夫の親友〜西本匡臣の日記〜

ゆとり理

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2024年4月

4月2日 2/2

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どうしたものかと考えていると、「娘さんに相談してみたら」と早瀬が写真の女性を見た。
娘はまだ子供が小さいので迷惑をかけたくないと言う智子さんに対して、お金を貰うんじゃなくて話を聞いてもらうだけでも違うからと。
俺からも気の置けない人と話すだけでも自分の気持ちに整理がついくので、それも良いかもしれないと思うと伝えた。
あとね、と早瀬さんが真剣な声で「貴女の話を聞くと、ここは自分の家ってよりも、旦那さんとお義母さんの家って感じに聞こえるのね。そこに何十万もかけるべきかってどうかって話よね。他人の家に自分だけのお金を使うのはオススメできない。工事した所は貴女のものにはならないから。」と言った。
何を言いたいのか察したのか、それもそうかもしれないと呟いた。
軽く補修が必要かもしれないが、今までと同じタイプなら木製もアルミ製もあるから、本体代と取り付け料だけで安いのでと大体の料金を紙に書いて説明した。
工務店の工事代は今わかるのは一年前くらいなので料金も上がってると思うとも。
「最初にあった腐ったやつは置いていってるから、この家の財産は減ってないし、もしものときはうちで取り外しにくるから持っていったら良いから。」と笑いながら早瀬さんが言うと、そうですねと初めて見るしっかりとした笑顔だった。
土曜日に娘に連絡してみるとのことだったので、来週以降に連絡をもらう約束をして帰ってきた。
帰る前に、改めて外から見ると日差しが強くなる前になんとかしてあげたいと思った。
見送ってくれた際に振っていた左手の薬指の指輪がやけに目に付いた。


会社に戻ると片岡さんが「社長とのデートどうでした?」と笑いながら、早瀬さんに話しかけた。
「まぁまぁかな、どっちかって言うとリードされたいタイプだから」と笑って返事していた。
確かに今日は早瀬さんのペースですべてが進んでいた気はする。
早瀬さんにも営業に出てもらわないなぁ、と言うと「今日だけで充分。心臓バクバクだったんだから」と胸に手を置いて勘弁してよと笑っていた。
楽しそうにしてたのにと聞くと、正月のことあったから助けてあげたくてと。
ちょっとした事で人生変わりますからねとの片岡さんの言葉にアイツの妻を思い出した。
あのことがなければ変わらずに暮らしていたのだろうかと思うと、胸が締め付けられる。
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