35 / 47
わんこと一緒
はじめての経験
しおりを挟む
「えっと、……初心者なので、やさしくしてください……」
「努力しよう」
アレクは鮮やかに微笑んだ。
いや、努力する、じゃなくて。
お手柔らかにお願いします……マジで。
「ん、……ふ、」
ベッドに押し倒されて、口中を貪られる。
まさしく、貪られる、って感じだ。
舌で口の中をまさぐられたり、吸われたり。
甘噛みされたり。
くちゅくちゅ音もさせて。初心者にはハードルの高すぎるキスだ。
ああ俺、男とキスしちゃってるよ……。
しかも、犬耳の超イケメンわんこと、だよ!?
それに嫌悪感がないどころか、うっとりしちゃってるとかもう。
興奮してるのもかわいいと思えるなんて、どうかしてる。
そうだ。
……初めての恋に。
頭がどうかしちゃったんだ。俺。
†††
「んぅ、」
キスされながら、身体を撫でられる。
心臓が、バクバクいってる。
でも、俺だけじゃなくて、アレクも同じように鼓動が速くなってる。
太ももに、固いのが当たってる。
こんな綺麗で、何もかもに恵まれたような男が。興奮してるんだ。
俺のこんな、貧相な身体で。
嘘みたい。
それが、すごく嬉しくて。
「ひゃ、」
ちゅっ、と首や鎖骨に吸い付かれた。
「肌の色が薄いのも、よいものだね。……こうして、朱に染まった肌も、私のつけたしるしもよく見える……」
うっとりと見ている。
しるし、って?
吸い付かれた場所に、赤い跡がつけられてた。
……これ、いわゆるキスマーク、というやつだよな。
初めて見ちゃった。
ていうか、つけられちゃったんだ。
うわあ。
ドキドキして、心臓がパンクしそうだ。
アレクの唇は、胸に降りていって。
……いやいや、そんなとこ、ちゅって吸い付かれても。
「で、出ないからなっ!?」
……あれ?
こっちの世界の人間は全員卵生なんだっけ? ネフェルたんが魚類系なだけ?
犬だから、哺乳類?
アレクにも乳首あるけど。
たしか、ジュセルにもあったような。よく上着脱いでたから知ってる。
なんてくだらないことを考えてられたのは、最初のうちで。
†††
「やぁ、も、だめ……っ、」
片方は指先で乳首をこねまわされて。
もう片方は吸われたり、舌や軽く歯を立てられたりして。散々弄り回されて。
何故かそれで、勃ってしまった。
「もう、痛い、から……、」
涙目になって。
やっと乳首から離れてくれた、と思ったら。
「え、ちょっ……アレク!?」
えっちな舌は、胸から腹へ降りて、下腹部へ。
そこは。
間違っても王様が口にしていい場所じゃありません!!
「だめ、汚い、……から、」
先にお風呂に入って、身を清めるべきだった。
今更になって思い至ったけど。
後悔先に立たず、とはこのことか。
北の国から東に戻って。中央の塔に飛ばされて。
いい加減、汗もかいたというのに。
こんなことされるんだったら、先にお風呂入りたいって言っておけば良かった。
しょせんは童貞。
こんなことになるなんて、全く予想外だったのだ。
「ふふ、レイトの身体は、どこも甘露だよ?」
いやそれ嘘だ、絶対!!
って。
めっちゃ嬉しそうにしっぽ振ってるんだけど!
どうにかしてよ、このわんこ!
†††
「ふぁ、……や、やあっ、」
勃ってしまったのを、熱い口内に含まれて。
舌で舐られながら、吸い付かれる。
気が遠くなりそうなくらい気持ち良いんだけど。
美貌の王様に、こんなことさせてる罪悪感が半端ない。
「で、出ちゃうからっ、口、離して……、」
……無視かよ!
頭を押しのけようと思ったら。
「ひゃ、ああっ!?」
アレクの指が。
とんでもない場所に潜り込んでしまった。
それに驚いたおかげか、とりあえず王様の口内で粗相するのは免れたけど。
長い指が、自分の中で動いてる違和感がひどい。
痛くはなかった。でも。自分の中で、異物が入って動いているのが、変な感じがするっていうか。
「は、……う、動かさないで……っ、や、やだぁ、吸っちゃだめ……っ!」
口で性器を刺激されながら、指でお尻を弄られる。
抜き差ししたり、中をぐりぐりしたり。
指は、縦横無尽に動き回った。
「や、指、そんな、」
最初は中指だけだったのに。いつの間にか指の数が二本に増やされてるのに気づいた。
アレクが指を動かすたびに、クチュクチュとやらしい水音がする。
……この音。
後ろから? いつの間に、何か塗ったんだろうか。
何でこんなに、気持ちいいんだろう。
†††
「ふぁ、あ、だめぇ、やあああっ!!」
とうとう、イってしまった。アレクの口の中で。
アレクは満足そうな顔をして、俺のから口を外した。
あんなものを飲んでしまったようには見えない。
相変わらずの、輝くような美貌で。
「濡れるほど感じてくれて嬉しいよ、レイト。”愛し合うふたり”という魔法をかけたのだ。ここを慣らすのと、滑りをよくするため、愛液を分泌させる効果がある」
とんでもないことを言った。
へー、便利ダナー。じゃなくて。
何だよそれ!?
何でそんなことに特化した魔法なんてあるんだよ?
性欲薄いどころか、エロエロじゃないか。この世界の人ってば!
エロいのはアレクだけなのかもしんないけど!
「努力しよう」
アレクは鮮やかに微笑んだ。
いや、努力する、じゃなくて。
お手柔らかにお願いします……マジで。
「ん、……ふ、」
ベッドに押し倒されて、口中を貪られる。
まさしく、貪られる、って感じだ。
舌で口の中をまさぐられたり、吸われたり。
甘噛みされたり。
くちゅくちゅ音もさせて。初心者にはハードルの高すぎるキスだ。
ああ俺、男とキスしちゃってるよ……。
しかも、犬耳の超イケメンわんこと、だよ!?
それに嫌悪感がないどころか、うっとりしちゃってるとかもう。
興奮してるのもかわいいと思えるなんて、どうかしてる。
そうだ。
……初めての恋に。
頭がどうかしちゃったんだ。俺。
†††
「んぅ、」
キスされながら、身体を撫でられる。
心臓が、バクバクいってる。
でも、俺だけじゃなくて、アレクも同じように鼓動が速くなってる。
太ももに、固いのが当たってる。
こんな綺麗で、何もかもに恵まれたような男が。興奮してるんだ。
俺のこんな、貧相な身体で。
嘘みたい。
それが、すごく嬉しくて。
「ひゃ、」
ちゅっ、と首や鎖骨に吸い付かれた。
「肌の色が薄いのも、よいものだね。……こうして、朱に染まった肌も、私のつけたしるしもよく見える……」
うっとりと見ている。
しるし、って?
吸い付かれた場所に、赤い跡がつけられてた。
……これ、いわゆるキスマーク、というやつだよな。
初めて見ちゃった。
ていうか、つけられちゃったんだ。
うわあ。
ドキドキして、心臓がパンクしそうだ。
アレクの唇は、胸に降りていって。
……いやいや、そんなとこ、ちゅって吸い付かれても。
「で、出ないからなっ!?」
……あれ?
こっちの世界の人間は全員卵生なんだっけ? ネフェルたんが魚類系なだけ?
犬だから、哺乳類?
アレクにも乳首あるけど。
たしか、ジュセルにもあったような。よく上着脱いでたから知ってる。
なんてくだらないことを考えてられたのは、最初のうちで。
†††
「やぁ、も、だめ……っ、」
片方は指先で乳首をこねまわされて。
もう片方は吸われたり、舌や軽く歯を立てられたりして。散々弄り回されて。
何故かそれで、勃ってしまった。
「もう、痛い、から……、」
涙目になって。
やっと乳首から離れてくれた、と思ったら。
「え、ちょっ……アレク!?」
えっちな舌は、胸から腹へ降りて、下腹部へ。
そこは。
間違っても王様が口にしていい場所じゃありません!!
「だめ、汚い、……から、」
先にお風呂に入って、身を清めるべきだった。
今更になって思い至ったけど。
後悔先に立たず、とはこのことか。
北の国から東に戻って。中央の塔に飛ばされて。
いい加減、汗もかいたというのに。
こんなことされるんだったら、先にお風呂入りたいって言っておけば良かった。
しょせんは童貞。
こんなことになるなんて、全く予想外だったのだ。
「ふふ、レイトの身体は、どこも甘露だよ?」
いやそれ嘘だ、絶対!!
って。
めっちゃ嬉しそうにしっぽ振ってるんだけど!
どうにかしてよ、このわんこ!
†††
「ふぁ、……や、やあっ、」
勃ってしまったのを、熱い口内に含まれて。
舌で舐られながら、吸い付かれる。
気が遠くなりそうなくらい気持ち良いんだけど。
美貌の王様に、こんなことさせてる罪悪感が半端ない。
「で、出ちゃうからっ、口、離して……、」
……無視かよ!
頭を押しのけようと思ったら。
「ひゃ、ああっ!?」
アレクの指が。
とんでもない場所に潜り込んでしまった。
それに驚いたおかげか、とりあえず王様の口内で粗相するのは免れたけど。
長い指が、自分の中で動いてる違和感がひどい。
痛くはなかった。でも。自分の中で、異物が入って動いているのが、変な感じがするっていうか。
「は、……う、動かさないで……っ、や、やだぁ、吸っちゃだめ……っ!」
口で性器を刺激されながら、指でお尻を弄られる。
抜き差ししたり、中をぐりぐりしたり。
指は、縦横無尽に動き回った。
「や、指、そんな、」
最初は中指だけだったのに。いつの間にか指の数が二本に増やされてるのに気づいた。
アレクが指を動かすたびに、クチュクチュとやらしい水音がする。
……この音。
後ろから? いつの間に、何か塗ったんだろうか。
何でこんなに、気持ちいいんだろう。
†††
「ふぁ、あ、だめぇ、やあああっ!!」
とうとう、イってしまった。アレクの口の中で。
アレクは満足そうな顔をして、俺のから口を外した。
あんなものを飲んでしまったようには見えない。
相変わらずの、輝くような美貌で。
「濡れるほど感じてくれて嬉しいよ、レイト。”愛し合うふたり”という魔法をかけたのだ。ここを慣らすのと、滑りをよくするため、愛液を分泌させる効果がある」
とんでもないことを言った。
へー、便利ダナー。じゃなくて。
何だよそれ!?
何でそんなことに特化した魔法なんてあるんだよ?
性欲薄いどころか、エロエロじゃないか。この世界の人ってば!
エロいのはアレクだけなのかもしんないけど!
0
お気に入りに追加
583
あなたにおすすめの小説
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
守護霊は吸血鬼❤
凪子
BL
ごく普通の男子高校生・楠木聖(くすのき・ひじり)は、紅い月の夜に不思議な声に導かれ、祠(ほこら)の封印を解いてしまう。
目の前に現れた青年は、驚く聖にこう告げた。「自分は吸血鬼だ」――と。
冷酷な美貌の吸血鬼はヴァンと名乗り、二百年前の「血の契約」に基づき、いかなるときも好きなだけ聖の血を吸うことができると宣言した。
憑りつかれたままでは、殺されてしまう……!何とかして、この恐ろしい吸血鬼を祓ってしまわないと。
クラスメイトの笹倉由宇(ささくら・ゆう)、除霊師の月代遥(つきしろ・はるか)の協力を得て、聖はヴァンを追い払おうとするが……?
ツンデレ男子高校生と、ドS吸血鬼の物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
平凡ハイスペックのマイペース少年!〜王道学園風〜
ミクリ21
BL
竜城 梓という平凡な見た目のハイスペック高校生の話です。
王道学園物が元ネタで、とにかくコメディに走る物語を心掛けています!
※作者の遊び心を詰め込んだ作品になります。
※現在連載中止中で、途中までしかないです。
兄たちが弟を可愛がりすぎです
クロユキ
BL
俺が風邪で寝ていた目が覚めたら異世界!?
メイド、王子って、俺も王子!?
おっと、俺の自己紹介忘れてた!俺の、名前は坂田春人高校二年、別世界にウィル王子の身体に入っていたんだ!兄王子に振り回されて、俺大丈夫か?!
涙脆く可愛い系に弱い春人の兄王子達に振り回され護衛騎士に迫って慌てていっもハラハラドキドキたまにはバカな事を言ったりとしている主人公春人の話を楽しんでくれたら嬉しいです。
1日の話しが長い物語です。
誤字脱字には気をつけてはいますが、余り気にしないよ~と言う方がいましたら嬉しいです。
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
【BL】男なのになぜかNo.1ホストに懐かれて困ってます
猫足
BL
「俺としとく? えれちゅー」
「いや、するわけないだろ!」
相川優也(25)
主人公。平凡なサラリーマンだったはずが、女友達に連れていかれた【デビルジャム】というホストクラブでスバルと出会ったのが運の尽き。
碧スバル(21)
指名ナンバーワンの美形ホスト。博愛主義者。優也に懐いてつきまとう。その真意は今のところ……不明。
「僕の方がぜってー綺麗なのに、僕以下の女に金払ってどーすんだよ」
「スバル、お前なにいってんの……?」
冗談? 本気? 二人の結末は?
美形病みホスと平凡サラリーマンの、友情か愛情かよくわからない日常。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる