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後日談

使用人達の暗躍? 1

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 エドワルドは、リラのような絶対記憶を持つ訳では無いが、かなり記憶力が良い。

 そしてリラ溺愛者で有る事を隠す気は皆無だ。

 その為、些細な事でもその日を記念日として増やし、花や土産の手配をし、いそいそと帰宅する。

 勿論、子供達や使用人達の慶事も一緒に祝う事を忘れない為、エドワルドに対するリラや使用人達の評価は高い。

 他の貴族が知れば、使用人達に媚びを売るなんてと思う者がいるかも知れないが、リラ至上主義のエドワルドからすれば、リラが家族同様大切に思ってる者達を自身の家族同様大切に扱うのは当然の事で、他人に口出しされる謂れは無いと思っているだろう。

 しかも教育は確りと行き届いているので、主人夫妻に色目を使う事も無ければ、仕事に並々ならぬ誇りを持っているので不祥事を起こす事も無い。

 独身の時よりも仕事に掛かる時間は短く、自由に使える時間が多い為、その時間を最愛のリラや子供達と共に過ごす時間に充てる事が出来るのだから、祝いの宴やちょっとした土産を持ち帰るぐらいのお礼は必要だと感じているのだ。

 そんなエドワルドは、結婚後、少し気になる事が有る。

 まぁ、気になると言っても些細な事だし、害意は無いのだが。

 結婚後の、リラに対する好感度が高い。

 特に下位の貴族令嬢達からだ。

 高位の貴族令嬢達からは、時折悪意有る嫉妬や敵意を向ける者も少なからず居た。

 ただし当然の事ながら、王宮主催の夜会等、エドワルドはリラから決して離れる事無く傍に居る為、男女限らず相当親しい者で無ければ、公爵夫妻に話し掛ける事も近寄る事も出来ないだろう。

 それに加えて、結婚式に参列していた者達は、悉く精神的敗北を味わったようで、男女問わず、戦意喪失者が多数、更には参列していなかった者でも結婚後の夜会等で、時折見せるリラの幸せ全開な笑顔と本質に打ちのめされ、後悔と絶望を抱えた者が増えていった程だ。

 因みに、リラを蔑み、陰口を叩いていた者達の中に、そんな事を言った覚えは無い!!とばかりに、リラを称賛する側に回って近付こうとしたが、リラ本人に指摘されるわ、一緒になってリラを批判してた者達からは裏切り者認定されるわで、確実に信用度が失墜したのは自業自得と言えよう。

 高位の貴族令嬢は、接点も比較的に多くなるのでライバル視が強い。

 その為、下位の貴族令嬢達は、高位の貴族令嬢達の争いに巻き込まれないよう、距離を取るか、力の強い高位貴族の令嬢の庇護下に入るかが一般的だが、リラは極度のコミュ障なので、リラに助けを求めた令嬢は一人も居なかった筈だ。

 だからこそ、彼女達の動向が気になるエドワルドだった。
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