子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!

八神

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青年期 359

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「…マジか。また死んだわー…嘘だろ…」


拠点の自室で報告書を読んでるとまたしても分身の俺の死による記憶共有があり、俺は女の技にドン引きしながら独り言を呟く。


「炎といい氷といい…えっぐいな…まさか二度も殺されるとは…まあ、手に入った情報の価値に比べれば安過ぎるからいっか」


俺はため息を吐いて呟きながらも気持ちを切り替えて変化魔法を使い、分身して分身の俺を女の下へと向かわせる。




ーーーーー




「おー、寒っ。まだ気温が氷点下のままか」

「…あなた、もしかして不死身なの?」


…ドラゴンで飛行する事10分ぐらいで到着し、警戒した様子で突っ立っている女に近づきながら後ろから声をかけるように言うと…


女はバッと慌てて振り向いた後に勘違いしたように尋ねた。


「んなわけ無いじゃん。死体を確認出来ない倒し方をするから変わり身の術に気づけないんだよ」

「生温い攻撃じゃ死なないくせによく言う。まあアレで死んだとは思って無かったけど…」


分身の俺がキッパリと否定してシレッと嘘を吐くと女は嫌味のように返し、少しふらつくも直ぐに体勢を立て直す。


「…おいおい、嘘だろ…自分で気温下げたのにそのせいで体調不良とかありえねぇ…」

「あなたが生きてた場合を考えて魔力を無駄に使うわけにはいかないの」

「氷点下なのにあんな薄着で約10分近く待ってたら普通なら低体温症になりかねんぜ…」


分身の俺は呆れながら自滅行為を非難するように言うと女が理由を話してフェンリルに変身するが女の体調を心配して呟く。


「ふふふ…じゃあ第五ラウンドといきましょう」


女が強がって笑いながら形態変化して人狼状態になって戦いの再開を告げる。


「…はぁ…」


分身の俺はため息を吐いて変化魔法を使い、脚を部分変化でダチョウに変えて女の懐に一瞬で入り込む。


「ぐっ…!」

「このままじゃ他の引き出しは開けてくれなそうだし、勉強にならなそうだからまた後日ね」

「っ…!?」


そして女の首を掴んでグリーズベアーの腕力で締め付けながら戦いを終わらす理由を告げ、下手に抵抗される前に素早く女を締め落とした。


「…俺が攻めるはずが無いと油断してくれてたおかげでアッサリと落とせて良かった良かった」


体調不良の奴と戦っても得られるものなんてないだろうしな…と呟き、分身の俺はお姉さんの回復魔法で治してもらうために変化魔法が解けて元の人間の姿に戻った女を連れて拠点に戻る事に。


「…おっと。その前に気温を戻しとかないと」


分身の俺はドラゴンに変身し、飛び立つ前にふと思い出したのでドラゴンの技の応用として炎を凝縮した火球を作り出す。


「…だいたい15とかまで戻せば後は勝手に戻るよな」


適当な予想をした後に火球を空に向かって投げ、横に広がるように爆発させて辺りに熱を広げて急速に温度を上げる。


「…急激な温度変化ってヤバイ気もするが…まああのまま放置するよかマシか。とりあえず気流もどうにかしないと…」


…分身の俺は変化魔法を使って女の尻拭い…後始末をしてから拠点へと戻った。



ーーー



「…今の時間だと戻ってるか…?いや、まだ支部の可能性もあるな…うーん…」


拠点に戻って来た分身の俺は女をお姫様抱っこで抱えながらお姉さんの居場所を予想しながら呟き…


面倒になったので後は本体の俺に任せる事にして本部のエントランスに女を置いて分身を解く。


「…支部に連れてくか」


分身解除による記憶共有をした俺は報告書を机の上に置き、魔法協会の支部へと女を連れていくために部屋を出る。


「…あれ?どうしたんですか?」


女をお姫様抱っこして本部の建物から出ると少し歩いた先でお姉さんと女性がコッチに向かって歩いて来ていて…


お姉さんは俺と意識を失ってる女を見て不思議そうに駆け寄って来た。


「多分低体温症かもしれないから先生に治してもらおうかと思ってね。お願いできる?」

「分かりました」


俺が支部に向かおうとしていた理由を話して頼むとお姉さんは快諾して詠唱を始める。


「…なあ、低体温しょう?ってのはなんだい?」

「気温の低いところとか水の中とかの寒い所に居て体温を奪われて体調不良になる事」

「…って事はあんたがやったのか?」

「まさか。自分で氷点下まで下げてそこに居続けた結果少し体調を崩した、ってだけだよ」


女性の問いに俺が簡単に教えると少し考えて確認するが俺は否定して女の自業自得である事を告げた。


「氷点下…?」

「簡単に言えばマイナスの気温。水とかが凍るぐらいに寒い」

「ああ、なるほど」


不思議そうな顔をして呟いた女性に軽く説明すると理解したように返す。


「しかもまさかの絶対零度まで扱えるし…感覚は一切無かったけど足先から削られてくなんてまるでカキ氷にでもなった気分だったよ」

「…と言う事は…もしかして、また、ですか?」

「ん、二度目。なんか戦う度に回数が増えてく気がする」


俺が思い出しながら笑い話みたいな感じで話すと女に回復魔法を使ったお姉さんが察したように確認し、俺は肯定した後に笑って冗談で自虐的な事を言う。
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