35 / 49
第四章 嵐の最中
35.婚約者は嫉妬する
しおりを挟む
「予想どおりですね」
ラチェス公爵家から派遣された騎士団の長が、戦況を示す地図と現場を見比べながら口にした。
「こことここ。少し薄いようです。補充をしなければなりませんね」
戦況図を指し示す彼に、全軍の司令官を務めるラスムスは首を振る。
「良い。人が足りぬのは、どこも同じだ」
ヴァラートの水軍がヴィシェフラド沖に現れてから、まる1日が過ぎていた。
その間ヴァラートは何もしかけてはこない。
青い海原にずらりと並んだ船影は不気味で、「さっさと降参せよ」と威圧感をまき散らしている。
「我らには女神ヴィシェフラドの加護がある。
案ずるな」
にやりと不敵に笑って、ラスムスは後ろを振り返った。
女神の加護、つまりリヴシェのことだ。現場に望んで出てきたリヴシェは、聖女として参加している。
「聞いてのとおりだ、聖女殿。
さっさと壁を張っていただこう」
今日何度目かの寵力の要請に、リヴシェはふぅとため息をついた。
宵闇が迫ってもまだ海岸線にいた。
漆黒の闇がとっぷりと辺りを覆う頃、さすがに今日は無理だろうとようやくリヴシェは解放された。
砦の一室で、くたりと床にへたり込む。
前世と違って10代の若い身体なら、一晩眠れば疲れはとれる。
多分とれる。
とは思うものの、かなり大がかりな寵力の発動、それを何連発もさせられると。
しんどい。
前線に出たいと言い出したのはリヴシェ自身だから、まあどんなにこき使われようと仕方ない。
そうは思うけど、それにしてもラスムスは容赦なかった。
上陸想定されるあちこちの現場に連れて行かれて、「さっさとしろ」と防御壁を要求される。もう文字どおり一日中だ。
おかげで昨夜も今日もへろへろで、食欲もない。お腹は空いているはずなのに、胃が受け付けないのだから。
「しっかり食べてね。ほらリーヴの好きな王都のお菓子だよ。
明日はきっと今日より忙しくなるからね」
いつもなら喜んで手を伸ばす焼き菓子も、今は見たくもない。バターやクリームの濃厚な香りに、うぇっとなりそうだ。
言葉こそラスムスよりは優し気だけど、ラーシュの言ってる内容はラスムスとほぼ同じだ。要するに明日もこの調子で頑張れってこと。
案外この二人、気が合うのかもしれないと思う。
「リーヴの防御壁、みんな喜んでるよ。おかげで通常の半分の人員で済んでるからね」
そう言うラーシュは、ほっとした様子で「ありがとう」と添えてくれる。
命を危険にさらす人が、一人でも減るのは嬉しかった。
それでこそ、吐き気をこらえてまで頑張った甲斐があるというものだ。
けれど気になることもある。
「あの壁ね、張る広さが広さだから。普通より薄いの。だから強い魔力や火力をあてられたら、穴が開くと思う」
ヴィシェフラドの海岸線全部を囲む壁なのだ。いくらリヴシェの寵力でも限界がある。
「大丈夫。そう簡単には破れないし、もし破れたとしても一か所がせいぜいだよ。
それならむしろ、こちらに都合が良いからね」
攻め入られる箇所が1つに絞れるなら、むしろ守りやすくなって良いということらしい。
なるほど……と頷いて、まじまじとラーシュの顔を見る。
「どうかした?」
「うまく言えないけど、いつもと違うなと思って」
ぴんと張りつめた空気が、ラーシュの周りにはある。口調や表情にもそれは影響していて、なんというかきりりとカッコ良い。
こんな状況でカッコ良いとは、かなり不謹慎な言い方だけど他に言い様がない。
「ヴィシェフラドの存亡がかかってるからね。僕だって真剣になるよ」
ラーシュはふいっと顔を背ける。
照れてる。長い付き合いだから、もうリヴシェにもわかった。
ラーシュはこうして面と向かって褒められると、どうも弱いらしい。
「頼もしいと思うわ」
国の存亡をかけたというのは、言い過ぎではなくて本当のことだ。負ければヴィシェフラドだけではなく、大陸全部がヴァラートの属国になる。
だから知力体力をフル稼働させて向かうのは、当然と言えば当然なんだけど。
それにしてもいつもどこか余裕のあるラーシュが、張りつめた空気を身にまとっているのは新鮮だった。
いつもより活き活きとして見える。
生きている瞬間を愛おしむような、そんな輝きが眩しい。
「そういえばラスムスも、ラーシュと同じ顔をしていたかも」
昼間見たラスムスの顔が浮かんで、ぽろりと心の声がそのまま漏れる。
「ふぅ……ん」
しまった!
気づいた時は遅かった。
ラーシュの顔に、「不」「機」「嫌」とゴシック太字フォントサイズ150くらいで書いてある。
「ラ……ラスムスとは昼間現場で会ったから。ちょっと思い出したというか、ふわっと浮かんだというか」
だめだ。言い訳をすればするほど、フォントサイズが大きくなってゆく。
「とにかく深い意味はないから」
気まずい沈黙が続く。
これ以上何か言わない方が良い。言ってはダメな場面だと、本能的に悟った。
「リーヴ、いつから皇帝を名前で呼ぶようになったの?」
そこですか。
「失われた王国」の男主人公の名前だから、そういう記憶があるから、ついつい気安く口にしてしまったけど、そうだった。今のリヴシェはヴィシェフラドの女王で、ラーシュの婚約者だ。ノルデンフェルトの皇帝を名で呼ぶのは、いかにも礼を失するというもの。
気をつけないと。
「ごめんなさい。気をつけます」
しゅんと項垂れてみせるが、ラーシュの不機嫌はいっこうにおさまってはくれない。
「謝ってほしいわけじゃないよ。いつからかって、僕はその方が気になるんだ。
ねえリーヴ、いつから君はあいつを名前で呼ぶようになったの?」
本当に「いつからか」が気になるようだ。適当なことを言っても、許してもらえそうもない。
こういう時は、本当のことと嘘とを上手に織り交ぜるのが一番だ。
「本人を目の前にしては、ないわ。『陛下』と呼んでる。
今はラーシュだけだから、つい気が緩んだの。気をつけないとね」
「ふぅん、まあいいや。今回は見逃してあげる。
でもね、リーヴ。僕は君が思うよりずっと、君が好きなんだ。
次は許してあげないよ?」
嫉妬で理性を失ったら、戦場でどうなるかわからないとか、味方と敵の区別がつかなくなるかもとか、怖いことをラーシュはぶつぶつと続けてくる。
国の存亡がかかっているから真剣になるって、言ってたでしょう。
今、色恋にうつつを抜かしている場合ではないでしょう。
言い返したかったが、とてもできない。
ラスムスにヴァラートの皇帝、それにカビーア皇子と、ここ最近リヴシェの周りはにぎやかになっている。
それが面白くないことだというくらい、いくら鈍いリヴシェにもわかるから。
ラーシュの白い頬に指を伸ばして、青い瞳を覗き込む。
「ごめんね、ラーシュ」
青い瞳に張った氷が、ようやくゆるやかに融けていった。
ラチェス公爵家から派遣された騎士団の長が、戦況を示す地図と現場を見比べながら口にした。
「こことここ。少し薄いようです。補充をしなければなりませんね」
戦況図を指し示す彼に、全軍の司令官を務めるラスムスは首を振る。
「良い。人が足りぬのは、どこも同じだ」
ヴァラートの水軍がヴィシェフラド沖に現れてから、まる1日が過ぎていた。
その間ヴァラートは何もしかけてはこない。
青い海原にずらりと並んだ船影は不気味で、「さっさと降参せよ」と威圧感をまき散らしている。
「我らには女神ヴィシェフラドの加護がある。
案ずるな」
にやりと不敵に笑って、ラスムスは後ろを振り返った。
女神の加護、つまりリヴシェのことだ。現場に望んで出てきたリヴシェは、聖女として参加している。
「聞いてのとおりだ、聖女殿。
さっさと壁を張っていただこう」
今日何度目かの寵力の要請に、リヴシェはふぅとため息をついた。
宵闇が迫ってもまだ海岸線にいた。
漆黒の闇がとっぷりと辺りを覆う頃、さすがに今日は無理だろうとようやくリヴシェは解放された。
砦の一室で、くたりと床にへたり込む。
前世と違って10代の若い身体なら、一晩眠れば疲れはとれる。
多分とれる。
とは思うものの、かなり大がかりな寵力の発動、それを何連発もさせられると。
しんどい。
前線に出たいと言い出したのはリヴシェ自身だから、まあどんなにこき使われようと仕方ない。
そうは思うけど、それにしてもラスムスは容赦なかった。
上陸想定されるあちこちの現場に連れて行かれて、「さっさとしろ」と防御壁を要求される。もう文字どおり一日中だ。
おかげで昨夜も今日もへろへろで、食欲もない。お腹は空いているはずなのに、胃が受け付けないのだから。
「しっかり食べてね。ほらリーヴの好きな王都のお菓子だよ。
明日はきっと今日より忙しくなるからね」
いつもなら喜んで手を伸ばす焼き菓子も、今は見たくもない。バターやクリームの濃厚な香りに、うぇっとなりそうだ。
言葉こそラスムスよりは優し気だけど、ラーシュの言ってる内容はラスムスとほぼ同じだ。要するに明日もこの調子で頑張れってこと。
案外この二人、気が合うのかもしれないと思う。
「リーヴの防御壁、みんな喜んでるよ。おかげで通常の半分の人員で済んでるからね」
そう言うラーシュは、ほっとした様子で「ありがとう」と添えてくれる。
命を危険にさらす人が、一人でも減るのは嬉しかった。
それでこそ、吐き気をこらえてまで頑張った甲斐があるというものだ。
けれど気になることもある。
「あの壁ね、張る広さが広さだから。普通より薄いの。だから強い魔力や火力をあてられたら、穴が開くと思う」
ヴィシェフラドの海岸線全部を囲む壁なのだ。いくらリヴシェの寵力でも限界がある。
「大丈夫。そう簡単には破れないし、もし破れたとしても一か所がせいぜいだよ。
それならむしろ、こちらに都合が良いからね」
攻め入られる箇所が1つに絞れるなら、むしろ守りやすくなって良いということらしい。
なるほど……と頷いて、まじまじとラーシュの顔を見る。
「どうかした?」
「うまく言えないけど、いつもと違うなと思って」
ぴんと張りつめた空気が、ラーシュの周りにはある。口調や表情にもそれは影響していて、なんというかきりりとカッコ良い。
こんな状況でカッコ良いとは、かなり不謹慎な言い方だけど他に言い様がない。
「ヴィシェフラドの存亡がかかってるからね。僕だって真剣になるよ」
ラーシュはふいっと顔を背ける。
照れてる。長い付き合いだから、もうリヴシェにもわかった。
ラーシュはこうして面と向かって褒められると、どうも弱いらしい。
「頼もしいと思うわ」
国の存亡をかけたというのは、言い過ぎではなくて本当のことだ。負ければヴィシェフラドだけではなく、大陸全部がヴァラートの属国になる。
だから知力体力をフル稼働させて向かうのは、当然と言えば当然なんだけど。
それにしてもいつもどこか余裕のあるラーシュが、張りつめた空気を身にまとっているのは新鮮だった。
いつもより活き活きとして見える。
生きている瞬間を愛おしむような、そんな輝きが眩しい。
「そういえばラスムスも、ラーシュと同じ顔をしていたかも」
昼間見たラスムスの顔が浮かんで、ぽろりと心の声がそのまま漏れる。
「ふぅ……ん」
しまった!
気づいた時は遅かった。
ラーシュの顔に、「不」「機」「嫌」とゴシック太字フォントサイズ150くらいで書いてある。
「ラ……ラスムスとは昼間現場で会ったから。ちょっと思い出したというか、ふわっと浮かんだというか」
だめだ。言い訳をすればするほど、フォントサイズが大きくなってゆく。
「とにかく深い意味はないから」
気まずい沈黙が続く。
これ以上何か言わない方が良い。言ってはダメな場面だと、本能的に悟った。
「リーヴ、いつから皇帝を名前で呼ぶようになったの?」
そこですか。
「失われた王国」の男主人公の名前だから、そういう記憶があるから、ついつい気安く口にしてしまったけど、そうだった。今のリヴシェはヴィシェフラドの女王で、ラーシュの婚約者だ。ノルデンフェルトの皇帝を名で呼ぶのは、いかにも礼を失するというもの。
気をつけないと。
「ごめんなさい。気をつけます」
しゅんと項垂れてみせるが、ラーシュの不機嫌はいっこうにおさまってはくれない。
「謝ってほしいわけじゃないよ。いつからかって、僕はその方が気になるんだ。
ねえリーヴ、いつから君はあいつを名前で呼ぶようになったの?」
本当に「いつからか」が気になるようだ。適当なことを言っても、許してもらえそうもない。
こういう時は、本当のことと嘘とを上手に織り交ぜるのが一番だ。
「本人を目の前にしては、ないわ。『陛下』と呼んでる。
今はラーシュだけだから、つい気が緩んだの。気をつけないとね」
「ふぅん、まあいいや。今回は見逃してあげる。
でもね、リーヴ。僕は君が思うよりずっと、君が好きなんだ。
次は許してあげないよ?」
嫉妬で理性を失ったら、戦場でどうなるかわからないとか、味方と敵の区別がつかなくなるかもとか、怖いことをラーシュはぶつぶつと続けてくる。
国の存亡がかかっているから真剣になるって、言ってたでしょう。
今、色恋にうつつを抜かしている場合ではないでしょう。
言い返したかったが、とてもできない。
ラスムスにヴァラートの皇帝、それにカビーア皇子と、ここ最近リヴシェの周りはにぎやかになっている。
それが面白くないことだというくらい、いくら鈍いリヴシェにもわかるから。
ラーシュの白い頬に指を伸ばして、青い瞳を覗き込む。
「ごめんね、ラーシュ」
青い瞳に張った氷が、ようやくゆるやかに融けていった。
6
お気に入りに追加
269
あなたにおすすめの小説

番?呪いの別名でしょうか?私には不要ですわ
紅子
恋愛
私は充分に幸せだったの。私はあなたの幸せをずっと祈っていたのに、あなたは幸せではなかったというの?もしそうだとしても、あなたと私の縁は、あのとき終わっているのよ。あなたのエゴにいつまで私を縛り付けるつもりですか?
何の因果か私は10歳~のときを何度も何度も繰り返す。いつ終わるとも知れない死に戻りの中で、あなたへの想いは消えてなくなった。あなたとの出会いは最早恐怖でしかない。終わらない生に疲れ果てた私を救ってくれたのは、あの時、私を救ってくれたあの人だった。
12話完結済み。毎日00:00に更新予定です。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
【完結】たれ耳うさぎの伯爵令嬢は、王宮魔術師様のお気に入り
楠結衣
恋愛
華やかな卒業パーティーのホール、一人ため息を飲み込むソフィア。
たれ耳うさぎ獣人であり、伯爵家令嬢のソフィアは、学園の噂に悩まされていた。
婚約者のアレックスは、聖女と呼ばれる美少女と婚約をするという。そんな中、見せつけるように、揃いの色のドレスを身につけた聖女がアレックスにエスコートされてやってくる。
しかし、ソフィアがアレックスに対して不満を言うことはなかった。
なぜなら、アレックスが聖女と結婚を誓う魔術を使っているのを偶然見てしまったから。
せめて、婚約破棄される瞬間は、アレックスのお気に入りだったたれ耳が、可愛く見えるように願うソフィア。
「ソフィーの耳は、ふわふわで気持ちいいね」
「ソフィーはどれだけ僕を夢中にさせたいのかな……」
かつて掛けられた甘い言葉の数々が、ソフィアの胸を締め付ける。
執着していたアレックスの真意とは?ソフィアの初恋の行方は?!
見た目に自信のない伯爵令嬢と、伯爵令嬢のたれ耳をこよなく愛する見た目は余裕のある大人、中身はちょっぴり変態な先生兼、王宮魔術師の溺愛ハッピーエンドストーリーです。
*全16話+番外編の予定です
*あまあです(ざまあはありません)
*2023.2.9ホットランキング4位 ありがとうございます♪
俺の番が見つからない
Heath
恋愛
先の皇帝時代に帝国領土は10倍にも膨れ上がった。その次代の皇帝となるべく皇太子には「第一皇太子」という余計な肩書きがついている。その理由は番がいないものは皇帝になれないからであった。
第一皇太子に番は現れるのか?見つけられるのか?
一方、長年継母である侯爵夫人と令嬢に虐げられている庶子ソフィは先皇帝の後宮に送られることになった。悲しむソフィの荷物の中に、こっそり黒い毛玉がついてきていた。
毛玉はソフィを幸せに導きたい!(仔猫に意志はほとんどありませんっ)
皇太子も王太子も冒険者もちょっとチャラい前皇帝も無口な魔王もご出演なさいます。
CPは固定ながらも複数・なんでもあり(異種・BL)も出てしまいます。ご注意ください。
ざまぁ&ハッピーエンドを目指して、このお話は終われるのか?
2021/01/15
次のエピソード執筆中です(^_^;)
20話を超えそうですが、1月中にはうpしたいです。
お付き合い頂けると幸いです💓
エブリスタ同時公開中٩(๑´0`๑)۶
急に運命の番と言われても。夜会で永遠の愛を誓われ駆け落ちし、数年後ぽい捨てされた母を持つ平民娘は、氷の騎士の甘い求婚を冷たく拒む。
石河 翠
恋愛
ルビーの花屋に、隣国の氷の騎士ディランが現れた。
雪豹の獣人である彼は番の匂いを追いかけていたらしい。ところが花屋に着いたとたんに、手がかりを失ってしまったというのだ。
一時的に鼻が詰まった人間並みの嗅覚になったディランだが、番が見つかるまでは帰らないと言い張る始末。ルビーは彼の世話をする羽目に。
ルビーと喧嘩をしつつ、人間についての理解を深めていくディラン。
その後嗅覚を取り戻したディランは番の正体に歓喜し、公衆の面前で結婚を申し込むが冷たく拒まれる。ルビーが求婚を断ったのには理由があって……。
愛されることが怖い臆病なヒロインと、彼女のためならすべてを捨てる一途でだだ甘なヒーローの恋物語。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
扉絵は写真ACより、チョコラテさまの作品(ID25481643)をお借りしています。
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
タイムリープ〜悪女の烙印を押された私はもう二度と失敗しない
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
<もうあなた方の事は信じません>―私が二度目の人生を生きている事は誰にも内緒―
私の名前はアイリス・イリヤ。王太子の婚約者だった。2年越しにようやく迎えた婚約式の発表の日、何故か<私>は大観衆の中にいた。そして婚約者である王太子の側に立っていたのは彼に付きまとっていたクラスメイト。この国の国王陛下は告げた。
「アイリス・イリヤとの婚約を解消し、ここにいるタバサ・オルフェンを王太子の婚約者とする!」
その場で身に覚えの無い罪で悪女として捕らえられた私は島流しに遭い、寂しい晩年を迎えた・・・はずが、守護神の力で何故か婚約式発表の2年前に逆戻り。タイムリープの力ともう一つの力を手に入れた二度目の人生。目の前には私を騙した人達がいる。もう騙されない。同じ失敗は繰り返さないと私は心に誓った。
※カクヨム・小説家になろうにも掲載しています

[完結]間違えた国王〜のお陰で幸せライフ送れます。
キャロル
恋愛
国の駒として隣国の王と婚姻する事にになったマリアンヌ王女、王族に生まれたからにはいつかはこんな日が来ると覚悟はしていたが、その相手は獣人……番至上主義の…あの獣人……待てよ、これは逆にラッキーかもしれない。
離宮でスローライフ送れるのでは?うまく行けば…離縁、
窮屈な身分から解放され自由な生活目指して突き進む、美貌と能力だけチートなトンデモ王女の物語

『番』という存在
彗
恋愛
義母とその娘に虐げられているリアリーと狼獣人のカインが番として結ばれる物語。
*基本的に1日1話ずつの投稿です。
(カイン視点だけ2話投稿となります。)
書き終えているお話なのでブクマやしおりなどつけていただければ幸いです。
***2022.7.9 HOTランキング11位!!はじめての投稿でこんなにたくさんの方に読んでいただけてとても嬉しいです!ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる