夫の親友〜西本匡臣の日記〜

2023年12月

12月20日

今日から長女が学校に行くらしい。
もうすぐ冬休みだから行けてよかったと話していた。
友達と遊びに行く約束もしなきゃと妻と笑っていた。
アイツも俺も約束なんてしなかったと懐かしく思う。
よく考えるといきなり遊びに来たり行ったりで親はどう思っていたのだろう。

出社しなんとなく裏口から入ったものの普通に表から入ればよかったと思った。
資料室は1人で集中できるので今日はこのままにすることにした。
土曜日に伺う予定の依頼の仕事も準備が終わった。
資料室の掃除でもしようと思い立ち午前中は掃除だけで終わった。
午後は東から引き継がなければいけなさそうな仕事の説明を受けた。
資料が東の机に置いてある事にあることに気がつき今日は何も出来なさそうだ。
明日は机戻そうと思うので先に運んだように机の上のものをダンボールに詰め帰宅した。

家に着き車にのドアを開けるとカレーの匂いがしていた。
玄関のドアを開けてすぐ右手にカレーの箱・左手にシチューの箱をセロハンテープで脱げないようにとめている長男が出迎えてくれた。
かっこいいでしょと自慢気に見せてくれた。
強そうだと返したが半袖の下着が寒そうだった。
そのうち米袋のマントも着るのだろうかと思いながらリビングに向かうと、妻が疲れた様子の声で今日はカレーだと教えてくれた。
いつもより乱雑なリビングを見渡すとネットスーパーの配達が何時もより遅く、長男が帰宅するまでに片付けられなかったと話していた。
着替えるために寝室に向うと長男も着いてきた。
何か用があるのかと思っていたがベッドで跳ねて、俺が寝室から出ると着いてきた。
子供部屋かと思い覗いてみるも特に何もなかったので階段をおりると半分くらいのところで、子供独特の奇声が聞こえてきた。
振り返ると手の箱のせいで壁に手がつけずおりれないようだった。
思わず笑ったが真剣に困っていたようで抱っこと言われ、抱えておりた。
だいぶ重くなってきたようだ。
リビングを簡単に片付けていると、またも着いてきたので手伝ってくれるのかと思い歯ブラシを渡すと変な顔をして妻のいるキッチンに走って行った。
手伝ってくれる訳じゃないのかと思っていると、かっこいいねと妻の声が聞こえてきた。
褒められたかったのかと思っていると、誇らしげな顔をしながら戻って来たのでステキだねと声をかけると満足したようだった。
一悶着はあったが長男から箱をとり服を着せ無事にカレーを食べることができた。