアが俺たちにまた話しかけてきた。オウガは無意識だろうか、俺より前に立った。
「そっちのおじさんはともかく、オウガだったっけ。初見で負けたのは、私は貴方が初めてよ」
「ああ、それは僕の大事なロンのアドバイスのおかげですよ」
「別に言うことないのに、合図しなくてもお前なら勝ってたよ」
「まぁ、おじさんはおいといて、オウガ。貴方うちのパーティに入らない?」
「お断りします、僕はロンとパーティを組んでるので」
「そうそう、俺とオウガはパートナーだしな」
「残念ね、そんなおじさんがパートナーだっていうのも残念。どう、私と今晩過ごしてみない?」
「結構です、僕はロンの方がいいので」
「パートナーって!? 性的なパートナーって意味じゃねぇぞ!?」
最後のあたりパートナーという単語が相棒ではなくて、性的な恋人扱いされてたので俺は抗議した。そうしたらアレシアはそれならと、オウガにまた今夜の誘いをかけていたが、もちろんお断りをされていた。アレシアは意味ありげに笑うと去っていった、それから運動場で俺の扱いが軽くなった、逆にオウガは重くみられてよく訓練を申し込まれていた、ついでに夜のお誘いもかけられていた。
「二十二歳でおじさんってのはねぇだろ!!」
「まだ早過ぎるよね、それにしてもロンを軽く扱うなんて酷い」
「まぁ、最初にあれだけ派手に負ければ仕方ないだろ」
「戦った順番が逆だったら、きっとロンが勝ってた」
「そりゃ、まぁな。でも向こうからしたらそうじゃねぇだろ」
「とにかく、僕のロンが軽く扱われるのが悔しい!!」
俺は軽く扱われるのはどうでも良かったが、他のハンターと訓練できないのは残念だった。まぁオウガが後で相手と同じような技を出してくれて、それで俺も他のハンターと訓練しているようなものだった。俺はカリニの村でオウガもこんな気持ちだったのかと思った、俺以外に他に訓練してくれるような相手もいなかった、俺はオウガがそんな環境でもいじけず真っすぐに育ったことが嬉しかった。
「それよりオウガ、お前貞操の心配した方がよくねぇか?」
「ああ、女性のハンターと一部の男性のハンターだね。本当に迷惑」
「俺、お前がそのうち無理やり、連れ込み宿にでもつれこまれそうで心配」
「ロンだったら僕はいつでもいいよ、何なら今からでもいいよ!!」
「しないつーの!! でもマジで貞操には気をつけとけよ」
「全く迷惑な話だよ、僕は今度から顔を隠そうかな」
実際にオウガは女性のハンターと一部男性のハンターにモテていた、今夜のお誘いが無い日の方が珍しかったくらいだ。都会の方が性に奔放だとは聞いていたが、ここまでオウガがモテるとは思わなかった。もっとも確かにオウガは中性的で綺麗な顔をしていたし、男女問わずにモテても仕方がないのかもしれなかった。
「おっ、アビスが七体だってさ。この依頼受けるか?」
「そうだね、そろそろ弾丸も補充したいし、受けよう」
「それじゃ、受付のお姉さんに……」
「僕が行ってくるね、ロンはお留守番」
「そこまで警戒しなくてもよくないか?」
「駄目、ロンが受付のお姉さんと結婚することになった、なんて話は絶対に聞きたくない」
オウガは俺に女性を近づけるのを嫌った、まぁあいつが俺に惚れてるからだが、でもハンターギルドのお姉さんとくらい話をさせて欲しかった。たたでさえ運動場で他のハンターと挨拶くらいしかできないのに、俺としては受付のお姉さんと世間話くらいしたかった。俺がそうしていたらアレシアがいつの間にか俺に近づいてきた、そうして俺に厳しいことを言いだした。
「オウガのお荷物になるのは止めて」
「俺はお荷物なんかじゃねぇぞ」
「それならそれなりの実力を見せてよ、おじさん」
「おじさん呼ばわりも止めろよ、俺はまだ二十二歳だぜ」
「そんなことどうでもいいわ、オウガは魅力的なハンターなんだから関わらないで」
「そりゃ、オウガに直接言いな。でも、あいつ怒らせたら怖いぞ」
俺とアリシアは全く意見が合わずにそのまま会話を打ち切った、俺はオウガのお荷物じゃない大事なパートナーだ。これだけは譲れない俺の誇りだった、実際に俺がオウガの足を引っ張りだしたら、俺はアビスハンターを潔く止めて田舎にでも引っ込むつもりだった。もちろんそんな先のことはオウガには何も言っていない、ハンターの引退後は田舎に引っ込んで女房の一人も見つけられれば良かった。そこに怖い顔のオウガが帰ってきた、どうやらアリシアと話していたことを怒っていた。
「何の用だったの、あのおばさん」
「うっわっ、おばさん扱いかよ。……俺がオウガのお荷物になるから離れろってよ」
「あのババアにちょっと訓練を申し込んでくる!!」
「俺は気にしてねぇから!! お願いだから訓練で殺そうとしないで!!」
「不慮の事故ってやつだよ!!」
「本当に実行しそうなことを言うなよ、もうびっくりすんだろ」
それからオウガを宥めるのは大変だった、オウガはアレシアを完全に敵と認識したようだった。さてそれよりもアビス退治だ、街から乗合馬車で二時間くらいの村だった。そのアビスの出現場所は山だった、今までアビスは海から来ることが多いから少し珍しかった。そうして俺たちは翌日その村についた、そうしたら村人は数人しか残っていなかった。
「一体どんなアビスが来たんだ?」
「何か変わった点はありましたか?」
「俺たちにアビスの違いなんて分からない、十日も前に依頼を出したのに誰も来てくれなかった」
「そうか、そりゃ悪かったな」
「すみません、力及ばず」
「これじゃ、アビスを倒して貰っても移住するしかない」
「分かった、とりあえずアビスの方はどうにかするぜ」
「ええ、村の仇はとります」
「ああ、そのくらいはしてくれ」
その夜現れたアビスは平凡な普通のアビスだった、俺もオウガも落ち着いて七体を倒した。黒石が七個手に入って依頼達成印を貰い、それからアビスの反応がないことを確認して、生き残った数人の村人と首都テンプルムに帰ってきた。数人の村人は不安そうに首都に入っていった、何とも言えない後味の悪い悲しい依頼だった。
「俺たちにできる範囲で、アビスの依頼に気をつけようぜ。オウガ」
そこで俺はオウガから相談と合図を送られたので、ちょっと待ってもらえますかと言ってオウガと素早く相談した。俺が他のハンターの戦い方も知っておきたいと言うと、確かに参考になるかもしれないとオウガも認めた。それでじゃんけんして勝った、俺が最初にアレシアの相手をすることになった。すらりとした体をした、なかなか美女のアビスハンターだった。
「それじゃ、用意はいい? おじさん」
「いつでもどうぞ、お姉さん」
俺がアレシアに刀で斬り込んでいったら、アレシアがワイヤーを取り出した。あっ、これ捕まるとまずいやつだと俺は判断して、そのワイヤーを軽く避けた。でもアレシアは次から次にワイヤーをのばしてきて、一度俺の足が引っかかったらそれで終わりだった。俺はワイヤーでぐるぐる巻きにされて、なかなかの美女との訓練はあっさり終わってしまった、俺はそれが悲しかったがワイヤーを解いて貰うとオウガに全力で突っ切れと合図した。
「敵討ちは頼むぜ、パートナー」
「うん、分かった」
次はオウガがアレシアに勝負を挑んだ、武器は槍で勝負が始まってすぐにオウガは、俺の合図したとおりに全力でアレシアに突っ込んでいった。途中でワイヤーをしかけられても、槍でそれを無理やり引き千切って、オウガは走りアレシアの首元に槍を突き付けた。アレシアは苦笑しながら降参と言って手を上げた、俺とオウガはお疲れと言って右手を打ち合わせた。アレシアには訓練につきあってくれて、ありがとうと二人で礼を言った。
「ワイヤーか、似たようなアビスの変種がいたら面倒だな」
「最初の勢いで吹っ飛ばせればいいけどね」
「俺もワイヤー練習してみようかな?」
「あやとりもできなかったロンだよ、止めときなよ」
「そうか、残念。必殺技っぽくて良いかと思ったのに」
「ロンの良いところは柔軟さだよ」
そうやって俺とオウガがアレシアとの闘いを反省していると、アレシアが意味ありげにこちらを見つめていた。よく見ると運動場中のハンターが俺たちを見ていた、今までこんなに注目されたことはないので不思議に思った。そして、アレシアが俺たちにまた話しかけてきた。オウガは無意識だろうか、俺より前に立った。
「そっちのおじさんはともかく、オウガだったっけ。初見で負けたのは、私は貴方が初めてよ」
「ああ、それは僕の大事なロンのアドバイスのおかげですよ」
「別に言うことないのに、合図しなくてもお前なら勝ってたよ」
「まぁ、おじさんはおいといて、オウガ。貴方うちのパーティに入らない?」
「お断りします、僕はロンとパーティを組んでるので」
「そうそう、俺とオウガはパートナーだしな」
「残念ね、そんなおじさんがパートナーだっていうのも残念。どう、私と今晩過ごしてみない?」
「結構です、僕はロンの方がいいので」
「パートナーって!? 性的なパートナーって意味じゃねぇぞ!?」
最後のあたりパートナーという単語が相棒ではなくて、性的な恋人扱いされてたので俺は抗議した。そうしたらアレシアはそれならと、オウガにまた今夜の誘いをかけていたが、もちろんお断りをされていた。アレシアは意味ありげに笑うと去っていった、それから運動場で俺の扱いが軽くなった、逆にオウガは重くみられてよく訓練を申し込まれていた、ついでに夜のお誘いもかけられていた。
「二十二歳でおじさんってのはねぇだろ!!」
「まだ早過ぎるよね、それにしてもロンを軽く扱うなんて酷い」
「まぁ、最初にあれだけ派手に負ければ仕方ないだろ」
「戦った順番が逆だったら、きっとロンが勝ってた」
「そりゃ、まぁな。でも向こうからしたらそうじゃねぇだろ」
「とにかく、僕のロンが軽く扱われるのが悔しい!!」
俺は軽く扱われるのはどうでも良かったが、他のハンターと訓練できないのは残念だった。まぁオウガが後で相手と同じような技を出してくれて、それで俺も他のハンターと訓練しているようなものだった。俺はカリニの村でオウガもこんな気持ちだったのかと思った、俺以外に他に訓練してくれるような相手もいなかった、俺はオウガがそんな環境でもいじけず真っすぐに育ったことが嬉しかった。
「それよりオウガ、お前貞操の心配した方がよくねぇか?」
「ああ、女性のハンターと一部の男性のハンターだね。本当に迷惑」
「俺、お前がそのうち無理やり、連れ込み宿にでもつれこまれそうで心配」
「ロンだったら僕はいつでもいいよ、何なら今からでもいいよ!!」
「しないつーの!! でもマジで貞操には気をつけとけよ」
「全く迷惑な話だよ、僕は今度から顔を隠そうかな」
実際にオウガは女性のハンターと一部男性のハンターにモテていた、今夜のお誘いが無い日の方が珍しかったくらいだ。都会の方が性に奔放だとは聞いていたが、ここまでオウガがモテるとは思わなかった。もっとも確かにオウガは中性的で綺麗な顔をしていたし、男女問わずにモテても仕方がないのかもしれなかった。
「おっ、アビスが七体だってさ。この依頼受けるか?」
「そうだね、そろそろ弾丸も補充したいし、受けよう」
「それじゃ、受付のお姉さんに……」
「僕が行ってくるね、ロンはお留守番」
「そこまで警戒しなくてもよくないか?」
「駄目、ロンが受付のお姉さんと結婚することになった、なんて話は絶対に聞きたくない」
オウガは俺に女性を近づけるのを嫌った、まぁあいつが俺に惚れてるからだが、でもハンターギルドのお姉さんとくらい話をさせて欲しかった。たたでさえ運動場で他のハンターと挨拶くらいしかできないのに、俺としては受付のお姉さんと世間話くらいしたかった。俺がそうしていたらアレシアがいつの間にか俺に近づいてきた、そうして俺に厳しいことを言いだした。
「オウガのお荷物になるのは止めて」
「俺はお荷物なんかじゃねぇぞ」
「それならそれなりの実力を見せてよ、おじさん」
「おじさん呼ばわりも止めろよ、俺はまだ二十二歳だぜ」
「そんなことどうでもいいわ、オウガは魅力的なハンターなんだから関わらないで」
「そりゃ、オウガに直接言いな。でも、あいつ怒らせたら怖いぞ」
俺とアリシアは全く意見が合わずにそのまま会話を打ち切った、俺はオウガのお荷物じゃない大事なパートナーだ。これだけは譲れない俺の誇りだった、実際に俺がオウガの足を引っ張りだしたら、俺はアビスハンターを潔く止めて田舎にでも引っ込むつもりだった。もちろんそんな先のことはオウガには何も言っていない、ハンターの引退後は田舎に引っ込んで女房の一人も見つけられれば良かった。そこに怖い顔のオウガが帰ってきた、どうやらアリシアと話していたことを怒っていた。
「何の用だったの、あのおばさん」
「うっわっ、おばさん扱いかよ。……俺がオウガのお荷物になるから離れろってよ」
「あのババアにちょっと訓練を申し込んでくる!!」
「俺は気にしてねぇから!! お願いだから訓練で殺そうとしないで!!」
「不慮の事故ってやつだよ!!」
「本当に実行しそうなことを言うなよ、もうびっくりすんだろ」
それからオウガを宥めるのは大変だった、オウガはアレシアを完全に敵と認識したようだった。さてそれよりもアビス退治だ、街から乗合馬車で二時間くらいの村だった。そのアビスの出現場所は山だった、今までアビスは海から来ることが多いから少し珍しかった。そうして俺たちは翌日その村についた、そうしたら村人は数人しか残っていなかった。
「一体どんなアビスが来たんだ?」
「何か変わった点はありましたか?」
「俺たちにアビスの違いなんて分からない、十日も前に依頼を出したのに誰も来てくれなかった」
「そうか、そりゃ悪かったな」
「すみません、力及ばず」
「これじゃ、アビスを倒して貰っても移住するしかない」
「分かった、とりあえずアビスの方はどうにかするぜ」
「ええ、村の仇はとります」
「ああ、そのくらいはしてくれ」
その夜現れたアビスは平凡な普通のアビスだった、俺もオウガも落ち着いて七体を倒した。黒石が七個手に入って依頼達成印を貰い、それからアビスの反応がないことを確認して、生き残った数人の村人と首都テンプルムに帰ってきた。数人の村人は不安そうに首都に入っていった、何とも言えない後味の悪い悲しい依頼だった。
「俺たちにできる範囲で、アビスの依頼に気をつけようぜ。オウガ」
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