133 / 158
強豪の隠し玉
しおりを挟む
一回裏の守備が終わりマウンドから引き上げてきた僕は、真っ先に木戸たちがこそこそやっていることと、その意図を確認しにいった。木戸はすでにダッシュでベンチへ帰り、由布と話をしている。
「マネちゃん、どうだった?
やっぱ似てるとこあるかい?」
「はい、松白のタイミングの取り方はさすがって感じです!
まだはっきりとはわかりませんけど、主将が予想してた通りだと思いますね!!
あの練習は間違っていなかったという証明にもなりますね!!
さすがです! やっぱりすごいです!!!」
「やっぱそれほどだろ?
俺は野球が絡むと頭が冴えてくるんだよなー
多分俺って天才過ぎて勉強とか向かないんだと思うわ」
「どうでもいいけど声がデカいよ……
そんでどういう考えなのか聞かせてくれよ。
松白の打ち方については、あのスポンジ打つ練習で何となくわかったけどさ」
この二人が話していると、どんな作戦なのか、どんな相談してるのかが、球場内全ての人に伝わりそうなデカい声なので、僕は慌てて口を挟んだ。二人とも少しトーンを落として続きを話しはじめる。
「カズもさすがだな、俺に近い人種なだけのことはある。
これはマネちゃんの親父さんにも確認してもらったことなんだけどよ。
フォーシーム系の伸びる球は従来のレベルスイングで打つのが理想ってされてるわけ。
でも流行の沈む球、つまりツーシームとかスライダー、スプリットなんかはアッパーがいいらしい。
だけどどっちが来るのかなんてわからんだろ?
だからタイミングをやや早め始動にして、目付を前にしてるんだと考えてんのさ」
「なるほどな、それで自分たちもそう打てるようにスポンジ打つ練習か。
だけど、相手のピッチャーがそう言う球投げるって知ってたのか?」
「マネちゃんの情報収集のおかげで、球種はわからなくても内野ゴロがめちゃ多かったからな。
俺がカズにやらせようと思ってたやつだよ。
現に今の回は三球しか投げてないだろ?」
「そうなんですよ!
でも、球数減らすことも大切なんですけど、相手の球種とタイミングを知るのも大切です!
そのためにカメラで覗いて、吉田センパイとの違いをチェックしてるってわけなんですよ!!」
「しー、声デカいってば……
まあ…… そういうことね。
んでマネジャーがサイン出してるのはなんで?」
「あれはブラフもあんだけど、カズのボールと向こうのエースのボールが似てたかどうか。
それと事前に予想していたタイミングで振っているかどうかのチェックだな。
一番重要なのは相手の得意なコースを教えてもらってるってことだけどよ」
「それであんな微妙なコースへ微妙なボールを投げさせたのか。
でも一点取られたら切り替えるんだろ?」
「まあそうだな、わかっちゃいると思うけど勝つ気でやってんだからさ。
でも大量リードしたら考え変えるかもしれないからまだわかんねえぞ?」
僕はグラブで木戸の胸をつついてOKのサインを出した。ま、やれるとこまで乗ってみるかという半ば自棄に近い気分だ。分かってはいたが、木戸は味方にすると頼もしく、味方にいても心臓に悪い、そんな男だ……
そして、プロテクターを外して打席に向かう木戸が丸山へ声をかけた。また何か賭けでもするつもりなのか疑いたくなるが、今回は予想外のセリフが飛び出した。
「俺の打席に来るボール良く見とけよ?
打点が稼げなくて悪いけど、お前のために散ってきてやらあ」
「なんだよ、随分自信なさげだな。
珍しいこと言って雨天コールド狙いか?」
「いや、雨天中止は続きから再試合だろ。
中止にはならねえし今日中に決めるわ」
木戸は相変わらずの口調で、丸山とトンチンカンな会話をしてから打席に向かって行った。一体何を考えているのだろう。出塁しないこと前提で打席へ向かう木戸は初めて見たのでびっくりしてしまった。
バッターボックスへ入った木戸は、いつもとは反対にボックス先頭で構えている。沈むボールが落ちきる前に叩こうと言うことだろうが極端すぎる。狙いが読まれたら逆を突かれてしまいそうだ。
案の定、アッパー気味の大振りで三球目を打ったがボテボテのピッチャーゴロだ。しかし目の前に転がった打球は、投げ終わった投手の足元でイレギュラーし、それをピッチャー自身が蹴ってしまうと言うアクシデントとなる。まああるあるだけど同じ投手としては同情してしまう。
予定外の幸運な内野安打で初のランナーを出したナナコーベンチは大喜びだ。逆に松白は内野手がマウンドに集まってしまった。どうやら審判に許可を貰って小石を拾う時間を貰ったようだ。
でもこれはピッチャーを落ち着けるための時間稼ぎと見た。僕が投げていた時の印象では、さすが県営球場と言う素晴らしい整備状態だったし、この不運な場面なら僕だって多少時間が欲しい。
その間に木戸がファーストコーチャーのハカセに何やら耳打ちし、ハカセはベンチへ誰か来るよう指示を出した。一塁へ倉片が向かって、ハカセに何か言われてから戻ってくる。
「掛川、主将がピーゴロ狙いしろって言ってたらしい。
佐戸部先輩が、なんかそんな打ち合わせしてあるらしいって言ってたけどわかるか?」
「あー、あれね、バッチリだよ!
ストレート系は縦にバントしろってやつ、練習したでしょ!
倉片君は足早い組じゃないからちょっとしかやってないけど、池田センパイと山下センパイ、飯塚君とシマちゃんはいっぱいやったもんね。」
「もううんざりするくらいやったな……
結構難しいし、目線近くてやってる方は結構怖いんだぜ?」
池田先輩が木戸のしごきがきつかったと愚痴を言うのもわかる。それくらい繰り返しやっていたのがバント練習だった。チビベンなんて、バント失敗して打球を顔に当てた際、鼻が折れると泣き言言ってたくらいだ。でもその直後に、彼女が練習や試合中に顔でバレーのボール受けてしまうことがあるけど我慢していると聞いて、あっさり立ち直っていた。
「まあ俺様には関係ないこったな。
さっきの木戸の打席で意図はわかったし、一塁から歩いて返らせてやるとするか」
丸山は自信満々で打席へ向かう。言うことと態度は頼もしいが、あの投手を本当にそんな簡単に打てるとは思えない。ヒットでもいいから先取点に繋がるよう何とかしてくれと送り出した。
ところが、丸山は初球をあっさりとスタンドへ打ちこんで、悠々と帰還してきたのだ。そしてホームインの際、審判に何か言われていた。
「おいおい、マジで打っちゃったのかよ!
木戸の打席見て何がわかったって言うんだ?」
「簡単なことだよ。
来た球が沈んだかどうかでバットコントロールするんじゃなくて、両方打ちゃいいってこと。
沈んだらライナーかゴロ、沈まなければ高く上がるようなイメージだな」
「いや、そんな簡単な話じゃないだろ……
お前ら一体どういうセンスしてるんだよ」
言わんとしていることはわかるが、聞いても実践できるような気が全くしない。この二人が矢島へ行っていたら、山尻たちの甲子園行きは間違いなかっただろう。
「そう言えば審判から何か言われてたろ。
あれなんだったんだ?」
「ああ、ちょっと注意されちまっただけさ。
私語禁止とかそんくらいだから心配すんな」
「そうそう、松白がエース出してこないのがいけねえんだわ。
俺がエース温存か?って言ったら、マルマンが後ろで勝負棄ててるなとか言っちゃってよ。
あれは煽り過ぎだな」
「ちょっとキミたち!
そう言うことしてこないでよ!
副校長にバレたらまた私の監督力とか指導力とかアレコレ説教されるじゃないの!」
真弓先生まで参加してやいやい騒ぎ始めて、僕は頭を抱えるしかなかった。それよりも気になったのは、松白がエースを出していないということだ。
「今投げてる一番がエースだろ?
マネジャーの調べでもそうなってたはずだよね?」
「はい、三年生で去年は二番手でしたけど、今大会から一番をつけています。
データでは内野ゴロ率が非常に高く、速度キレともにAクラスかと。
難はスタミナと守備力ですね」
そうこう言っている間に、チビベンがセフティーバントで出塁した。先に二点取ってもらっただけでなく、これは僕まで回ってきそうな勢いである。
「マネちゃん、キャッチャーのデータある?
俺はあいつがエースと見てるんだわ」
「彼は一年生ですね。
県外からスカウトされてきたみたいで詳しいデータがありません。
でも今まで一度も投げてはいませんよ?
打撃は短中距離バッターで三振が多いみたいですね」
「ピッチャーへ返球するときにボール握りなおしてたし、スピンの効いたいい球放ってたよ。
あいつ、要注意だな」
木戸の言っていることは当たっているかもしれない。勘ではなく打席で見て判断しているのだし、確かに返球がキャッチャーのものとは少し違っているのは確かだ。
コイツの観察眼にはいつも驚かされるし、丸山の打撃技術にも助けられてばかりだ。今日は投げて二人に応えて見せる。そして咲へ勝利の報告をするのだ。試合序盤にもかかわらず、邪念が多すぎると自分で感じ、一人苦笑いするのだった。
「マネちゃん、どうだった?
やっぱ似てるとこあるかい?」
「はい、松白のタイミングの取り方はさすがって感じです!
まだはっきりとはわかりませんけど、主将が予想してた通りだと思いますね!!
あの練習は間違っていなかったという証明にもなりますね!!
さすがです! やっぱりすごいです!!!」
「やっぱそれほどだろ?
俺は野球が絡むと頭が冴えてくるんだよなー
多分俺って天才過ぎて勉強とか向かないんだと思うわ」
「どうでもいいけど声がデカいよ……
そんでどういう考えなのか聞かせてくれよ。
松白の打ち方については、あのスポンジ打つ練習で何となくわかったけどさ」
この二人が話していると、どんな作戦なのか、どんな相談してるのかが、球場内全ての人に伝わりそうなデカい声なので、僕は慌てて口を挟んだ。二人とも少しトーンを落として続きを話しはじめる。
「カズもさすがだな、俺に近い人種なだけのことはある。
これはマネちゃんの親父さんにも確認してもらったことなんだけどよ。
フォーシーム系の伸びる球は従来のレベルスイングで打つのが理想ってされてるわけ。
でも流行の沈む球、つまりツーシームとかスライダー、スプリットなんかはアッパーがいいらしい。
だけどどっちが来るのかなんてわからんだろ?
だからタイミングをやや早め始動にして、目付を前にしてるんだと考えてんのさ」
「なるほどな、それで自分たちもそう打てるようにスポンジ打つ練習か。
だけど、相手のピッチャーがそう言う球投げるって知ってたのか?」
「マネちゃんの情報収集のおかげで、球種はわからなくても内野ゴロがめちゃ多かったからな。
俺がカズにやらせようと思ってたやつだよ。
現に今の回は三球しか投げてないだろ?」
「そうなんですよ!
でも、球数減らすことも大切なんですけど、相手の球種とタイミングを知るのも大切です!
そのためにカメラで覗いて、吉田センパイとの違いをチェックしてるってわけなんですよ!!」
「しー、声デカいってば……
まあ…… そういうことね。
んでマネジャーがサイン出してるのはなんで?」
「あれはブラフもあんだけど、カズのボールと向こうのエースのボールが似てたかどうか。
それと事前に予想していたタイミングで振っているかどうかのチェックだな。
一番重要なのは相手の得意なコースを教えてもらってるってことだけどよ」
「それであんな微妙なコースへ微妙なボールを投げさせたのか。
でも一点取られたら切り替えるんだろ?」
「まあそうだな、わかっちゃいると思うけど勝つ気でやってんだからさ。
でも大量リードしたら考え変えるかもしれないからまだわかんねえぞ?」
僕はグラブで木戸の胸をつついてOKのサインを出した。ま、やれるとこまで乗ってみるかという半ば自棄に近い気分だ。分かってはいたが、木戸は味方にすると頼もしく、味方にいても心臓に悪い、そんな男だ……
そして、プロテクターを外して打席に向かう木戸が丸山へ声をかけた。また何か賭けでもするつもりなのか疑いたくなるが、今回は予想外のセリフが飛び出した。
「俺の打席に来るボール良く見とけよ?
打点が稼げなくて悪いけど、お前のために散ってきてやらあ」
「なんだよ、随分自信なさげだな。
珍しいこと言って雨天コールド狙いか?」
「いや、雨天中止は続きから再試合だろ。
中止にはならねえし今日中に決めるわ」
木戸は相変わらずの口調で、丸山とトンチンカンな会話をしてから打席に向かって行った。一体何を考えているのだろう。出塁しないこと前提で打席へ向かう木戸は初めて見たのでびっくりしてしまった。
バッターボックスへ入った木戸は、いつもとは反対にボックス先頭で構えている。沈むボールが落ちきる前に叩こうと言うことだろうが極端すぎる。狙いが読まれたら逆を突かれてしまいそうだ。
案の定、アッパー気味の大振りで三球目を打ったがボテボテのピッチャーゴロだ。しかし目の前に転がった打球は、投げ終わった投手の足元でイレギュラーし、それをピッチャー自身が蹴ってしまうと言うアクシデントとなる。まああるあるだけど同じ投手としては同情してしまう。
予定外の幸運な内野安打で初のランナーを出したナナコーベンチは大喜びだ。逆に松白は内野手がマウンドに集まってしまった。どうやら審判に許可を貰って小石を拾う時間を貰ったようだ。
でもこれはピッチャーを落ち着けるための時間稼ぎと見た。僕が投げていた時の印象では、さすが県営球場と言う素晴らしい整備状態だったし、この不運な場面なら僕だって多少時間が欲しい。
その間に木戸がファーストコーチャーのハカセに何やら耳打ちし、ハカセはベンチへ誰か来るよう指示を出した。一塁へ倉片が向かって、ハカセに何か言われてから戻ってくる。
「掛川、主将がピーゴロ狙いしろって言ってたらしい。
佐戸部先輩が、なんかそんな打ち合わせしてあるらしいって言ってたけどわかるか?」
「あー、あれね、バッチリだよ!
ストレート系は縦にバントしろってやつ、練習したでしょ!
倉片君は足早い組じゃないからちょっとしかやってないけど、池田センパイと山下センパイ、飯塚君とシマちゃんはいっぱいやったもんね。」
「もううんざりするくらいやったな……
結構難しいし、目線近くてやってる方は結構怖いんだぜ?」
池田先輩が木戸のしごきがきつかったと愚痴を言うのもわかる。それくらい繰り返しやっていたのがバント練習だった。チビベンなんて、バント失敗して打球を顔に当てた際、鼻が折れると泣き言言ってたくらいだ。でもその直後に、彼女が練習や試合中に顔でバレーのボール受けてしまうことがあるけど我慢していると聞いて、あっさり立ち直っていた。
「まあ俺様には関係ないこったな。
さっきの木戸の打席で意図はわかったし、一塁から歩いて返らせてやるとするか」
丸山は自信満々で打席へ向かう。言うことと態度は頼もしいが、あの投手を本当にそんな簡単に打てるとは思えない。ヒットでもいいから先取点に繋がるよう何とかしてくれと送り出した。
ところが、丸山は初球をあっさりとスタンドへ打ちこんで、悠々と帰還してきたのだ。そしてホームインの際、審判に何か言われていた。
「おいおい、マジで打っちゃったのかよ!
木戸の打席見て何がわかったって言うんだ?」
「簡単なことだよ。
来た球が沈んだかどうかでバットコントロールするんじゃなくて、両方打ちゃいいってこと。
沈んだらライナーかゴロ、沈まなければ高く上がるようなイメージだな」
「いや、そんな簡単な話じゃないだろ……
お前ら一体どういうセンスしてるんだよ」
言わんとしていることはわかるが、聞いても実践できるような気が全くしない。この二人が矢島へ行っていたら、山尻たちの甲子園行きは間違いなかっただろう。
「そう言えば審判から何か言われてたろ。
あれなんだったんだ?」
「ああ、ちょっと注意されちまっただけさ。
私語禁止とかそんくらいだから心配すんな」
「そうそう、松白がエース出してこないのがいけねえんだわ。
俺がエース温存か?って言ったら、マルマンが後ろで勝負棄ててるなとか言っちゃってよ。
あれは煽り過ぎだな」
「ちょっとキミたち!
そう言うことしてこないでよ!
副校長にバレたらまた私の監督力とか指導力とかアレコレ説教されるじゃないの!」
真弓先生まで参加してやいやい騒ぎ始めて、僕は頭を抱えるしかなかった。それよりも気になったのは、松白がエースを出していないということだ。
「今投げてる一番がエースだろ?
マネジャーの調べでもそうなってたはずだよね?」
「はい、三年生で去年は二番手でしたけど、今大会から一番をつけています。
データでは内野ゴロ率が非常に高く、速度キレともにAクラスかと。
難はスタミナと守備力ですね」
そうこう言っている間に、チビベンがセフティーバントで出塁した。先に二点取ってもらっただけでなく、これは僕まで回ってきそうな勢いである。
「マネちゃん、キャッチャーのデータある?
俺はあいつがエースと見てるんだわ」
「彼は一年生ですね。
県外からスカウトされてきたみたいで詳しいデータがありません。
でも今まで一度も投げてはいませんよ?
打撃は短中距離バッターで三振が多いみたいですね」
「ピッチャーへ返球するときにボール握りなおしてたし、スピンの効いたいい球放ってたよ。
あいつ、要注意だな」
木戸の言っていることは当たっているかもしれない。勘ではなく打席で見て判断しているのだし、確かに返球がキャッチャーのものとは少し違っているのは確かだ。
コイツの観察眼にはいつも驚かされるし、丸山の打撃技術にも助けられてばかりだ。今日は投げて二人に応えて見せる。そして咲へ勝利の報告をするのだ。試合序盤にもかかわらず、邪念が多すぎると自分で感じ、一人苦笑いするのだった。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ハーレムに憧れてたけど僕が欲しいのはヤンデレハーレムじゃない!
いーじーしっくす
青春
赤坂拓真は漫画やアニメのハーレムという不健全なことに憧れる健全な普通の男子高校生。
しかし、ある日突然目の前に現れたクラスメイトから相談を受けた瞬間から、拓真の学園生活は予想もできない騒動に巻き込まれることになる。
その相談の理由は、【彼氏を女帝にNTRされたからその復讐を手伝って欲しい】とのこと。断ろうとしても断りきれない拓真は渋々手伝うことになったが、実はその女帝〘渡瀬彩音〙は拓真の想い人であった。そして拓真は「そんな訳が無い!」と手伝うふりをしながら彩音の潔白を証明しようとするが……。
証明しようとすればするほど増えていくNTR被害者の女の子達。
そしてなぜかその子達に付きまとわれる拓真の学園生活。
深まる彼女達の共通の【彼氏】の謎。
拓真の想いは届くのか? それとも……。
「ねぇ、拓真。好きって言って?」
「嫌だよ」
「お墓っていくらかしら?」
「なんで!?」
純粋で不純なほっこりラブコメ! ここに開幕!
陰キャ幼馴染に振られた負けヒロインは俺がいる限り絶対に勝つ!
みずがめ
青春
杉藤千夏はツンデレ少女である。
そんな彼女は誤解から好意を抱いていた幼馴染に軽蔑されてしまう。その場面を偶然目撃した佐野将隆は絶好のチャンスだと立ち上がった。
千夏に好意を寄せていた将隆だったが、彼女には生まれた頃から幼馴染の男子がいた。半ば諦めていたのに突然転がり込んできた好機。それを逃すことなく、将隆は千夏の弱った心に容赦なくつけ込んでいくのであった。
徐々に解されていく千夏の心。いつしか彼女は将隆なしではいられなくなっていく…。口うるさいツンデレ女子が優しい美少女幼馴染だと気づいても、今さらもう遅い!
※他サイトにも投稿しています。
※表紙絵イラストはおしつじさん、ロゴはあっきコタロウさんに作っていただきました。
全体的にどうしようもない高校生日記
天平 楓
青春
ある年の春、高校生になった僕、金沢籘華(かなざわとうか)は念願の玉津高校に入学することができた。そこで出会ったのは中学時代からの友人北見奏輝と喜多方楓の二人。喜多方のどうしようもない性格に奔放されつつも、北見の秘められた性格、そして自身では気づくことのなかった能力に気づいていき…。
ブラックジョーク要素が含まれていますが、決して特定の民族並びに集団を侮蔑、攻撃、または礼賛する意図はありません。
【完結】俺のセフレが幼なじみなんですが?
おもち
恋愛
アプリで知り合った女の子。初対面の彼女は予想より断然可愛かった。事前に取り決めていたとおり、2人は恋愛NGの都合の良い関係(セフレ)になる。何回か関係を続け、ある日、彼女の家まで送ると……、その家は、見覚えのある家だった。
『え、ここ、幼馴染の家なんだけど……?』
※他サイトでも投稿しています。2サイト計60万PV作品です。
先輩に振られた。でも、いとこと幼馴染が結婚したいという想いを伝えてくる。俺を振った先輩は、間に合わない。恋、デレデレ、甘々でラブラブな青春。
のんびりとゆっくり
青春
俺、海春夢海(うみはるゆめうみ)。俺は高校一年生の時、先輩に振られた。高校二年生の始業式の日、俺は、いとこの春島紗緒里(はるしまさおり)ちゃんと再会を果たす。彼女は、幼い頃もかわいかったが、より一層かわいくなっていた。彼女は、俺に恋している。そして、婚約して結婚したい、と言ってきている。戸惑いながらも、彼女の熱い想いに、次第に彼女に傾いていく俺の心。そして、かわいい子で幼馴染の夏森寿々子(なつもりすずこ)ちゃんも、俺と婚約して結婚してほしい、という気持ちを伝えてきた。先輩は、その後、付き合ってほしいと言ってきたが、間に合わない。俺のデレデレ、甘々でラブラブな青春が、今始まろうとしている。この作品は、「小説家になろう」様「カクヨム」様にも投稿しています。「小説家になろう」様「カクヨム」様への投稿は、「先輩に振られた俺。でも、その後、いとこと幼馴染が婚約して結婚したい、という想いを一生懸命伝えてくる。俺を振った先輩が付き合ってほしいと言ってきても、間に合わない。恋、デレデレ、甘々でラブラブな青春。」という題名でしています。
バスケ部員のラブストーリー
小説好きカズナリ
青春
主人公高田まさるは高校2年のバスケ部員。
同じく、女子バスケ部の街道みなみも高校2年のバスケ部員。
実は2人は小学からの幼なじみだった。
2人の関係は進展するのか?
※はじめは短編でスタートします。文字が増えたら、長編に変えます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる