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第18章 帰郷と運命の結末
No,223 フラッシュ会議
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【これは35歳前のお話】
週末のフラッシュ──いつものように飲み仲間達と盛り上がってる。
ナッキーにヒデちゃん。アッ君にケンちゃん。そして今夜はタッチも来ている。
★ちょっとメンバーの紹介を♪
ナッキー=言わずと知れた俺の親友。モテモテの美青年。
ヒデちゃん=仲間内では若手で天然の面白い子。
以前「電車の話」の中で痴漢と付き合っちゃったエピソードを披露した。
アッ君=見た目は草食系研究者→実は肉食ヤ○チ○君。
以前「温泉の話」の中で真夜中の大浴場が大欲情になっちゃったエピソードを披露した。
タッチ=長い付き合いの大切なヅカ友。今夜は宝塚公演を一緒に観た流れ。
ケンちゃん=ここ、二丁目の店「フラッシュ」のオーナー。
この夜の話題は少し複雑だった。そして十人十色、このテーマについての考え方は皆それぞれに違っていた。
ヒデちゃんが最近彼氏と別れたって話を受けて、ナッキーが口火を切った。
「ヒデちゃんがさ、別れた彼と未だに友達やってるってのが分からない。オレは別れた人とはそれっ切りってのが基本だから」
俺もナッキーに同意した。
「俺もそう思う。てか、別れた人とは会いたくても会えなくなるのが普通じゃない?」
「いや、そうとも限らない。色々だよ」って、ケンちゃん。
「ちなみにヒデちゃんとこはケンカしたり嫌きらいになったりじゃないから、だから(別れた)ってよりあれだよ、恋人から友達に降格?って感じなんじゃないかな」
ケンちゃんからのフォローを受けて、ヒデちゃんがまたぞろ変な事を言い出した。
「うん、それ以前に元々彼とは友達だった訳だから、友達同士が恋人同士になって、そしてまた友達同士に戻ったって感じ?だから今でも全然仲良しだよ♪」
俺、思わず、
「え~っ?そんな関係がこの世にあるの~?」
俺の疑問にタッチが応答。
「理久は亮ちゃんの時や隼人さんの時みたいに大号泣の大失恋がメインだから、だから余計にヒデちゃん達の関係が気軽に思えるんじゃない?」
さすがにタッチだ。俺の事を良く分かってる。
「確かに……うん、でも劇的な別れって、考えてみりゃその二件だけだな。その後は大恋愛とはまるで無縁で、その分泣く程の失恋も無かったような?……あ、広橋君みたいな片想いを除いてはの話だけどね。
タッチはどう?別れた彼と友達になれる?」
タッチ迷いなく
「それは無理。僕は付き合い始めると長いから、ほら、相手が落ち着いた年齢だろ?だから別れるとなるとやっぱそれなりに重くて、結構血みどろだよ~?明日からは友達で♪なんて、とてもとても」
ナッキーは何故かタッチの事を達也さんと呼ぶ。
「達也さんは自分が30代後半に差し掛かっても、やっぱり今でもずっと年上の人が好きですか?
オレは何だか、30歳を越えた頃から好きなタイプが同年代くらいに変わって来たんです」
達也さん(タッチ)が答える。
「僕もナッキーちゃんも若い頃は同じ(年長者好き)って言うカテゴリーだった訳だけど、おそらく僕たちの違いは、常に自分プラス10歳くらい上の人がタイプの僕と、常に30代くらいの人がタイプのナッキーちゃん、って違いなのかも知れないね」
「そう言われて見れば、確かにオレの初恋は当時30代の先生だったからな~。
あ、つまり達也さんが40歳になると好きなタイプは50歳。だけどオレが好きなのは常に30代だから、自分が40歳になった時は既に年下好きになっていると?」
「そうかも知れないね~」
みんな同時に
「それ、複雑だわ~」
ヒデちゃんが無邪気に質問。
「それじゃあナッキー、理久とは大学生の頃からずっと友達だったって事だけど、その理久も互いに30歳を越えてからは恋愛の対象に格上げってこと?」
「そ、それは……理久の事はそれでなくても.:*:.+:*」
俺、口を挟む。
「ないない♪俺とナッキーは固い友情で結ばれているから、だからこんなに長~く付き合いが続いてるんだ。
恋愛なんていつか冷める。だから恋人なんて終わればキレイさっぱり全員おさらば。だけど大親友のナッキーとはず~っと仲好し!」
「理久ったら……はぁ~」
隣に座るタッチが、何故か聞えよがしなため息を吐いた。俺はそのため息を聞いて慌ててタッチをフォローした。
「あ、それはタッチも一緒だよ♪タッチも俺には大切な親友!そしてこちらにお揃いのみなさんも!」
「いやいや理久、そう言う事じゃないんだけど……」
そして俺は、さっき引っ掛かった事を口にした。
「あ、だからさっきケンちゃんが言った(恋人から友達への降格)ってのが俺は違うと思った。
恋人と友達って、どっちが上とか下とかって比べられないよ。全く違う次元の話だと思う」
この入り組んだ会話は
──まだまだつづく
週末のフラッシュ──いつものように飲み仲間達と盛り上がってる。
ナッキーにヒデちゃん。アッ君にケンちゃん。そして今夜はタッチも来ている。
★ちょっとメンバーの紹介を♪
ナッキー=言わずと知れた俺の親友。モテモテの美青年。
ヒデちゃん=仲間内では若手で天然の面白い子。
以前「電車の話」の中で痴漢と付き合っちゃったエピソードを披露した。
アッ君=見た目は草食系研究者→実は肉食ヤ○チ○君。
以前「温泉の話」の中で真夜中の大浴場が大欲情になっちゃったエピソードを披露した。
タッチ=長い付き合いの大切なヅカ友。今夜は宝塚公演を一緒に観た流れ。
ケンちゃん=ここ、二丁目の店「フラッシュ」のオーナー。
この夜の話題は少し複雑だった。そして十人十色、このテーマについての考え方は皆それぞれに違っていた。
ヒデちゃんが最近彼氏と別れたって話を受けて、ナッキーが口火を切った。
「ヒデちゃんがさ、別れた彼と未だに友達やってるってのが分からない。オレは別れた人とはそれっ切りってのが基本だから」
俺もナッキーに同意した。
「俺もそう思う。てか、別れた人とは会いたくても会えなくなるのが普通じゃない?」
「いや、そうとも限らない。色々だよ」って、ケンちゃん。
「ちなみにヒデちゃんとこはケンカしたり嫌きらいになったりじゃないから、だから(別れた)ってよりあれだよ、恋人から友達に降格?って感じなんじゃないかな」
ケンちゃんからのフォローを受けて、ヒデちゃんがまたぞろ変な事を言い出した。
「うん、それ以前に元々彼とは友達だった訳だから、友達同士が恋人同士になって、そしてまた友達同士に戻ったって感じ?だから今でも全然仲良しだよ♪」
俺、思わず、
「え~っ?そんな関係がこの世にあるの~?」
俺の疑問にタッチが応答。
「理久は亮ちゃんの時や隼人さんの時みたいに大号泣の大失恋がメインだから、だから余計にヒデちゃん達の関係が気軽に思えるんじゃない?」
さすがにタッチだ。俺の事を良く分かってる。
「確かに……うん、でも劇的な別れって、考えてみりゃその二件だけだな。その後は大恋愛とはまるで無縁で、その分泣く程の失恋も無かったような?……あ、広橋君みたいな片想いを除いてはの話だけどね。
タッチはどう?別れた彼と友達になれる?」
タッチ迷いなく
「それは無理。僕は付き合い始めると長いから、ほら、相手が落ち着いた年齢だろ?だから別れるとなるとやっぱそれなりに重くて、結構血みどろだよ~?明日からは友達で♪なんて、とてもとても」
ナッキーは何故かタッチの事を達也さんと呼ぶ。
「達也さんは自分が30代後半に差し掛かっても、やっぱり今でもずっと年上の人が好きですか?
オレは何だか、30歳を越えた頃から好きなタイプが同年代くらいに変わって来たんです」
達也さん(タッチ)が答える。
「僕もナッキーちゃんも若い頃は同じ(年長者好き)って言うカテゴリーだった訳だけど、おそらく僕たちの違いは、常に自分プラス10歳くらい上の人がタイプの僕と、常に30代くらいの人がタイプのナッキーちゃん、って違いなのかも知れないね」
「そう言われて見れば、確かにオレの初恋は当時30代の先生だったからな~。
あ、つまり達也さんが40歳になると好きなタイプは50歳。だけどオレが好きなのは常に30代だから、自分が40歳になった時は既に年下好きになっていると?」
「そうかも知れないね~」
みんな同時に
「それ、複雑だわ~」
ヒデちゃんが無邪気に質問。
「それじゃあナッキー、理久とは大学生の頃からずっと友達だったって事だけど、その理久も互いに30歳を越えてからは恋愛の対象に格上げってこと?」
「そ、それは……理久の事はそれでなくても.:*:.+:*」
俺、口を挟む。
「ないない♪俺とナッキーは固い友情で結ばれているから、だからこんなに長~く付き合いが続いてるんだ。
恋愛なんていつか冷める。だから恋人なんて終わればキレイさっぱり全員おさらば。だけど大親友のナッキーとはず~っと仲好し!」
「理久ったら……はぁ~」
隣に座るタッチが、何故か聞えよがしなため息を吐いた。俺はそのため息を聞いて慌ててタッチをフォローした。
「あ、それはタッチも一緒だよ♪タッチも俺には大切な親友!そしてこちらにお揃いのみなさんも!」
「いやいや理久、そう言う事じゃないんだけど……」
そして俺は、さっき引っ掛かった事を口にした。
「あ、だからさっきケンちゃんが言った(恋人から友達への降格)ってのが俺は違うと思った。
恋人と友達って、どっちが上とか下とかって比べられないよ。全く違う次元の話だと思う」
この入り組んだ会話は
──まだまだつづく
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