氷結の毒華は王弟公爵に囲われる

カザハナ

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後日談

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「そもそもシルビー……お前は俺にとって、好みのド真ん中だって、ちゃんと理解してんのか?」

「わっ……わた、しが、ですか……?」


 口の中を、良いように貪られて、シルビアは息も絶え絶えだ。


「ああ、そうだ。顔も身体も勿論、このサラサラした手触りの良い髪も、普段のキリッとした雰囲気も、俺の前でだけ、全身で好意を表して来んのも、馬鹿可愛くて、仕方ぇ。お前以外の女なんざ要らねぇよ。俺の女はただ一人。シルビー、お前だけで良いんだよ」


 ダンはシルビアの上着のボタンを外していき、簡易の皮鎧を、コツコツ指で叩いて音を立てる。


「この姿も好きだがなぁ、今は全裸のシルビーとじっくりヤリたい。ここんとこ、ずっと溜まってんだよ。何せ、三年近くご無沙汰だったし、俺の相手は常に、妄想ん中の、シルビー一択だったからなぁ」

「ずっ……ズルいです、妄想の中の私。私だってずっと、ダンとしたくて、堪らなかったのにぃ~!!」

「おいおい、妄想の自分に嫉妬かぁ?本当、シルビーは馬鹿可愛いよなぁ~。そんなら、妄想の俺と、してりゃあいいだろ?」

「いっ……一回だけしましたよっ!した、けど、無理です!だって、ダンじゃないものっ!後々虚しくなるだけだものっ!!」


 シルビアが、またも泣きそうな顔で訴えてくる。


「ああ、はいはい。だが、後任は育ったんだろ?なら、これからずっと、傍に居れんだろ」

「でも、私はエヴァンス家勤務です!公爵様に引き抜いて貰えるなら未だしも、私は公爵様と会った事が無いですし、そうそう上手くはいきません!!」

「ぁあ?シルビーはその内こっちに引き抜かれんぞ?公爵様とも交渉済みだ。ここは隣が双子で、防音が心許無いから、ここの階の夫婦用の客室一つを貰える手筈だ。家が欲しいなら、敷地内に建ててやるとも言われたが、それはシルビーと要相談っつっといた。破格の待遇だぞ、不満はねぇだろ?」


 シルビアの大好きな、ダンの不敵な笑みを見せられて、シルビアは嬉しくて仕方無い。


「大好きです、ダン!早く、下さい!!奥に出して!沢山、欲しいです!頑張ったご褒美、ダンが下さい!!」

「分かった分かった。だがな、先ずはシルビーの味を、俺が存分に味わってからだ」


 ダンはシルビアの上着と簡易鎧を剥ぎ取った後、シルビアを抱えてベッドに降ろす。


「暫くは誰も、邪魔しに来ねぇだろうから、じっくりと相手して貰うぞ?シルビー。久々の情事だ。確と見てろ。シルビーの白い素肌を這うのは、褐色の肌をした、この俺だってな」
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