【R18】完璧王子はもれなくヤンデレでした

お家デート彼女の部屋※後編

和真くんは優しく私を抱きしめて頭をポンポンしてくれた。

「ふふっ可愛い瑠奈。後でいっぱいギュッてしてあげるからご飯食べよ？せっかく瑠奈とお母さんが作ってくれたのに冷めちゃうよ？ね？」


「うん！そだねっ！食べようっ」


「…和真くんはしっかり瑠奈を懐柔してるのね…うふふっ！あー！早く可愛い孫の顔が見たいわっ！絶対に美形が産まれるの確定してるもんね！お母さんは早くてもいいわよ？ねぇ和真くんっお願いねっ！」


「はいお母さん！お任せ下さい」

「ちょっと和真くんっ！！」


母に冷やかされながら賑やかに食事を終えた私と和真くんは部屋に戻ってまったりしていた。


「ねぇ和真くん？和真くんがお母さんに言ってくれた言葉…私すごく嬉しかったよ？」


「ん、瑠奈のお父さんにもまた今度改めて挨拶に来るよ。お父さんにも俺が瑠奈を貰うって言っておかないとね？」


幸せそうに笑う和真くんに私の胸がキュッとなった。いつもの事なんだけど和真くんを好きな気持ちが火山噴火並みに溢れ出して止まらない。


「和真くんっ、ふえっ…抱っこしてっ！」

「ん、おいで瑠奈」

和真くんにぎゅうぎゅう抱き着いて彼の匂いとぬくもりを感じながらポロポロ涙を流す。


「好き！和真くんが好きなのぉー！うぇーん！」

「ふふっ俺も好きだよ。泣くほど俺の事好きなんだね？瑠奈可愛い…」


「うん…好きすぎてツライのっ！わ、私っ和真くんの事になったらバカになっちゃう……」

「あー、堪んねぇ…はぁ可愛い。クッソ可愛い瑠奈。こんな可愛い子誰にも見せたくないわ…やっぱ閉じ込めて鍵かけて大事に仕舞っとかないと心配だよなぁ。誰も入ってこれない頑丈な家が必要だ。建物は鉄筋コンクリートで俺の指紋認証の扉を全室に完備して俺が留守中でも瑠奈の可愛い様子を見なきゃいけないから監視カメラもいっぱい付けて……そしたら声も聞きたいからマイクも要るな、それから…ん？瑠奈？」


俺の腕の中で瑠奈はスヤスヤ寝息を立てていた。口元に薄っすらと笑みを浮かべて幸せそうに眠る愛しい彼女。


「安心しきった顔しちゃって…俺はお前を食っちゃう悪い狼だぞ？ふふっ……ほんとに可愛い」


瑠奈を抱きしめてベッドに寝転がった。おでこに頬に唇にチュッチュとキスをする。


「ん、瑠奈愛してる…」


気が緩み俺もだんだん眠くなってきて瑠奈と一緒に爆睡してしまった。2人が寝てる間に瑠奈のお母さんが部屋に入って来てたらしくテーブルの上にお茶の入ったカップが2つ置かれていた。

「うわ……やっちまった。けど裸で抱き合ってなくてほんと良かった」


「ふぁぁ…ん、寝ちゃってた。」

寝起きの瑠奈が甘えて俺に顔を擦り寄せる。彼女をずっと抱きしめていたいけど外はもう暗くなってきた。


「……俺そろそろ帰るね？」

「えっ？やだよ！」

「ふふっ。また来るから……」

瑠奈に抱き着かれたまま階段を降りてリビングに行き上機嫌の瑠奈のお母さんに声をかける。


「長居しちゃってすみません。暗くなる前においとましますね。お母さん今日はご馳走さまでした。ありがとうございました。」


「あら～もっとゆっくりしてけばいいのにっ！でも和真くんまたいつでも遊びに来てね？約束よ！あとコレ！和真くんに持って帰って貰おうと思って多めに作ったのよ。チンして食べてっ！」


瑠奈のお母さんは保存容器に小分けした惣菜や汁物を持たせてくれた。瑠奈の焼いたケーキや焼菓子も入ってた。


「こんなに…ありがとうございます。お昼ごはんもすごく美味しかったです！」


「そお？良かったわ！ねー和真くんホントにまた遊びに来てねっ！」


玄関先で瑠奈に見送られる。………けど瑠奈はなかなか俺の手を離さない。


「ねー瑠奈？俺帰れないんだけど」

「ん、もうちょっとだけ」

瑠奈はギュッと俺の手を握り顔を見上げてくる。何この可愛い子！こんなのやられたらまた抱きたくなるじゃん。


「明日…学校終わったら俺の家でいっぱいエッチしよ？今日は１回だけだったから…そのぶん明日めちゃくちゃしよ？約束だよ？」


瑠奈の耳元に口を寄せて囁くと彼女は顔を真っ赤にしてコクコク何度も頷いた。名残惜しさを残しつつ俺は今度こそ瑠奈に別れを告げて帰宅の途についた。