それぞれのその後

京佳

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後の祭り

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半年ぶりに現れた彼女は驚くほどに美しくなり、そして他人のモノになっていた。


竜人国の王太子殿下がこの国で番に出会ったようだとフィリップは噂に聞いていた。まさかその番が自分の元婚約者マリーベルだったとは。


「……マリーベル」

懐かしいその名前を呟くフィリップ。国王陛下と王妃に挨拶をする竜人国のエルナンド王太子殿下と番であるマリーベル王太子妃。


エルナンドとマリーベルは2人がお互いを番と認識した瞬間に強く惹かれ合った。番には特例措置が適応されるので婚約をすっ飛ばしすぐに結婚式を挙げた。


「ええ~!竜人国のエルナンド様って結婚してるのぉー!やーだー!ちょー最悪なんですけど!!モモ狙ってたのにぃ!んー、でも…あの程度の奥さんならモモの方が絶対可愛いし簡単に略奪出来るかもっ!」


あれほど可愛いと思っていたモモが空気を読まずに喚き散らしている。周りに人が沢山居るのにも関わらず王族に不敬に当たる発言を次から次へと繰り返す頭の悪い女はフィリップがいくらなだめても大声で話し続ける。


「やめないかモモ!竜人は番至上主義なんだぞ!お前如きが太刀打ち出来る相手じゃない!下手すると殺されるぞ!!」


「うるっさいわねー!もーアンタなんか要らない!邪魔だから消えてよ!モモの本命の王子様はエルナンド様なんだからっ!イケメンはみーんなモモを好きになるって決まってるのよ!エルナンド様もね!そーゆー事でっす!」
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