大東亜架空戦記

ソータ

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オーストラリア制海権攻防戦

第66話 上陸

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輸送船団を攻撃した日本軍だったが、敵戦闘機に妨害されるも攻撃を続行。
しかし敵の反撃が激しく攻撃隊、爆撃隊が大損害を受け、戦闘機隊も銃弾が尽き撤退。
こうして豪州沖海戦はイギリス軍の勝利に終わった。

「ん...」
「宮田!」
「隊長...」
「どうだ調子は」
「俺の腕と足、くっついてますか?」
「ああ全部無事だ」
「良かった...また零戦に乗れますよね?」
「もちろん俺の二番機で飛んでもらう」
「ははっ任せてください」
「平井さんたちにも伝えてくるよ」
「はいっ」
隆雄が医務室から出ていく
「良かった...生きてる...また飛べる...」
宮田は安堵からか涙をこぼす
するとドタドタと音が聞こえてくる
バン!
「宮田さん!」
「山谷か...」
「良かったです....良かった....」
「おい...泣くなよ...」
「こいつ帰ってきてからずっとお前のことで気が気じゃなかったんだよ」
「お前...」
「俺!この隊で!この4人で!また小隊組んで飛びたいんです!この4人じゃなきゃ嫌です!」
「おいおいここは軍隊だぞ」
「ははっ」
「平井中尉、山谷二飛曹、山本大尉がお呼びです」
二等水兵が2人を呼びに来た
「じゃあ早く治せよまた来る」
「はい」

「俺たちはこれより上陸する」
「まさか」
「豪州西部航空隊だ」
「宮田さんは」
「安心しろ宮田も上陸して病院で診てもらう」
「良かった」
「その間俺たちは小園大佐の指揮下に入ることになるが異論があるものは」
「「...」」
「よし、異動は明日、準備しておけ」
「「了解!」」

翌日自分の乗機に乗り込みオーストラリア西部へと飛び立った
宮田も翌日二式大型飛行艇にて搬送された

「気をつけぇー!」
豪州西部航空隊の面子がズラっと並んでいる
「今日より戦闘機隊に加わる者達を紹介する!」
「こちらは元赤城制空隊第四小隊隊長山本隆雄大尉である!」
「山本だ!よろしく頼む!」
「同じく平山中尉!」
「同じく山谷二飛曹!」
「ここにはいないがもう1人宮田二飛曹が居る!
負傷中のためしばらくは戦線には出てこん!」
「大尉と中尉が同じ隊なんて...」
「山本大尉と言えばあの一○六空のだろ...」
「平井中尉もだぞ...」
「静かに!紹介は以上!解散!」

「よく来たな山本」
「あぁこれからよろしく頼むよ」
「宮田二飛曹はどんな具合なんだ」
「なに、二の腕と太腿、それからこめかみに弾丸の破片が当たっただけさ、ただ破片が大きかったせいか出血が酷くてな」
「そうか、あ、基地を案内しよう」
「おぉ頼む」

4人は航空機格納庫へ向かい
「これが二式戦爆か...」
そこには九九式艦爆をスリムにして引込脚にしたような航空機がある
「あぁ、武装は零戦と一緒で爆弾は3つ吊る下げる」
「重そうだな」
「俺は戦闘機隊だからな乗ったことは無いが速度は確かに遅い」
「前田中尉殿!敬礼!」
整備兵が気づき敬礼してくる
「おう」
「そちらは」
「あぁ赤城から転属になった山本大尉、平井中尉、山谷二飛曹だ」
「そうでありましたか!申し訳ありません!」
「気にするな続けてくれ」
「はっ!」
整備兵達はすぐに整備に取り掛かる
「あれは整備隊長の仲山上等兵曹だ」
「若いな」
「あぁ叩き上げさ、フィリピンまでは搭乗員だった」
「なんで整備員なんだ」
「グラマンとの戦闘で目をやられてな...」
「そうか....」
「次は食堂へ行こう」

食堂では大勢の搭乗員が食事をしていた
中にはもちろんインドネシア人、連合国人など、
日本兵として志願した兵士が沢山いる
「中尉たちも食っとけ!いつ出撃があるか分からんからな」
炊事当番が話しかけてくる
「や、山本中尉!」
「貴様は確か」
「はっ!支那、真珠湾、ニューギニアで一緒でした高野であります!」
「生きていたか、また顔を見れて嬉しいよ」
「はっ!お陰様で少尉になりました!」
「そうか!あ、それと俺は今大尉だ」
「だ、大尉...」
少し黙って高野は辺りを見回す
「宮崎少佐は、見当たりませんが」
「死んだよ...第二次真珠湾攻撃の前にな」
「そうですか...」
2人は別れ別々に食事を摂った
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